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ネットが苦手な高齢者が投資を誰かに任せるならどれが良い?

出典:Getty Images
  • 資産運用を誰に任せればいいか悩んでいる高齢者の方
  • 高齢者となった親の資産をどうすれば良いか悩んでいる方

こういった方は意外に多いのではないでしょうか。

2020年、65歳以上の高齢者は3,617万人、日本の総人口の28.7%を占めています。

高齢者だからスマホもパソコンも使えないということはありません。

LINEを使ってチャット、パソコンでネットを閲覧、YouTubeで動画を楽しんでいる高齢者の方も沢山います。

しかし、投資に関してはネット証券を使いこなせていない高齢者も少なくありません。

店頭の証券会社や銀行、郵便局から資産運用の提案をされることもあるでしょう。

何となく「余っているお金をそのままにしておくくらいなら…」と、中身がよく分からない投資信託を買っているケースも多々あるのではないでしょうか。

大手ネット証券のインターフェイスも複雑で「口座は開設してみたけど操作が全く分からない」、「そもそも何を買えばいいのか分からない」となってしまい、口座を放ったらかしにしてしまうことも。

そしてIDとPASSを忘れてしまいログインにも一苦労。

もちろん自分の判断でネット証券を使いこなして取引できれば良いのですが、実際は大変です。

そんな高齢者の方は余剰資金の運用を誰に任せればいいのでしょうか。

日本の7割以上の金融資産は高齢者がもっている

日本の金融資産の7割以上は高齢者に偏っていると言われています。

一般的な若者は資産を貯める余裕はなく、中年になった就職氷河期世代の人たちも貯金が少なく、日々の暮らしに精一杯という話はよく聞きます。

人口も多く預貯金が十分にでき、退職金も年金ももらえた現在の高齢者に金融資産が偏っていても不思議はありません。

高齢者の中での格差は問題になっていますが、絶対数として金融資産を貯めこんでいる高齢者は多いのです。

ネットやスマホ証券を駆使できない高齢者

スマホに特化したシンプルな機能とインターフェイスに強みをもつスマホ証券を選ぶ若者は沢山います。

実は若者でもネット証券は機能や買える銘柄が多すぎて、かえって何をすれば分からなくなってしまうという声もあります。

既存の大手ネット証券は選べる金融商品が多く、発注ツールも多機能ですが、反面、投資初心者が何の教育も受けずに使いこなすのは簡単ではないでしょう。

発注するだけでなく、金融や投資の基礎知識も必要なのですから、ネット証券の画面を見て高齢者が何から手をつければ良いか分からなくなるのも無理はありません。

筆者自身も実は高齢の父にネット証券をすすめて使い方を教えてみたのですが、小さく書かれた文字が読めない、ツールの使い方もよく分からない、何をいつどれだけ買えばいいのかも分からないと言われてしまいました。

仕方がないので、父の横でパソコンの使い方を教えながら、投資信託の世界では定番の「e-MAXIS SLIMシリーズ」のインデックスの積立の仕方を手取り足取り教え、何故、インデックス投資の積立がおすすめなのかを延々と解説し、納得してもらいました。

個別株のおすすめ銘柄や投資のルール、簡単な決算書の読み方を教えても、実際にその通りに取引するのは無理だろうという判断です。

普段、私はテクニカル分析、バリュー投資、成長株投資などの記事もWebメディアで連載したり、紙媒体の雑誌にかかせていただいたりすることもありますが、目の前の高齢の父にネット証券の操作法を教えたり、投資の一般論を教えるのはなかなか大変です。

IFAがネット証券との橋渡しに

高齢者の資産運用で私が個人的に期待しているのがIFAです。

IFAは既存の金融機関のノルマに縛られない独立した営業ができる新しいタイプの投資アドバイザーです。

SBI証券や楽天証券も現在、IFAとの連携に力を入れており、既存のIFA法人に金融商品を販売するプラットフォームを提供したり、営業アドバイスをしたりしています。

つまりIFAがSBI証券や楽天証券のプラットフォームを使って高齢者に最適な資産運用を提案できるのです。

IFAがネット証券と高齢者の間に入って運用相談やアドバイスをすることで、ネット証券と高齢者の橋渡しになれるのでは?という期待があります。

投資信託の格付けや情報サービスを提供するモーニングスターも、今後IFAに情報端末や発注ツールを提供していくことを公言しています。

また金融市場AIに特化したアルパカ証券もIFA事業に参入することから、IFAの存在感が資産運用の世界で今後増す可能性があります。

IFAが今後、ネット証券を自分で使いこなすことができずに困っている高齢者層の身近な資産運用アドバイザーの立場になれるかどうかに注目です。

ただ、懸念があるとすればIFAも多くは法人単位の組織で、規模の小さいIFAがIFA自身の利益を優先するようなビジネスをしてしまわないかどうかという点でしょう。

金融機関の営業マンに任せる

銀行や農協、証券会社などの昔からある金融機関の営業マンや窓口に相談するのはどうでしょうか。

よくメディアや金融機関出身の方にヒアリングをしてみると、取引手数料を稼ぐために無理な回転売買をおすすめしたり、金融機関が売ると儲かる金融商品を積極的にすすめるなど悪い話を聞くのは事実です。

書店に行けば金融機関がおすすめする投資信託は買ってはいけない、という趣旨の書籍も目にします。

では金融機関の営業マンは信用に足らない、任せられないのでしょうか。

実際にはノルマに追われながらも投資家に寄り添った提案をしてくれる善良な営業マンもいます。

付き合いが長く信用できる営業マンの知り合いがいれば、無理にネット証券を使わずに多少高い取引手数料を払ってでも、対面のサービスを提供している金融機関に資産運用を任せるのも手です。

難しいのは、高齢者が、良い営業マンと悪い営業マンを見極められるかどうかです。

また金融機関の会社員は転勤や転職で担当がかわることも多い点には注意した方が良いでしょう。

息子・娘と資産運用をする

高齢者の息子・娘が資産運用などに詳しければ、ネット証券の株取引の発注を聞きながら取引することもできます。

また対面の証券会社で然るべき手続きをして、子どもを資産運用の代理人とする方法もあります。

例えば子どもが金融機関出身だったり、投資経験が長かったりすれば、信頼できる子どもに頼むのです。

ただし親子の関係が良好である必要があり、子ども自身が資産運用や投資にそれなりの知見がなければ難しいので、万人向けではありません。

ロボアドバイザーなどを使う

ロボアドバイザーのような、AIに資産運用を任せてしまうサービスも人気です。

高齢者が自分で投資をしたり考えたりするよりも、手数料がやや割高であっても手間がかからず提案されたプランを選ぶだけなので難しくありません。

ただしロボアドバイザーでもネット証券と同じく使い方がよく分からないという高齢者もいるかもしれません。

身近な利害関係のない人に相談、セカンドオピニオンを聞く

最終的には資産運用を誰に任せるのか、誰を信じるのかを高齢者自身が決めなければいけません。

心がけたいのは利害関係のない人に相談してみること、複数の立場の意見を聞いて納得のいく判断を高齢者自身がすることです。

また複数の金融機関やIFAに相談して比べてみるのもおすすめです。

そして最終的にはお金の運用を人に任せるなら「人」をしっかりみることも大切です。

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