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【米国株決算】マイクロソフトの2021年第3四半期決算の情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)は、言わずと知れたソフトウェアの開発・販売を行う会社です。

WindowやオフィススイートであるMicrosoft Officeやクラウドサービスなどをはじめとした、今日のIT社会において必要不可欠な製品・サービスを数多く提供しています。

デスクトップOSのシェアでは、同社が提供するOSであるWindowsが90%弱を占めている一方、競合であるMac OSのシェアは9%弱にとどまっており、マイクロソフトの提供するWindowsが圧倒的なシェアを占めていることがわかります。

一方でクラウドサービスではAmazonの提供するAWSが競合となっています。

本記事ではマイクロソフトが発表した最新決算である2021年第3四半期決算の情報と今後の株価の推移について見ていきます。

株価および配当について

2000年以降同社株価は上昇を続けており、コロナショック直前の株価は185ドル前後となっていました。

しかしコロナショックにより、3月末には135ドル前後まで下落しています。

その後同社株価は順調に回復し、6月にはコロナショック以前の水準を上回り、続伸を続けていましたが、9月初頭から始まった米国株の再調整局面で同社株価は大幅に下落し、200ドルから230ドルの間を推移していました。

2021年1月中頃から上昇しはじめ、2月には240ドルに乗せ、4月に入りもう一段上昇し、260ドル前後で推移しています。

マイクロソフトはNYダウ工業株30種平均とS&P500の構成銘柄の一つであり、1月28日時点での時価総額は1.98兆ドルとなっています。

続いて同社の配当実績について見てきます。なお日付は権利落ち日を記していま。

  • 2021年05月19日…配当:0.56ドル(配当利回り:0.86%)
  • 2021年02月17日…配当:0.56ドル(配当利回り:0.96%)
  • 2020年11月18日…配当:0.56ドル(配当利回り:1.04%)
  • 2020年08月19日…配当:0.51ドル(配当利回り:0.99%)
  • 2020年05月20日…配当:0.51ドル(配当利回り:1.05%)
  • 2020年02月19日…配当:0.51ドル(配当利回り:1.26%)

同社は2004年から連続増配を続けており、現在は一回あたり0.56ドルとなっています。

配当り利回りは1%前後と低くなっていますが、増配率は10%前後高い水準で推移しており、今後も安定した配当が期待できそうです。

最新決算情報について

概要

2021年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…417.06億ドル(前年同期比+19%)
  • 営業利益…170.48億ドル(前年同期比+31%)
  • 純利益…154.57億ドル(前年同期比+44%)
  • 希薄化後EPS…2.05ドル(前年同期比+45%)

売上高は前年同期から19%増加した417.06億ドルとなっており、アナリスト予想の410.3億ドルを上回りました。

調整後後EPSは1.95ドルとなっており、こちらもアナリスト予想の1.78ドルを上回りました。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

パンデミックの発生から1年以上が経過しましたが、デジタル導入曲線は減速しておらず、加速しています。

そしてそれは、まだ始まったばかりなのです。

私たちは、次の10年に向けてクラウドを構築し、アドレス可能な市場を拡大し、技術スタックのあらゆる層で革新を行い、お客様のレジリエンスと変革を支援します。

エンドツーエンドのソリューションを提供するマイクロソフト・クラウドは、お客様に魅力的な価値を提供し続けており、商用クラウドの売上高は前年比33%増の177億ドルに達しました。

詳細

続いて同社の決算をセグメント・商品別に見ていきます。

第3四半期における代表的な製品およびサービスの売上高の前年同期からの変化について見ていきます。

  • Productivity and Business Processes部門…+15%(実績:136億ドル)
  • 商用Office製品およびクラウドサービス…+14%
  • 商用Office 365…+22%
  • 一般消費者向けOffice製品およびクラウドサービス…+5%
  • LinkedIn…+25%
  • Dynamics製品およびクラウドサービス…+26%
  • Dynamics 365…+45%
  • Intelligent Cloud部門…+23%(実績:151億ドル)
  • サーバー製品およびクラウドサービス…+26%
  • Azure…+50%
  • More Personal Computing部門…+19%(実績:130億ドル)
  • Windows OEM…+10%
  • Windows商用製品およびクラウドサービス…+10%
  • Xboxコンテンツおよびサービス…+34%
  • Surface…+12%
  • 検索広告収入…+17%

Productivity and Business Processes部門は、商用Office 365の売上高が14%増加したことや、商用Office製品およびクラウドサービスの売上高が22%増加したことが牽引しました。

また一般消費者向けOffice製品およびクラウドサービスも5%増加しています。

サブスクリプションタイプの商用Office 365の加入者は5,020万人にまで増加しました。

世界最大級のビジネス特化型SNSであるLinkedInの売上高は25%増加しており、主にCRM(顧客関係管理)やERP(企業資源計画)などのアプリケーションを提供するDynamics製品およびクラウドサービスは26%増加しました。

Intelligent Cloud部門の売上高は、サーバー製品およびクラウドサービスの売上高が26%増加し、Azureの売上高が50%増加したことが要因となり増加しています。

More Personal Computing部門の売上高の内訳は、Windows OEMの売上高が10%増加し、Windowsの商用製品とクラウドサービスの売上高は10%増加しています。

またXboxコンテンツおよびサービスの売上高が34%、Surfaceの売上高が12%、検索広告収入の売上高が17%の増加となっています。

同社は、2021年度第3四半期に自社株買いと配当金の形で100億ドルを株主に還元しました

決算発表を受けて

決算発表後にあたる28日の株価を見ていきます。

始値は256.08ドルと前日終値から2.2%ほど下落して始まりました。

下落を続け、一時245ドルまで下がりましたが、終値は254.56ドルとなりました。

今回の動きについて、増収増益となったものの市場予想レンジの上限である419億ドルには届いておらず、投資家はより強い数字を求めていたと考えられます。

同社株価は好調なクラウドコンピューティング市場への参入を背景に、過去1年間に50%上昇し、時価総額も2兆ドル近くに膨んでいます。

現在同社のPERは43倍と非常に高いバリュエーションとなっており、少しのマイナス要因に敏感に反応します。

クラウドサービスのAzureの収益は前年同期比50%増加と前四半期と同水準の伸び率を記録しており、力強く成長しています。

Azureを含むIntelligent Cloud部門は同社で最も収益性の高いセグメントとなっており、全体の業績を押し上げました。

しかし、クラウド業界は圧倒的シェアを誇るアマゾン社やアルファベット社のグーグルと激しい競争にさらされています。

また同社の代表的なゲーム機である「Xbox」の販売も世界的な半導体不足の影響で制約を受けました。

1-3月期には販売台数は232%増と著しい伸びを示していましたが、在庫がすでにひっ迫しており4-6月期に影響が出ると、同社CFOであるフードは述べています。

今回の下落は期待しすぎたことの調整という側面が強いと考えられます。

すでに同社株価は非常に高い水準となっており、クラウド分野の成長に軸足を置いた同社CEOのサティア・ナデラ氏の事業改革に期待を寄せていました。

今回の決算自体は非常に良いものとなっており、そこまで悲観する必要はないと思います。

今まで足かせになっていたMore Personal Computing部門のパソコン販売は、昨年からの学校や職場での需要がひと段落し、第二波としてのアップグレード需要のおかげで四半期ベースでは過去20年余りで最大の伸びとなりました。

このまま大きく値を下げ続けることはなく、同社の業績が市場の評価に追いついてくれば、再びの上昇を期待できるでしょう。

参考元:

Microsoft Earnings Release FY21 Q3

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