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【米国株決算】オクタの最新決算情報と今後の株価の推移

パソコンを使う女性
出典:Getty Images

オクタ(NASDAQ:OKTA)はアメリカ、サンフランシスコに本社を置くアイデンティティ管理会社です。

同社のシングルサインオンサービスを用いることにより、ユーザーは一度のログインで複数のアプリにアクセスが可能となり、また、企業はそれらを管理することができるようになります。

本記事ではオクタの最新決算である2021年第1四半期決算の内容と今後の株価の推移などについて見ていきます。

決算発表前における株価等のデータ

決算発表当日である5/26における同社株価の始値は246.12ドル、終値は246.53ドルとなっています。

同社株価は2017年の上場以来安定して上昇しており、コロナショック直前には上場当初の約5倍となる120ドル前後まで株価は値上がりしています。

コロナショックによる値下がりもほとんどなく、昨年を通しても大きな成長を見せており、今年の2月には一時300ドルに手を伸ばしかけました。

しかしながらその後は200ドル近くまでの急落や300ドル近くまでの急上昇を何度か繰り返しており、あまり安定していません。

直近では4月中ごろから5月中ごろまで下落傾向が続いており、その後、徐々に上昇傾向へと転じつつあります。

オクタはナスダックの構成銘柄の一つであり、執筆時時点での同社時価総額は278.13億ドルとなっています。

また、同社は配当を行っていません。

最新決算情報について

概要

2021年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…2.51億ドル(前年同期比37.2%増)
  • 営業損益…△0.90億ドル(前年同期比0.38億ドル減)
  • 純損益…△1.09億ドル(前年同期比0.51億ドル減)
  • 希薄化後EPS…△0.83ドル(前年同期比0.36ドル減)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が2.38億ドル、non-GAAPベースのEPSは△0.20ドルとなっています。

同社の実際の業績では、売上高が2.51億ドル、non-GAAPベースのEPSは△0.10ドルとなっていますので、売上高、non-GAAPベースのEPSで共に事前予想を上回っています。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

お客様及び従業員のアイデンティティ・ソリューションに対する幅広い需要により、今四半期も好調な業績を記録し、素晴らしい年度のスタートを切ることができました。

世界中の組織が当社サービスを利用して、顧客体験の向上や、従業員の環境改善に取り組んでいます。

今月初めのオースゼロの買収完了により、市場をリードする当社のアイデンティティ・プラットフォームがさらに強化され、お客様や開発者にさらに多くの選択肢とこれまでにない革新性を提供できるようになりました。

私たちは、800億ドル規模の巨大なアイデンティティ市場の可能性をより早く、より多く獲得していきます。

同社は今年3月にオースゼロの65億ドルでの買収を発表、5月初めに完了しました。

この大規模買収の影響もあってか、続く第2四半期の損益予想の下方修正が入りました。

また、前四半期に発表された通年での営業ガイダンスも大きく修正されています。

総売上高は当初の10.80億ドル-10.90億ドルから12.15億ドル-12.25億ドルと上方修正されています。

一方でnon-GAAPベースの営業損益及びnon-GAAPベースのEPSは予想が大きく下方修正されています。

non-GAAPベースの営業損益については、当初の△6,100万ドル-△5,500万ドルから△1.72億ドル-△1.67億ドルとなっています。

non-GAAPベースのEPSについては、当初の△0.49-△0.44ドルから△1.16-△1.13ドルとなっています。

以上を受けて、最高財務責任者であるマイク・クーリー氏の6月1日付での辞任が発表されました。

同社財務及び金融担当上級副社長であるブレット・タイ氏が当面の最高財務責任者代理を務めることとなります。

なお、当第一四半期決算内容には、オースゼロ買収によるもろもろの影響は含まれていないとのことです。

詳細

続いて同社の第1四半期決算をより詳細に見ていきます。

売上高

  • サブスクリプション…2.40億ドル(前年同期比38.1%増)
  • 専門サービスおよびその他…0.10億ドル(前年同期比20.5%増)
  • 合計…2.51億ドル(前年同期比37.2%増)

特に、サブスクリプション部門の売上高の成長が著しいものとなっています。

しかし、昨年度は前年同期比での増加率が全四半期において40%を超えていたため、それを考慮すると、成長の鈍化がみられます。

より長いスパンでみると、2019年から2020年にかけても成長は鈍化しつつあると言え、今四半期においてもその流れから脱却することはできませんでした。

同社営業費用は以下の通りです。

営業費用

  • 研究開発費…0.68億ドル(前年同期比42.0%増)
  • 販売及びマーケティング費用…1.46億ドル(前年同期比40.8%増)
  • 管理費及び雑費…0.60億ドル(前年同期比76.8%増)
  • 合計…2.75億ドル(前年同期比47.6%増)

全体的に前年同期比で大幅な増加がみられます。

特に、管理費及び雑費が大きく増加しています。販売費用も売上高の増加に伴って増加傾向にあり、その増加率が売り上げの増加率に勝っているため、全体としての損益がマイナスとなる状態が続いています。

販売及びマーケティング費用の増加は、オースゼロ買収によって広がるターゲット市場の拡大を目的としている側面なども考えられます。

決算発表後における株価の推移と今後

決算発表翌日である5/27における同社株価の始値は、前日終値である246.53ドルから大きく値を下げて、約8%下落した226.89ドルとなりました。

その後は日中を通して大きな変化は見られませんでしたが、終値は前日終値から約10%下落した222.40ドルとなりました。

初めに述べたとおり、今年の2月半ばに最高値を記録して以降、同社株価は大きな下落と上昇を繰り返しています。

直近では4月末に高値を記録し、それ以降5月半ばまで下落傾向にありましたが、その後再び上昇傾向に向き始めていました。

しかし、今回の決算発表を受けて株価が大きな下落を見せたことで、今後、大きな上昇が無いまま再び下落傾向に突入していく可能性も考えられます。

売上高、EPSともにアナリストらの予想を上回る成長を見せた同社ですが、来期以降の営業ガイダンスが大きく下方修正されたことによる株価への悪影響は避けられなかったと言えるでしょう。

売上高の増加率もやや鈍化傾向にあり、こちらも懸念材料となったと思われます。

最後に、今後の同社株価の値動きについて考察します。

同社CEOはオースゼロ買収によってターゲットとなる市場の拡大が見込まれると述べています。

しかし、オクタ社とオースゼロはその事業範囲が共通しているとの見方も多くあり、実際に市場の拡大、そして売り上げの増加へとつながっていくかどうか未知数な部分もややあります。

事業成長の鈍化の中での企業買収は、本業の不調を隠す狙いがあるとの見方もあり、同社の今後はしっかりと見定めていく必要があるかもしれません。

一方で、同社の提供するサービスは、コロナ下やネットワーク化が進む現在、そして将来において大きな需要がある分野であることもまた間違いないでしょう。

そういったことを考えると、今回、大きく値を下げた同社株価ですが、だからと言ってこのまま長期的に下落が続いていくとは考えにくいのではないでしょうか。

オースゼロ買収に伴う事業統合・整理は今後段階的に進めていくとのことですので、焦らずに、その成果がどのように業績に反映されていくのかしっかりと目を向ける必要があるでしょう。

参照元:

Okta Announces Strong First Quarter Results

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