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【米国株動向】6月に注目のバリュー銘柄3選

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021年6月3日投稿記事より

ここ10年以上、ウォール街ではグロース銘柄が主流でした。

米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和政策による過去最低水準の金利や債券買い入れプログラムなどにより長期借り入れコストは低く、成長企業が非常に低い利息で借り入れしやすい状況になっています。

成長株にとって最適な環境が整っているのです。

しかし長期的にみると、これまでにはバリュー銘柄が優位な時期もあったことが分かります。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは2016年に、過去90年(1926年〜2015年)にわたるバリュー銘柄とグロース銘柄のパフォーマンスを調査したレポートを発表しました。

それによると、バリュー銘柄の年平均成長率は17%でグロース銘柄が12.6%と、バリュー銘柄の方が高いパフォーマンスを上げていたことが明らかになりました。

さらにこの傾向は、景気回復の初期に顕著なことも分かりました。

バーテックス・ファーマシューティカルズ

バリュー銘柄は、時にグロース銘柄である場合もあります。

バイオテク製薬会社のバーテックス・ファーマシューティカルズ(NASDAQ:VRTX)がそのケースです。

ここ1年、バーテックスは悪戦苦闘しました。

株価は直近12ヶ月で28%下落し、S&P500指数を66%ポイントもアンダーパフォームしました。

主な原因として、新薬候補であったVX-814の第2相臨床試験の中断を2020年10月半ばに発表したことが挙げられます。

これを受けてウォール街と株式市場は失望しましたが、同社には明るい面もあります。

バーテックスは嚢胞性線維症(CF)の治療薬を複数開発し、承認を得ています。

CFを完治させることは未だに難しいとはいえ、同社の治療薬は患者の肺機能を向上させる画期的なものでした。

CFの最新治療薬、トリカフタ(Trikafta)は2019年に予定より5カ月早く米食品医薬品局(FDA)から承認を得て、昨年は39億ドル近くの売上をあげました。

2021年の売上は60億ドル以上となる見込みです。

さらに同社は、69億2000万ドルの現金および現金同等物を保有しています。

これにより、10以上ある研究・開発や、収益源の多角化を目的とした買収が可能になるはずです。

予想利益に基づくPERは17倍以下(本稿執筆時点)です。

売上が2桁成長していることを考えると、非常に割安と言えます。

【米国株動向】モトリーフール 執筆者が注目するグロース銘柄5選

ヤマナ・ゴールド

金鉱セクターは現在、バリュー銘柄の宝庫です。

中でもバリュー投資家の注目を集めているのが、カナダの金生産会社ヤマナ・ゴールド(NYSE:AUY)です。

連邦準備制度理事会(FRB)による低金利と債券買い入れプログラム、さらにインフレの見込みは、現在の金価格水準が上昇するのに最適な環境で、金鉱銘柄にとっては好材料です。

ヤマナ・ゴールドにはそれ以外にも好材料があります。

たとえば、ここ5年間で財務状況を大幅に改善しています。

かつて17億ドルも抱えていた純負債は、2021年の第1四半期に約3億ドルまで減少しています。

また、主要鉱山で産出量が増加しています。

カナダのアグニコ・イグル・マインと共同で所有するマラーチク鉱山は同社の主要金鉱で、2021年第1四半期の金産出量は前年同期の6万4763オンスから9万オンスへ大きく上昇しました。

また、アルゼンチンのCerro Moro金鉱での金と銀の産出量も増加しており、今後長期に渡りヤマナが年間で100万オンス(金換算)を算出する推進力になるはずです。

本稿執筆者は10年以上にわたって金鉱株をフォローしていますが、その経験から株価キャッシュフロー倍率(PCFR)の適正値は10倍だと考えています。

同社の予想PCFRは6倍と割安です。

ブロードコム

半導体メーカーのブロードコム(NASDAQ:AVGO)は、ハイテクセクターにおけるバリュー銘柄です。

売上の大半は、スマートフォンのワイヤレス・チップおよびアクセサリーです。

現在5Gインフラへのアップグレードが行われていることから、同社はスマートフォン向けチップの主要サプライヤーとして優位にあります。

4Gのアップグレードから10年経っていることもあり、同社製品に対する需要増は今後も数年続くはずです。

一方で、企業がクラウドにデータを移行する流れにも恩恵を受けています。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)以前も、程度の差はあれ多くの企業がオンラインへ移行し始めていました。

それがコロナ禍で否が応でもオンライン化、クラウドへのデータ移行が加速しました。

データセンター・ストレージへの需要が高まっており、データセンター関連の製品を抱えるブロードコムにとって好材料です。

今年3月、ホック・タン最高経営責任者(CEO)は、年内に供給予定となるチップの約90%の受注をすでに受けていると発表しました。

このように需要が堅調なことから、同社の売上及び利益に問題はないとみられます。

現在の予想利益に基づく株価収益率(PER)は16倍、配当利回りは3%です。

さらに四半期配当額は、わずか10年の間に1株あたり70セントから3ドル60セントに拡大しています。

【米国株動向】スカイワークス・ソリューションズとブロードコム、2銘柄比較

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Sean Williamsは、バンク・オブ・アメリカ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、ブロードコム株、バーテックス・ファーマシューティカルズ株を推奨しています。
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