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運用前の投資信託に投資するための当初募集期間とは?

出典:Getty Images

投資信託には実際に運用が開始される前に購入できる当初募集期間があります。

実際に上場する前に購入できる株式のIPO銘柄と似ていると考えるかもしれません。

IPO銘柄は公募価格から初値が上昇しやすいといわれているので、IPO株の初値売りという投資手法は投資初心者でもおこないやすく、有名な投資方法です。

新規募集の投資信託はIPO株と同様に当初募集期間中に購入するメリットはあるのでしょうか?

この記事では投資信託の投資募集期間について詳しく解説していきます。

投資信託の当初募集期間

新規募集の投資信託には当初募集期間が設定されています。

当初募集期間は投資信託の運用が開始される直前の期間のことを指し、実際に投資信託が運用する前に投資信託を購入できる機会でもあります。

当初募集期間に投資信託を購入すると、通常10,000円の基準価額で投資信託を購入できます。

また、単位型投資信託への投資は募集期間しかおこなえないので、当初募集期間は単位型投資信託に投資するうえで重要な投資機会になります。

一方で、当初募集期間外でもいつでも購入できる投資信託のことを追加型投資信託と呼びます。

単位型投資信託のように当初募集期間以外で購入が難しい投資信託は除いて、追加型投資信託において当初募集期間で購入するメリットはあるのかを考えていきましょう。

投資信託の基準価額の基礎知識

そもそも投資信託の基準価額とは、純資産総額÷総口数によって一口あたりの価額を表したものです。

総資産総額は投資信託の保有資産の時価評価と投資対象の配当や利息を足し合わせて費用を引いた額を指します。

一口1円のときの基準価額は1万口あたりの基準価額を示すのが一般的です。

よって、この時の基準価額は10,000円になります。

投資信託の運用を続けて一口あたりの価値が1.2円になると基準価額は12,000円となり、0.8円になると基準価額は8,000円です。

基準価額の変動要因は下記の通りになります。

  • 投資対象の価値が上昇・下落したとき
  • 分配金が支払われたとき
  • 運用に関するコストを支払ったとき

投資対象の価値が上昇・下落したときに価格が変動するので、同じ投資対象の投資信託であっても設定するタイミングによって基準価額が異なります。

仮に設定後すぐに投資対象の価格が上昇すれば基準価額は高まり、下落があれば基準価額は減少します。

また、投資対象の価値の変動以外でも、分配金やコストを支払った時に基準価額は変動します。

よって分配金の多い投資信託は基準価額が低くなりやすいです。

仮に同じ投資対象の投資信託があっても、設定日や分配金の違いで基準価額は変わってしまうので、株式のように同業他社との比較で割安度を判断できません。

よって、基準価額12,000円の投資信託と基準価額24,000円の投資信託において、投資対象や信託報酬、運用方針などを比べる意味はあっても、基準価額を比べる意味はないのです。

投資信託を当初募集期間に購入するのは有利なのか?

投資信託の基準価額について理解すれば、投資信託を当初募集期間に購入することが有利かどうか分かるでしょう。

当初募集期間では投資信託は基本的に基準価額10,000円で購入できますが、当初募集期間の基準価額が必ずしも割安とはいえません。

仮に運用を開始したその日に投資対象が大きく下落すれば、基準価額は10,000円を割ります。

株式の様にその価額が低いことを理由に基準価額が上昇することはありません。

投資信託の基準価額は投資対象と運用方針が理に適ったものであれば、長期的には上昇していくものになりますが、IPO銘柄とは異なり当初募集期間に購入するのが最も安く購入する方法とは言い難いのです。

また、投資信託を当初募集期間に購入するのが不利になることも考えられます。

なぜなら当初募集期間では具体的なポートフォリオが公開されていないことが多いからです。

追加型投資信託において当初募集期間での購入は、安い基準価額で購入できるとは限らず、投資対象からリターンやリスクを分析できないデメリットのほうが強くなります。

単位型投資信託でなければ、投資する上で必要な情報がそろってから投資を検討しても遅くはありません。

投資信託への投資は分散することが重要

当初募集期間に一括投資をすれば、必ずしも割安で投資信託を購入できるわけではありません。

IPO株の初値売りのような投資手法は通用しないことが分かります。

投資信託への投資は、当初募集期間を含めて一括投資による高値掴みのリスクを考える必要があります。

よって、当初募集期間に投資する場合でも少額から開始し、実際に運用が開始してからも投資を続けることが重要です。

投資信託は長期の積立投資によって基準価額を平均化させるのが、最もリスクが低く簡単な投資方法になります。

どの商品を選ぶかは基準価額ではなく投資対象や、信託報酬などのコストの安さを比較し、長期的な運用によって利益が高まるかどうかを考えて検討したいところです。

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