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【米国株動向】インフレでも成長が見込める3銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021524日投稿記事より

米国経済の再開により雇用は回復しており、失業率はパンデミック最悪期の15%から、現在は6.1%にまで低下しています。

同時に、インフレ率は2020年5月には0%程度でしたが、2021年4月には4.2%にまで上昇しました。

これらの数値は、都市部の消費者が商品・サービスに対して支払った価格、いわゆるCPI(消費者物価指数)の前年からの変化率を表したものです。

この商品・サービス価格は主に家賃、交通費、食料・飲料価格によって構成されていますが、2021年以降、これらは全て上昇しています。

インフレは既に始まっており、短期的には市場に対して波及効果をもたらします。

シェブロン(NYSE:CVX)、ネクステラ・エナジー(NYSE:NEE)、クロロックス(NYSE:CLX)の3銘柄は、今後インフレがどの程度続くかにかかわらず、成長が見込まれます。

以下で理由を説明します。

シェブロン

現在、原油価格の上昇とともにガソリンも値上がりしています。

エネルギー価格はCPIの主要な構成要素です。そして、電気自動車(EV)販売や充電インフラが増加傾向にあっても、輸送関連の燃料は依然として原油由来のものが大部分を占めます。

昨年、原油と天然ガスの価格が低迷したことや、需要が下落したことは、あらゆる規模のエネルギー企業に影響を及ぼし、シェブロンも苦しい試練を受けました。

しかし、同社のバランスシートは堅固で、生産コストも低いことから、パンデミック後の業績は同業他社と比べると良好です。

2020年通期では55億ドルにのぼる赤字を計上しましたが、2021年には黒字に戻る見通しです。

同社は支出計画や余剰資金に関する計画(債務返済や配当および自社株買いへの配分)を公表していません。

実際は、四半期配当を1株あたり1.34ドルに引き上げたところで、これで34年連続の増配となりました。

配当利回りは5.1%で(執筆時点)、配当貴族(25年以上連続して増配を実施している企業)の中でも、現在のインフレ率より高い利回りの配当を支払う数少ない企業です。

保守的な戦略から、今年3%以上の増産は行わないとみられますが、一方で、利益率は原油価格の上昇により改善するでしょう。

短期的には、増産を実施する上流部門の原油採掘専業者のほうが、シェブロンよりもインフレから恩恵を受ける可能性が高いでしょう。

しかし、シェブロンは堅固なファンダメンタルを持つ配当銘柄で、原油価格の上昇から恩恵を受ける安全な投資対象です。

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ネクステラ・エナジー

公益事業セクターへの投資はインフレに対抗する最良の方法の1つです。

水道やガス、電気やインターネットへのアクセスを望む消費者は、料金を支払う以外に選択肢はありません。

そのために、ネクステラ・エナジーのような公益事業銘柄はインフレに対抗するのに必要な価格決定力を持っています。

ネクステラ・エナジーは一般的な公益企業とは違い、過去数年間で風力発電と太陽光発電の最大の生産者に成長し、当面はその地位を維持するとみられます。

ネクステラのルーツは、フロリダ州で最大手の電気事業者であるフロリダ・パワー・アンド・ライト(FPL)にあります。

FPLは太陽光発電へと事業を拡大していますが、依然として発電事業の大半に天然ガスを用いています。

FPLの電気料金は低いことで知られており、ネクステラのレベッカ・クワジャCFO(最高財務責任者)は「FPLの電気料金は全国平均よりも低く、さらに大手投資家が所有する電力会社20社の中では、最も低い水準にあります。」と述べています。

相対的に低価格であることは、FPLには料金値上げの余地が残されているということです。

ネクステラ・エナジー・リソーシズ(NEER)はネクステラの再生可能エネルギー事業の大部分を手掛け、2024年までに30 GWの再生エネルギーを生産する計画です。

ネクステラの最大の弱点はバランスシートで、現在、負債規模は過去最大です。

しかしながら、同社の多岐にわたる事業、再生可能エネルギーの成長見込み、2.1%の配当利回り(執筆時点)を考慮すると、同銘柄は検討するに値します。

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クロロックス

日用品もCPIを構成する要素です。

クロロックスを見てみましょう。

同社は、掃除用品やごみ袋など、景気に関わらず消費者が必要とする製品のメーカーです。

生活必需品を扱う企業は景気後退期でも良好な業績を維持する傾向があります。

クロロックスの製品は価格の変動にかかわらず一定の需要があるため、高インフレ期には同社や同業他社は消費者に販売する商品を値上げすることができます。

以前から手堅い企業でしたが、パンデミック中に同社の殺菌シートが飛ぶように売れた際には、四半期業績は過去最高を記録しました。

同社は、こうした記録的な業績が一巡したことで、前年同期比の業績が弱く見えるという課題があると述べています。

前年比の業績が厳しい中、同社のリンダ・レンドルCEO(最高経営責任者)は広告費を増やすことで(2021年第3四半期には売上高の11%を計上)、衛生に対するトレンドの長期的な維持に取り組んでいます。

同氏は、多くの顧客がパンデミックの間に身に着けた衛生習慣を維持し、長期的にはクロロックスに恩恵をもたらすと見ています。

クロロックスは43年連続で増配しており、どのような経済状況下でも着実に配当を支払うため、同銘柄を保有することでポートフォリオを長期的にインフレから防御することができるでしょう。

執筆時点の同社の配当利回りは2.5%です。

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要点

シェブロンが原油価格の上昇から直接恩恵を受けるのに対して、ネクステラ・エナジーとクロロックスは価格の上昇を消費者にそのまま転嫁できる価格決定力を持っています。

これら3銘柄はすべてインフレ上昇期でも成果を上げるはずですが、長期見通しも良好です。

3銘柄を等しく保有すれば、配当利回りは3.2%、つまりインフレを相殺できる水準となり(執筆時点)、複数のセクターへのエクスポージャーも手にすることができます。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Daniel Foelbarは、クロロックス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、ネクステラ・エナジー株を推奨しています。
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