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【米国株決算】ベライゾン・コミュニケーションズの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ベライゾン・コミュニケーションズ(NYSE:VZ)は、アメリカの大手電気通信事業者です。

米国で1億人以上の加入者を持つアメリカ最大の携帯事業者であるベライゾン・ワイヤレスを傘下に擁し、固定通信事業では米国内消費者向けにインターネット・音声・データ通信と、また世界150ヵ国においてフォーチュン1000の99%を占める企業顧客と政府機関向けにグローバルネットワーク・セキュリティ・クラウドサービスを提供しています。

ネットワーク事業では世界最大級のIPネットワークを保有しています。

そのほかにもセキュリティ事業や、200以上のデータセンターを保有するクラウド事業を展開しています。

また同社は今話題の商用5Gサービスを世界で最初に提供しました。

本記事ではベライゾン・コミュニケーションズの最新決算情報である2021年第1四半期決算と今後の株価の推移などについて見ていきます。

決算発表前における株価の推移

決算発表前日である4/20における同社株価の値動きから確認していきます。

4/20の始値は58.12ドルであり、終値は58.35ドルとなっていました。

直近10年において長期の上昇傾向にあり、25ドル前後であった株価は現在では50ドル台後半と2倍以上になっています。

コロナショック以前は60ドル前後まで上昇していましたが、コロナショックによりかなり打撃を受け、2020年3月の下旬には50ドルを割り込むまで下落しました。

同社株価は比較的すぐに回復し、その後株価は上下しながら概ね横ばいでの推移を続けています。

同社はNYダウ工業株30とS&P500の構成銘柄の一つであり、執筆時時点での時価総額は2393.09億ドルとなっています。

また同社は株式配当も行っています。

日付は権利落ち日を記しています。

  • 2021/04/08…配当:0.6275ドル(配当利回り:4.30%)
  • 2021/01/07…配当:0.6275ドル(配当利回り:4.55%)
  • 2020/10/08…配当:0.6275ドル(配当利回り:4.14%)
  • 2020/07/09…配当:0.615ドル(配当利回り:4.16%)
  • 2020/04/09…配当:0.615ドル(配当利回り:4.36%)

連続増配年数は15年であり、安定感のある配当実績であることが分かります。

配当利回りも直近においては4%以上を維持しており、S&P500の平均配当利回りを上回っています。米国の高配当銘柄と称すことができるのではないでしょうか。

インカムゲインに適した銘柄であると言えるでしょう。

最新決算情報について

概要

2021年度第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…328.67億ドル(前年同期比4.0%増)
  • 営業利益…77.70億ドル (前年同期比18.1%増)
  • 純利益…53.78億ドル (前年同期比25.4%増)
  • 希薄化後一株当たり純利益…1.27ドル(前年同期比27.0%増)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が324.4億ドル、non-GAAPベースのEPSが1.29ドルとなっていました。

同社の実際の業績は、売上高が328.67億ドル、non-GAAPベースのEPSが1.31ドルとなっていますので、アナリストらによる事前予想を上回っていることが分かります。

また、同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

ベライゾン社は第1四半期において、激しい競争という課題に対応し3つの事業セグメントで収益の増加を達成したことで、素晴らしい2021年度のスタートを決めました。

今年は、先日行われたC-バンドの周波数競売での成功により、当社にとって変革の画期的一歩となる年明けを迎えました。

当社は引き続き、ネットワークを強化し、“サービスとしてのネットワーク”戦略を実行し、成長の枠組みを支える五つのベクトルに注力することで、2021年度以降の成功を実現していきます。

詳細

続いて同社の2021年度第1四半期決算をセグメント別に見ていきます。

まずはセグメント別純売上高の推移です。

コンシューマーセグメント…227.98億ドル(前年同期比4.7%増)

サービス部門…165.69億ドル(前年同期比1.4%増)

ワイヤレス機器部門…41.92億ドル(前年同期比24.1%増)

その他部門…20.37億ドル(前年同期比0.5%減)

ビジネスセグメント…77.81億ドル(前年同期比1.3%増)

中小企業向け…28.30億ドル(前年同期比0.9%増)

グローバル企業向け…25.59億ドル(前年同期比2.7%減)

公共機関向け…16.46億ドル(前年同期比11.7%増)

ホールセール…7.46億ドル(前年同期比3.4%減)

メディアセグメント及びその他…19億ドル(前年同期比10.4%増)

一般消費者向けのサービスを展開するコンシューマーセグメントにおける売上高には、2020年度第1四半期から24.1%増加した消費者向けワイヤレス機器の収益が含まれています。

当四半期において、Fiosビデオでは8.2万人のユーザーの減少がみられましたが、Fiosインターネットでは10.2万人のユーザーの増加がみられました。

これは、通信事業におけるOTTサービスへの需要の変化を反映していますが、同社はFiosビデオにおける損失をFiosインターネットで完全に相殺するとともに、今後の新規ユーザーの増加も期待しています。

続いて企業向けのサービスを展開するビジネスセグメントにおける売上高は、2019年に新事業として始まって以来最高の成長率です。

ここでは有線機器で出した損失をワイヤレスサービスで相殺しており、ワイヤレスサービスにおける売り上げは、前年同期から6.2%増加した31億ドルとなっています。

最後にメディアセグメントにおける売上高は、昨年同期から続けて2年連続での2桁の成長となっており、今後の成長が期待されます。

決算発表後における株価の推移

決算発表直後である4/21における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である58.35ドルに対して、4/21における同社株価の始値は58.40ドルとなっています。

その後も日中を通して58ドル前半台を推移し、終値は58.14ドルとなっています。

同社はアナリストらによる事前予想を上回る業績を残したにもかかわらず、株価がわずかに下落した要因として、同業他社であるTモバイルの存在があげられるでしょう。

現在、同社はアメリカで5Gサービスを中心としたインターネットサービス事業でTモバイル・AT&Tなどと競合している中で、特に最大の収益源である消費者向けサービスの面でTモバイルに後れを取っています。

当決算においてこの現状に対する大きな解決策を見いだせなかったことが株価下落の原因だと考えられます。

一方で、先のCEOによるコメントでもあったように、C-バンドにおける周波数競売に競り勝っており、当周波数帯における設備投資のための支出を中心に2021年度の計画を進めています。

また、ビジネス向けサービスの面では優位をとっており、C-バンド帯での設備投資の行く末とともに静観する必要があるでしょう。

最後に同社株価の今後について言及します。

過去の株価推移から見ると分かるように、継続的な上昇も、継続的な下落も発生していません。

今後も、同社を含めたアメリカにおける大手通信事業会社3社の力関係が保たれる限り、株価の大きな変動は起こりにくいと考えられます。

また、5月に予定されるTモバイルの2021年度第1四半期決算の結果次第で影響を受ける可能性も考えられますが、少なくともそれまでは売り・買いどちらのタイミングでもないと言えるでしょう。

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