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【米国株動向】4月以降株価上昇が期待できるバリュー株3銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、202145日投稿記事より

グロース株とバリュー株のどちらが優れているかという論争は株式市場が創設されたころから存在します。

グレートリセッションの終了以降はグロース株がバリュー株をアウトパフォームしてきました。

これは貸出金利が歴史的に見て低い水準で推移し、急成長する企業が雇用やイノベーション、買収のための資金を安く借り入れることが可能だったからです。

しかし、長い目で見ると勝者はバリュー株です。

バンクオブアメリカ・メリルリンチが2016年に公表したレポートによれば、バリュー株は1926~2015年の90年間で平均年率17%のリターンを上げました。

グロース株の同期間の平均年率リターンはバリュー株を下回る12.6%でした。

さらに、景気回復の初期段階ではバリュー株がグロース株を大幅にアウトパフォームする傾向があり、現在はまさにその初期段階に該当します。

ここでは4月以降に株価の上昇が期待できるバリュー株3銘柄を紹介します。

バーテックス・ファーマシューティカルズ

時には1つの銘柄がグロース株とバリュー株の両方を兼ねることもあります。

バイオ製薬会社のバーテックス・ファーマシューティカルズ(NASDAQ:VRTX)はそうした銘柄の1つです。

バーテックスは、赤字企業が非常に多く存在するバイオテクノロジー業界の中で黒字を計上しているだけでなく、嚢胞性線維症(CF)の治療に重点を置いているという点で突出しています。

CFは粘液の分泌によって肺やすい臓の機能が妨げられる遺伝病です。

CFを完治する方法はありませんが、バーテックスは患者の生活の質(QOL)を改善する遺伝子治療薬を開発しています。

米食品医薬品局は2019年10月、CFの最も一般的な変異型であるF508delの患者への治療について、バーテックスの製品「トリカフタ」の併用療法を承認しました。

これに先立つ後期臨床試験で、トリカフタは主要な目標を大幅に上回る成果を挙げていました。

トリカフタはどれほどの売上を上げたのでしょうか。

初めて通年で販売される年となった2020年、同薬の売上は約39億ドルでした。

ウォール街のアナリストはピーク時の年間売上が60億ドルに達する可能性があると予想しています。

バーテックスは手元現金も豊富です。

昨年末時点の現金、現金同等物、有価証券の合計額は66億6,000万ドルで、さらにCF治療薬のポートフォリオが多額のキャッシュフローを創出しています。

同社は今後数年間で、CF治療薬以外へ製品ラインアップを多角化するために買収に取り組む可能性が高いでしょう。

成長率が2桁台と堅調で(執筆時点の)PEGレシオが1倍を大幅に下回るバーテックスは、注目に値するバリュー株の特徴を全て備えています。

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アナリー・キャピタル・マネジメント

典型的なバリュー株を好む投資家には、モーゲージ不動産投資信託(REIT)のアナリー・キャピタル・マネジメント(NYSE:NLY)をお勧めします。

モーゲージREITのビジネスモデルは非常に単純です。

これらの企業は、短期の低い金利で資金を借り入れ、長期の高利回り資産を購入します。モーゲージREITが通常購入する資産は住宅ローン担保証券(MBS)です。

長期利回りと短期金利の差は純金利マージン(NIM)と呼ばれ、NIMが大きいほどモーゲージREITの利益も増加します。

現在の環境がモーゲージREITにとって非常に魅力的である理由は、イールドカーブがスティープ化していることです。イールドカーブがフラット化すると、長期金利と短期金利の差は縮小します。

しかしスティープ化すると、アナリーは高利回りのMBSを購入することが可能になり、従ってNIMが拡大するのです。

アナリーのユニークな点は、同社がほとんどエージェンシー資産のみを保有していることです。

エージェンシー資産とは債務不履行の場合に連邦政府の保証がある証券を指し、その利回りは非エージェンシー証券よりも大幅に低くなっていますが、アナリーは保証のおかげでレバレッジを有利に活用することができます。

REITは利益の大部分を配当として支払うため、投資家は一貫して10%の年間配当利回りをアナリーから得ることが可能です。

さらに、同社の株価純資産倍率(PBR)は1倍をわずかに下回っています(執筆時点)。

イールドカーブは景気回復局面で自然とスティープ化するため、アナリーの株価は上昇し、利益は増加する可能性があります。

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キンロス・ゴールド

金鉱業界にはバリュー株が豊富です。

特にカナダのキンロス・ゴールド(NYSE:KGC)は株価上昇のきっかけとなり得る要素が極めて多く、過小評価されている宝石のような企業です。

金の価格が今後上昇すると考えられる理由は数多くあります。

米連邦準備制度理事会(FRB)は2023年まで貸出金利をほぼ過去最低水準に維持することを確約し、米国債とMBSを毎月買い入れています。

これに米国政府の景気刺激策を合わせると、米ドルは非常に強い下押し圧力にさらされる可能性が高いでしょう。

米ドルと金価格は逆に動く傾向があるため、これらは全て金の現物価格が上昇する要因となります。

金価格の上昇に加え、事業効率の改善とバランスシートの健全化はプラスに影響するでしょう。

昨年、キンロスが持つ8つの鉱山は237万オンスの金を生産しており、生産量はパンデミック前の2019年の251万オンスと比べてわずかな減少に止まりました。

さらに、タシアスト鉱山の生産量は引き続き増加しており、フォートノックス鉱山でも事業効率の改善によって生産量が押し上げられています。

同社は2021年から2023年にかけて年間生産量が約240万オンスから290万オンスへ増加すると予想しています。

金価格の高騰により、キンロスは2020年に過去最高となる10億4,000万ドルのフリーキャッシュフローを計上しました。

昨年末時点の負債額は19億ドルですが、同社は年内に満期を迎える5億ドルの負債を全額返済する予定です。

しかし同社が最も輝いている理由は、1年後の予想株価収益率(PER)7倍、同株価フリーキャッシュフロー倍率3.7倍というバリュエーションです(執筆時点)。

ほとんどの金鉱株の株価フリーキャッシュフロー倍率は10倍で、適正な水準にあるとみられます(執筆時点)。

これは辛抱強い投資家にとってキンロスに大きな上値余地があることを示しています。

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米国の株式市場は最高値を更新している一方で、バブルを警戒する見方もあります。そこで、より堅実な投資先として、緩やかながらも成長し続け、持続的に増配する銘柄を検討してみてもよいでしょう。このレポートでは、堅実な成長が見込める5つの高配当株をご紹介します。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Sean Williamsは、バンク・オブ・アメリカ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、バーテックス・ファーマシューティカルズ株を推奨しています。
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