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<銘柄の選び方2>過去と近未来の確認

出典:Getty Images

前回、銘柄選びの肝は「需要」を想像できるか否かだと申し上げました。

銘柄選びの肝は「需要」が想像できること

事業規模や範囲が拡大せず、結果として利益が伸びない銘柄なら株価は上がらないという前提です。

十分条件ではないけれど、必要条件と言ったところでしょう。

さて、自分なりに「コレは将来需要が増えそうだ」と思える産業や、セクター、銘柄を発掘したら次はどうするかというお話です。

勢いがある方なら、口座にお金があればそこで買い注文を出すこともありそうです。

だけど、その前にちょっとだけ調べものをしてからにしてはいかがでしょう?

仮にそれが銘柄だとしたら、筆者はまず東洋経済新報社の「会社四季報」(以下:四季報)でその銘柄についていくつか確認をします。

四季報のいいところは、上場全銘柄についての情報が掲載されていることです。

証券会社等が発行するレポートは全上場銘柄について存在しません。

レポートも証券会社にとっては商売道具です。

ある程度の時価総額や出来高が無いと手数料収入の源泉である売買につながらないからです。

個人が発掘する銘柄には小型の銘柄も少なくないでしょう。

そのような際に、会社四季報が便利です。

では、前回言及したファンケル(4921)を例に、何を確認するのかを見てみましょう。

出所:東洋経済新報社 会社四季報2021年春号

これが今年の3月に発行された四季報のファンケルの記事です。

最初に見るのは「(1)実績と予想」です。

これらは成長していたほうがいい項目ばかりです。

残念ながら2021年3月期のファンケルはどの項目も前年を下回る水準になりそうと予想されていますが、2022年3月期は回復しそうな見込みだということがわかります。

四季報の特徴は予想が2期分あることです。

3月期決算はこれから決算発表が出ますので、6月に発行される次の四季報では23年3月期の予想が出ているはずです。

次に「実績と予想」のすぐ上に掲載されている【比較会社】で「(2)同業他社」を確認します。

銘柄コードも掲載されているので、四季報で確認しやすいです。

「(3)配当」も成長していると嬉しいです。

予想配当利回りも確認しておきましょう。

これは銘柄によって1期中に配当する回数が異なるので、期間を確認することをお忘れなく。

「(4)ROEなど」はその絶対水準も大事ですが、「(2)同業他社」比較も重要です。

同業他社と比較して高いのか低いのか。

同業他社も高いようであれば、セクターの構造として高水準にあり、「他セクターと比較して稼げるセクター」と判断できますし、同業他社と比較して明らかに水準が違うようであれば、何か他の理由があると考えるべきです。

配当利回りについても同様です。

ここで詳しく触れませんが、ROEは資本政策で値が変わる性格を持ち、利益の水準だけで判断しない方がいい指標です。

これが「他の理由」になりうる一つです。

また配当利回りは、株価が下がっていれば高くなる指標です。

相対的に高い配当利回りは株価の下落が原因かもしれません。

「(5)コメント」、「(6)予想変化」も確認しておきます。

四半期に1度発行される四季報では、前回発行分から何か変化があるとコメントや予想の変化に反映されます。

同様のことを比較のために「(2)同業他社」についても一通りやるといいでしょう。

自分の需要の想像が正しいのか誤っているのかを確認できますし、実は他社に優れている点があるかもしれないことに気づけます。

(1)~(6)は順番にこだわる必要はありません。

あくまでも筆者としてこんな順番で眺めているというだけです。

「(5)コメント」、「(6)予想変化」から読む人も多いと思います。

いわば、その銘柄の人となりというか、採用の書類選考のようなことをやってみることに近いですね。

四季報は3ヶ月に1度の発行ですので、直近の情報は適時開示等を調べます。

業績予想の修正や資金調達などはたいてい適時開示の対象ですので、確認しておいた方がいいでしょう。

既にリリースされたそれらの開示に対して、株価がどう反応したのかも確かめておいた方がいいと思います。

日本株投資家なら「適時開示」を読もう

長期保有を前提に、ここまでの作業をやって、自分が発掘したものに自信が持てなければ買わない方がいいかもしれません。

自信を持てるのなら、さらに作業を進めてみましょう。

次回はマーケットにおけるその銘柄の姿の確認です。

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