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投資におけるニューマネーとオールドマネーの考え方を解説

出典:Getty Images

投資の世界において、投資で利益を上げるよりも投資を続けることの方が重要だと言われます。

確かに、投資を継続的に行えるようにポートフォリオを組むのは重要ですが、投資を始めたばかりの方だと、投資を続けることの重要性を実感しづらいです。

そこで今回は、投資におけるニューマネーとオールドマネーの考え方について解説します。

投資におけるニューマネーとオールドマネーの考え方

ニューマネーとオールドマネーの一般的な意味は成金(ニューマネー)と伝統的なお金持ち(オールドマネー)を指します。

しかし、投資の世界においてニューマネーは「新規に入ってくるお金」、オールドマネーは「すでに積みあがった資産」という考え方があります。

例えば、つみたて投資信託やiDeCoだとニューマネーは毎月定期的に入金する掛金のことで、積みあがった純資産がオールドマネーに区分されます。

以前は、「資産配分はニューマネーとオールドマネーで同一にする」、「投資顧問会社への運用委託はニューマネーだけ」といったルールがあり、ニューマネーとオールドマネーの概念は重要視されていました。

しかし、1994年にニューマネーとオールドマネーの区別は廃止され、現在では投資家がポートフォリオを作成するときに用いる考え方や投資信託の純資産総額の解説などで用いられます。

ポートフォリオのニューマネーとオールドマネー

資産形成をする際にニューマネーとオールドマネーを意識することは重要になります。

なぜなら、投資は注ぎ込んだ資金の範囲(オールドマネー)だけで売買すると、最終的には損失を被る可能性があります。

例えば、100万円で資産運用をしている方が、価格変動やコストのせいで年率15%の損失を出してしまう可能性があるとします。

何もしなければ、最大15万円の損失となりますが、毎月1万円、ボーナスから3万円の合計15万円のニューマネーを用意できるなら損失を出してもポートフォリオを維持できます。

ポートフォリオを維持できるということは、急激な価格変動が起きても対応しやすいというリスクコントロールに繋がります。

投資の世界において、高額なリターンを追い求めるよりも長く投資を続けられるようにリスクをコントロールすることの方が大事であるという考え方もあります。

リーマンショックのように経済に大きな打撃が生じた場合、相場は下落してすでに積み立てていたオールドマネーは含み損を発生します。

しかし、下落相場でニューマネーを継続的に流入できると、平均購入単価が下がっていくというメリットがあります。

平均購入単価が下がれば、経済や市場が当時の価格まで回復しなくても、元本割れからある程度回復できます。

実際、リーマンショックや東日本大震災直後にオールドマネーは下落しましたが、ポートフォリオのバランスを維持できるようにニューマネーを積み上げた個人投資家の多くは利益を獲得しています。

このように、ポートフォリオを組む際にニューマネーとオールドマネーを意識すると、リスクコントロールを可能にし、下落相場を前にして狼狽売りに走ってしまうのを防ぐことができます。

投資信託の純資産総額とは?

投資信託の純資産総額とは、ファンドに組み込まれている株式や債券などの資産の時価総額から運用管理費などの費用を差し引いた金額のことで、ファンドの規模を表します。

純資産総額を求める計算方法は次の2種類です。

  • 純資産総額=純資産額-純負債総額
  • 純資産総額=基準価額×受益権口数

例えば、10人の投資家が10万円(ニューマネー)ずつ出し合ったとしたら、純資産総額は100万円(オールドマネー)になります。

この純資産総額は次の理由で総額が増減します。

  • 資金の流出入
  • 資産の価格変動

純資産総額が増減する1つ目の理由は、ニューマネーが流入する、あるいは投資家が解約(売却)するなどの資金の流出入が発生するからです。

投資信託の購入資金から解約資金を差し引いた値を資金流出入額と呼び、マイナスが続くと純資産総額が減少していく可能性があります。

純資産総額が増減する2つ目の理由は、ファンドを構成している株式や債券の価格が変動するからです。

株式や債券が値上がりすれば純資産総額も連動して上がり、反対に株式や債券が値下がりすると純資産総額も連動して下がります。

つまり、純資産総額の増減は資金流出入(ニューマネー)と組み入れた資産(オールドマネー)の値動きを掛け合わせたものになります。

純資産総額と資金流出入額の関係

純資産総額を販売口数で割ると、投資信託の基準価額が算出できます。

例えば、純資産総額が100億円、販売口数が100万口なら基準価額は1万円です。

仮に、純資産総額が150億円に増え、販売口数が120万口に増えたら、基準価額は1万2500円に増えます。

上記の場合は純資産総額と販売口数が順当に増えたから基準価額も増えています。

しかし、純資産総額が変わらない、あるいは減っている場合でも基準価額が増えるケースはあります。

例えば、純資産総額が100億円のまま、販売口数が80万口だった場合の基準価額も1万2,500円です。

もしくは、純資産総額が80億円で、販売口数が64万口だった場合も基準価額は1万2,500円になります。

このように純資産総額が変わらない、あるいは減っているのに基準価額が増える場合は、解約が増えていて資金流出が起きている可能性があります。

純資産総額が減っていても基準価額が増えるファンドは必ずしも悪いとは言えません。

構成している株式の値上がりが大きいため、将来的に基準価額が上昇していくのを望めます。

ただし、ファンドは最低限の受益権口数を定めています。

販売口数が定めた口数を下回ると繰上償還をして運用を止めてしまいます。

各ファンドの交付目論見書に記載されているため、資金流出が止まらないファンドの売買をする際は確認をしましょう。

まとめ

以上が、投資におけるニューマネーとオールドマネーの考え方の解説です。

ニューマネーとオールドマネーという区分は1994年に廃止されましたが、ポートフォリオのリスクコントロールに役立つ考え方として用いられます。

また、ニューマネーとオールドマネーでファンドの資金流出入額と純資産総額を区分すると、ファンドの分析も行えます。ファンドは基準価額だけでなく、純資産総額と資金流出入の量にも注目することも重要です。

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