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【香港市場】株価急上昇の中国金鉱株「紫金鉱業」について解説

出典:Getty Images

金鉱株の中で、近年急上昇している銘柄が中国株の紫金鉱業(ズージン・マイニング)です。

2020年に3香港ドル前後だった同社の株価は、2021年5月末の時点で12香港ドル前後と約4倍も株価が上昇しています。

米国を代表する金鉱株の一つ、「ニューモント」は手堅い金鉱株の一つですが、1年間で60ドル台の株価が70ドル台に上昇した程度です。

紫金鉱業の株価の上昇は、金鉱株の中でも群を抜いています。

紫金鉱業は香港に上場しており、大手ネット証券では米国株と並んで買いやすい外国株の一つです。

中国株は米国株よりも一般的にはリスクが高いと言われています。

しかし、世界有数の経済大国であることは確かで、中には投資妙味がある銘柄も多数あります。

金や金鉱株が注目される中、中国で急成長している紫金鉱業をご紹介します。

香港市場で急上昇した紫金鉱業とは?

(紫金鉱業公式ページより)

紫金鉱業は中国を拠点にする金鉱山を採掘する会社です。

金・銅の金属鉱物資源の深鉱、開発を主な事業としています。

紫金鉱業は中国全土の金山、鉱山はもちろんですが、南米やアフリカ、オーストラリアなど世界的に展開しているグローバル企業です。

2021年にはカナダのコンチネンタル・ゴールドを買収しており、現在も世界展開を推し進めています。

紫金鉱業の急上昇はシンプルに決算が良いから

金鉱株の紫金鉱業は、何故ここまで株価が伸びたのでしょうか。

理由はシンプルで決算が立て続きに好調だったからです。

売上ベースで見ると綺麗に年々、右肩上がりで上昇しています。

ゴールドマン・サックスやJPモルガンをはじめとした投資銀行からのレーティングも強い買い推奨となっています。

2021年の1-3月期決算では141%増益、JPモルガンのレポートでは目標株価を8.5香港ドルから12.9香港ドルに修正など、売上でも結果を出し、市場からも強気のレーティングが重なって資金が流れこんでいる状況です。

ゴールドマン・サックスによると2025年に金の生産量が20年比で倍増する見通し、銅も2倍になると予想。

2030年までの潜在的な生産量の成長率が金175%、銅250%増とされており、世界でも3位〜5位の金・銅採掘量を目指すというかなり強気の見通しが立っています。

成長や伸びしろという観点から見ると、紫金鉱業は金鉱株の中でも投資妙味のある面白い個別銘柄です。

銅の国際価格が高値更新。世界的な景気回復期待に紫金も連動

紫金鉱業株が買われている理由の一つに、銅価格の高騰もあげられます。

銅は工業用金属で幅広い製造業で扱われています。

銅価格は2011年から10年ぶりの高値を更新しています。

新型コロナウイルスからの経済再開の期待や、脱炭素の流れでEV製造も活発になっていることから、銅は2020年5月末現在で高騰しています。

紫金鉱業は金だけではなく、銅の採掘にも強い会社です。

銅価格の高騰を受け、紫金鉱業が銅投資の代替投資先としても注目され、資金が流れている点も見逃せません。

金価格も4月に入ってから上昇中

2021年5月末現在、銅に限らずコモディティ価格全般が上昇傾向にあります。

そうなってくると懸念されるのがインフレです。

インフレヘッジ対策で注目される資産は金です。

紫金鉱業は銅だけでなく、金の採掘量でも今後成長する見通しで、金価格が高騰すれば当然、同社にも恩恵があります。

金鉱株の一般的な特徴として、金の採掘コストはほとんど一定だが、損益分岐点を超えると「掘れば掘るだけ儲かる」という現象が起きます。

オペレーティング・レバレッジと呼ばれる現象です。

金価格が上昇すると、金鉱株は金価格以上に上昇しやすくなる特性もあります。

紫金鉱業は2000株から購入可能。最低購入価格は高め?

紫金鉱業は米国株のように1株から買えません。

香港上場の中国株で、紫金鉱業は最低購入単元が2000株とされています。

大雑把な計算ですが、紫金鉱業を12香港ドル、香港ドル円を15円と仮定すると、最低でも日本円で36万円必要ということになります。

為替手数料などを考慮すると、余裕をもって日本円で40万円以上はないと投資が難しいかもしれません。

1株から買える米国株に比べると中国株ということもあり少し買いづらい面はあります。

過去に環境問題や訴訟を受けるなど、ネガティブな面もあった

また紫金鉱業は過去に訴訟され取引停止となることもありました。

例えば、汚染排水の河川流出事故を問題視されて、過去に取引がいきなりできなくなるといったこともあったのです。

紫金鉱業は成長性が高い反面、過去には環境問題や訴訟問題を抱えていたり、取引停止になったりしたこともありました。

もしも紫金鉱業の過去の汚水流出事故などが気になる方は、調べてみると良いかもしれません。

ただこれも2010年頃、約10年も前の話です。

投資をする際には成長性の高さの反面、過去に取引停止になる事態になったこともあるということは踏まえた方が良いでしょう。

近年はESGやSDGsなど、市場も環境問題に対して厳しい目を向けており、紫金鉱業も公式WebサイトではESGに対する取り組みなどを積極的にアピールしています。

紫金鉱業を買うのが難しければETFや米国株という選択肢もあり

個別銘柄に「40万円も投資資金を割けない」、「投資できてもポートフォリオ全体に対するインパクトが大きすぎる」と感じるなら、ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETFや、1株からでも買えるニューモントなどの米国の金鉱株を買うのも手です。

ポジションの調整もしやすく、紫金鉱業ほどの成長力はなくとも手堅い投資先です。

紫金鉱業を大きなポジションで買うにはリスクは当然高くなります。

ただ紫金鉱業を買える余裕がある、投資にかける全体ポジションに対して10%以下の割合にとどめて投資が可能ならば、攻めのポートフォリオの1銘柄として買ってみるのも良いかもしれません。

また金投資や銅投資の代替手段としても、紫金鉱業に投資をするのも手ではないでしょうか。

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今年に入り、ナスダックを中心に市場が乱高下する局面がありました。基本的には余裕資金で優良銘柄を長期保有するスタンスが有効ですが、一時的でも大きく資産を減らすことはどうしても避けたい投資家もいることでしょう。今後の市場の下落局面でも、値持ちがよさを期待できる米国株3銘柄を紹介します。

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