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【米国株決算】アメリカン・エキスプレスの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

アメリカン・エキスプレス(NYSE:AXP)は、トラベラーズチェックとクレジットカードの発行元であるアメリカの企業です。

同社はアメリカ合衆国を中心に、トラベラーズチェックや旅行代理業をはじめとする旅行事業のほか、クレジットカード事業、法人向け銀行事業、プライベートバンク、投資信託、保険業等様々な事業を手掛けています。

アメリカのほか、日本やイタリア、イギリス、カナダ、メキシコ、オーストラリアなどを主な市場として世界各国でクレジットカードの発行を行っているほか、現在140ヵ国に多くのトラベル・サービスオフィスを展開しています。

本記事ではアメリカン・エキスプレスの最新決算情報である2021年第1四半期決算情報と今後の株価の推移について見ていきます。

株価と配当について

上場以来上昇を続けていますが、2001年頃、2007年頃、2014年頃と今回のコロナショックと何度か大幅な下落を経験しています。

今回のコロナショック直前における同社株価の高値は135ドルとなっていましたが、コロナショックの影響により70ドル前後まで下落していました。

上半期は回復の兆しがありましたが、6月頃に一度113ドルを付けた後は再び下落し、90ドルから105ドルの間で推移していました。

11月の上旬に急激に値を上げ、6月につけた113ドルを超えて、そのまま2020年は120ドル台で締めました。

2021年に入ってからも止まらず伸び続け、2月末にコロナショック以前の水準を超えました。

2月頭に150ドルを付けた後は、135ドルから150ドルの間で推移しています。

アメリカン・エキスプレスはNYダウ工業株30種平均とS&P500の構成銘柄の一つであり、執筆時点での時価総額は1160億ドルとなっています。

続いて同社の配当実績について見てきます。なお日付は権利落ち日を記しています。

2021年03月31日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.17%)

2021年01月07日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.38%)

2020年10月08日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.39%)

2020年07月01日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.74%)

2020年04月02日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.98%)

2020年01月02日…配当:0.43ドル(配当利回り:1.59%)

同社の配当利回りはここ数年において1%台となっており、S&P500構成銘柄の平均配当利回りは2%前後であることを踏まえるとあまり高水準とは言えません。

値上がり益が十分狙えることからも、配当を目当てに投資するのはあまりおすすめできません。

最新決算情報

概要

2021年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…90.64億ドル(前年同期比12%減)
  • 純利益…22.35億ドル(前年同期比509%増)
  • 希薄化後EPS…2.74ドル(前年同期比568%増)

減収の主な原因は、カード会員の支出および貸付額の減少、平均割引率の低下です。

また増益の原因はコロナ禍による損失のための引当金から10億ドル超を戻し入れたことにあります。

そのため、この増益幅にそこまで大きな意味はありません。

前四半期の売上高は93.51億ドルであったことから、前四半期からもわずかに減少しています。

またこの引当金戻し入れによる増益分を差し引いた希薄化後EPSは1.74ドルとなっており、アナリスト予想の1.61ドルを上回りました。

連結費用は67億ドルで、顧客関連費用と営業費用の減少を反映し、前年同期の72億ドルから7%減少しました。

顧客関連費用は、カード会員の支出の減少および旅行関連のカード会員特典の利用の減少により減少しました。

営業費用の減少は主に特定のアメックス・ベンチャーズ株式投資に関連する利益によってもたらされました。

同社が決算短信で発表していたコメントは以下の通りです。

第1四半期の業績は、コアビジネスの継続的な改善に加え、クラス最高のクレジット実績を達成したことを喜ばしく思うとともに、今後の成長モメンタムを再構築するための進捗状況に特に勇気づけられました。

旅行およびエンタテインメントカテゴリーを除くカード会員の支出は、2019年第1四半期と比較して為替調整後で11%増加し、引き続き当社ネットワークでの支出の大部分を占めています。

また、ここ数週間、米国内の旅行およびエンタテインメント分野の支出がすべてのカテゴリーで増加しており、国内の消費者の旅行が引き続き回復するという確信が高まっています。

2021年は、コアビジネスの成長モメンタムを再構築するための投資に注力する転換期であると考えています。

カード獲得エンジンを強化し、当四半期中に210万枚の新規自社カードを追加しました。

また、いくつかのプレミアム商品に付加価値をつけたことで、カード会員のエンゲージメントが向上し、退会率と顧客満足度はパンデミック前の水準を上回っています。

次の機会を広げるための投資は順調に進んでいます。

中小企業のお客様向けにKabbageデジタルプラットフォームの展開を開始し、中国でのジョイントベンチャーを通じて、1,400万以上の加盟店をネットワークに加えました。

これまでの進展と、経済が改善していることを示す明確な指標を考慮すると、2022年に2020年の予想EPSを元に戻すという我々の目標を達成するためのロードマップに、さらに自信を持っています。

詳細

セグメント別における売上高は以下の通りです。

  • グローバル・コンシューマー・サービス・グループ…36.9億ドル(前年同期比5%減)
  • グローバル・コマーシャル・サービス…24.32億ドル(前年同期比13%減)
  • グローバル・マーチャント&ネットワーク・サービス…11.9億ドル(前年同期比12%減)

グローバル・コンシューマー・サービス・グループの支払利息控除後の総収入は53億ドルで、前年同期の60億ドルから11%減少しました。

この減少は主に、カード会員の支出および貸付額が前年に比べて減少したことを反映しています。

総費用は37億ドルで、前年同期の39億ドルから6%減少しました。

この減少は主に、カード会員の支出の減少および旅行関連のカード会員特典の利用の減少による顧客サービス費用の減少、ならびに営業費用の減少を反映したものですが、成長の勢いを取り戻すためのマーケティング投資によって一部相殺されました。

グローバル・コマーシャル・サービスの支払利息控除後の総収入は、主にカード会員の支出の減少を反映して、前年同期の31億ドルから14%減少し、27億ドルとなりました。

貸倒引当金繰入額は、主に前述の引当金戻入の一部と評価損の減少を反映して1.6億ドルの利益となりましたが、前年同期は主に大幅な引当金の積み増しを反映して7.6億ドルの引当金支出となりました。

総費用は21億ドルで、前年同期の23億ドルから7%減少しました。

この減少は主に、カード会員の支出が減少したことにより、顧客誘因費およびその他の顧客関連費用が減少したことを反映しています。これは主に、カード会員の支出の減少にともなう顧客奨励費およびその他の顧客関連費用の減少を反映したものです。

グローバル・マーチャント&ネットワーク・サービスの支払利息控除後の総収入は12億ドルで、前年同期の14億ドルから13%減少しました。

この減少は、カード会員の支出および平均割引率が前年に比べて減少したことを反映しています。

これは、カード会員の支出が減少したことによるネットワークパートナーへの支払額の減少により一部相殺されました。

2021年第1四半期決算発表を受けて

決算発表前日にあたる22日の終値が147.16ドルであったのに対し、23日の始値は141.54ドルと4%近く下落して始まりました。

その後上昇に転じましたが、終値は144.33ドルとなりました。

同社は景気敏感銘柄となっており、世界全体の経済動向に大きく左右されます。

そのため、新型コロナウイルスの影響が大きく、いまだに渡航制限が続いていることから企業の旅行需要の回復が遅れていることが大きく足を引っ張っています。

同社CFOであるキャンベル氏は第4四半期までに、世界的な旅行・娯楽消費は2019年水準の70%近辺まで回復するとみられているが、世界的な大企業の需要回復はこれより緩慢になるとしており、同社の業績はいましばらく低迷が続くとみられます。

ただ、年内、もしくは来年にも全般的な消費はコロナ禍前の水準にまで回復すると楽観的な見方を示しています。

今後の株価の値動きとしては、同社の業績は旅行や娯楽消費の伸びと連動していくため、コロナウイルス感染症の広がりおよびそれに対応する各国の規制によって大きく影響を受けます。

現在は回復の兆しから株価は上昇傾向にありますが、再び昨年同様のパンデミックに見舞われた場合は動きが激しくなると予想されます。

またキャピタルゲインへの増税などコロナ以外の要因にも気を配りながら慎重に判断することが求められます。

参考:American Express

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