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【米国株決算】テスラの2021年第1四半期決算と今後の株価の推移

出典:テスラ

テスラ(NASDAQ:TSLA)は電気自動車事業を中心に事業を展開する自動車メーカーです。

主なラインナップとしてはテスラの代名詞になっている「Model S」やSUVの「Model X」、それぞれの廉価モデルに相当する「Model 3」や「Model Y」といった乗用車が挙げられます。

同社の時価総額は新型コロナウイルスのパンデミックによる消費者の選好の変化により何倍にもなりました。

トヨタの時価総額を上回り、世界中の投資家が注目している電気自動車会社です。

本記事ではテスラ社の最新決算情報である2021年第1四半期決算の情報と今後の株価の推移などについて見ていきます。

株価および配当について

2019年から急激に株価は上昇しており、この数年で10倍以上になっています。

ここでは分割後の株価について見ていきます。

2016年から2019年までは40ドルから75ドルを推移していましたが、2019年の6月頃から上昇をはじめ、2020年に入りコロナショック以前において180ドル前後まで上昇していました。

コロナショックにより一時79ドル付近まで下落しましたが、2020年6月にはコロナショック以前の水準にまで戻しており、そのまま高値を更新しつづけ、2021年1月末には900ドルに達しました。

現在は550ドルから800ドルの間で推移しています。

2020年12月21日の取引からS&P 500種株価指数に追加され、執筆時点での同社の時価総額は6,498.21億となっています。

また同社は現在配当を行っていません。

最新決算情報について

概要

2021年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…103.89億ドル(前年同期比+74%)
  • EBITDA…18.41億ドル(前年同期比+94%)
  • 純利益(GAAP)…4.38億ドル(前年同期比+2,638%)
  • 純利益(non-GAAP)…10.52億ドル(前年同期比+363%)
  • 希薄化後一株当たり純利益(GAAP)…0.39ドル(前年同期比+1,850%)
  • 希薄化後一株当たり純利益(non-GAAP)…0.93ドル(前年同期比+304%)

当期における純売上高は前年同期から74%増加した103.89億ドルとなっており、アナリストによる予想である102.9億ドルを上回りました。

これは主に、車両の納入台数が大幅に増加したことに加え、その他の部分でも成長したことによるものです。

一方で、第1四半期に製品のアップデートにより、モデルSおよびモデルXの販売台数が減少したことや、低価格の中国製車両がミックスに占める割合が高まったことにより、車両の平均販売価格は前年同期比で13%減少しました。

non-GAAPベースの希薄化後一株当たり純利益は0.93ドルとなっており、前年同期比で304%となっています。

これはアナリスト予想の0.79ドルを上回りました。

続いて決算発表にて示されたコメントは以下の通りです。

2021年第1四半期は、多くの点で記録的な四半期でした。

電気自動車に対するお客様の認識が大きく変化し、需要がこれまでにないほど高まっています。

そして、モデル3は世界で最も売れている中型高級セダンになりました。

つまり、世界で最も売れている高級セダンなのです。

最も長い間、プレミアムセダンのベストセラーは、長らくBMW 3シリーズが占めていましたが、テスラのモデル3がそれを上回りました。

しかも生産開始からわずか3年半で、工場は2つだけなのです。

モデルYは世界でも最も売れる車になると考えており、それ以上に、2022年には世界で最も売れる車、トラックになる可能性が高いと思います。

第1四半期は、テスラの歴史の中で経験したことのないほど困難なサプライチェーンの問題がありました。

その問題はほとんど解決しました。

厳しいサプライチェーンの不足に対応するため、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれました。

詳細

続いて同社決算をより詳細に見ていきます。

オペレーショナル・サマリーは以下の通りです。

  • 合計生産台数…180,338台(前年同期比76%増)
  • Model 3/Y 生産台数…180,338台(前年同期比107%増)
  • 合計販売台数…184,800台(前年同期比109%増)
  • Model S/X 販売台数…2,030台(前年同期比83%減)
  • Model 3/Y 販売台数…182,847台(前年同期比140%増)

合計生産台数は前年同期から76%増加しており、合計販売台数も前年同期から109%増加しています。

「モデルY」を現地生産している中国の堅調な需要を背景に、アメリカのフリーモント工場ではフル生産体制への移行が進んでいます。

過去2、3四半期で、年率換算で50万台に相当する約25万台のModel 3を納入しています。

また、新型の「モデルS」と「モデルX」も非常に高い評価を得ており、第1四半期には新しい機器を設置してテストを行い、生産を拡大する初期段階に入っています。

ただ、高価格帯の「モデルS」や「モデルX」が大幅モデルチェンジを前に生産が中断されたことで、平均販売価格は13%低下しました。

中国の上海工場でのModel Yの立ち上げは順調に進んでいます。

上海工場は、年間を通じて四半期ごとの生産量を増加させていく予定となっており、中国国内での供給調達率が90%以上に向上しました。

欧州およびAPAC向けの車両輸出は引き続き計画通りに進んでいます。

2021年第1四半期決算を受けて

決算発表前日にあたる26日の株価を見ていきます。

26日は741ドルで始まり、微減にとどまり終値は738.2ドルとなりました。

続いて決算発表後にあたる27日の株価を見ていきます。

始値は717.96ドルと前日終値から3%ほど下落して始まり、下落を続けて終値は704.74ドルとなりました。

同社は今期も黒字であったため、7四半期連続の黒字となり、前年同期比でも著しく増益となったにもかかわらず同社株価は下落しました。

同社株価は昨年より異常なまでに急激な上昇となっており、同社への期待が非常に高まっていたことが背景にあり、2021年の納車台数見通しを具体的に示さなかったことが要因の一つと考えられます。

また、同社は1-3月期に保有ビットコインの約10%の売却により1.01億ドルの利益を計上しています。

それに加え、環境規制に対応する温暖化ガス排出枠(クレジット)の他社への販売、税制優遇措置などにより同社業績を押し上げています。

温暖化ガス排出枠に関しては、それ単体で5.18億ドルと同社の純利益を上回る規模となっています。

アナリストによると、これら本業以外の利益を除いた場合、当社の業績は予想を大幅に下回る結果となるとしています。

これらから投資家たちはマイナスの印象を受けたと考えられます。

前四半期に引き続き、同社CEOであるイーロン・マスク氏が受け取る多額の報酬も株価下落の一要因と言えるでしょう。

同氏の報酬は2.99億ドルと今期の純利益の7割近くになります。

業績目標達成により、ストックオプションから計110億ドルの報酬を受け取る資格も有しています。

一方で業績は好調であり「モデルS」や「モデルX」が再び量産されれば順調に成長すると考えられます。

しかし、以前より同社の株価が本来の企業価値を大幅に上回る値がついていることから、ボラティリティが高くなることが懸念されていました。

また同社が提供する車との衝突事故が多数発生していることや、EV市場はより一層激しい競争が起きているため、同社株価は昨年ほどの上昇は期待できないかもしれません。

参照元:Tesla, Inc. Q1 2021 Financial Results

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