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NISAで投資信託を始めるのに知っておきたい用語は?標準偏差などの基本用語を解説

出典:Getty Images

一般NISAやつみたてNISAを始めようとすると投資信託を勧められることがあります。

確かに、投資信託はこれから投資を始める方に向いている金融商品ではありますが、金融商品である以上、ある程度の知識が求められます。

そこで今回は、NISAで投資信託を始めるのに知っておきたい用語について解説します。

リスクとリターンとは?

一般的にリスクは危険と認識されますが、投資信託におけるリスクは「変動幅」のことを指します。

そもそも、金融相場の世界においてリスクは不確実性を指しており、「リスクのある金融商品=元本割れする確率が高い」ということではありません。

投資信託において「リスクが高い・大きい」と形容される場合は、収益と損失の変動幅が大きくなる投資信託だという意味になります。

一方で「リスクが低い・小さい」と形容される場合は、収益と損失の変動幅が小さい投資信託になります。

リターンは文字通りの収益を意味しますが、リターンのなかにはプラスの収益とマイナスの収益の両方が含まれています。

そのため、「リターンが大きい」と形容される投資信託はプラス・マイナスの収益が大きくなるという意味になり、「リターンが小さい」と形容される投資信託はプラス・マイナスの収益が小さくなるという意味です。

つまり、リスクとリターンは表裏一体で比例する関係にあり、リターンの大きい投資信託はリスクも高くなります。

標準偏差とは?

一般的に標準偏差とは、統計学におけるバラツキを計測する指標のことで、投資信託においては金融商品のリスク(変動幅)を数値化する際に用いられます。

投資信託の場合、1年、3年、5年といったように一定の年数を設定し、騰落率の平均値を求めます。

次に、年ごとの実際のリターンから平均値との差(偏差)を求め、偏差と一定の式に基づいて算出するのが標準偏差になります。

標準偏差が示すリスクとは、ファンドのリターンのブレがどれだけ大きいのかを示しており、数値が大きいほどブレやすいです。

例えば、リターンが同じ投資信託があった場合、標準偏差が大きい投資信託ほど、リターンが平均値から乖離した結果になりやすいです。

シャープレシオとは?

シャープレシオとは、リスク(標準偏差)控除後のリターン(平均収益率)を表す指標です。

負ったリスクに対して、投資信託がどれだけのリターンを上げることができたのかを指しており、数値が大きいほど低リスクで高いリターンを得られるように効率よく運用できた投資信託であると分かります。

一般的にシャープレシオが1を超えていると優良な投資信託と判断できますが、シャープレシオを活用する際は次の2つに注意しましょう。

  • 異なるカテゴリーのファンドを比較してはいけない
  • 比較するときの期間は3年以上

投資信託は商品ごとにカテゴリーがあります。

日本株を中心に購入している投資信託があれば、米国株や新興国株、債券など様々なカテゴリーがあります。

金融商品はカテゴリーごとに想定されるリスク水準が異なっており、シャープレシオの計算式にも影響を与えます。

そのため、シャープレシオを比較する場合は同じカテゴリーの投資信託でないと意味がありません。

また、運用期間が短いほど基準価額のブレ幅が大きくなり、リスク水準が高く設定されます。

2020年のように社会情勢によって短期間で変動するというケースもあるため、3年以上のシャープレシオで比較をしましょう。

基準価額

基準価額とは、投資信託の現在の値段のことです。

投資信託が保有する株式や債券といった金融商品の時価評価総額に利息や配当金などの収入を加え、運用するのに必要なコストを差し引き、残った金額を総口数で割って算出しています。

多くの投資信託が基準価額1万口1万円でスタートしており、運用結果によって変動しています。

株式と異なり、基準価額が公表されるのは投資信託の取引の申し込みを締め切った後で、1日に1つの価額として公表されます。

なお、投資信託が1万口1万円でスタートしたからと言って、1万円を超える投資信託は良い、1万円を下回る投資信託は悪いとは断言できません。

なぜなら、分配金を投資家に出している投資信託は基準価額が下がってしまうため、基準価額が1万円を下回る可能性があります。

分配金

分配金とは、投資信託の決算が行われる際に得られる利益です。

投資信託では決算をした際に、運用して得た収益を保有口数に応じて投資家に分配する仕組みがあります。

分配金の注意点は、分配金も利益のため課税口座で運用している場合、税金を支払う必要があるのと、分配金を支払う投資信託は総資産総額と基準価額が下落することです。

分配金あり・なし

分配金ありの投資信託は保有している口数に応じて分配金をもらえる投資信託のことで、分配金なしの投資信託は保有していても分配金をもらえない投資信託のことになります。

分配金なしの投資信託だと、運用益は再投資に回されるため、運用資産が増えて複利的な効果が得られます。

しかし、購入した時の基準価額よりも低いタイミングで解約・売却すると、それまでの運用益が得られないというデメリットがあります。

分配金ありの投資信託だと、決まったタイミングで利益を確保できるというメリットがあります。

しかし、運用総資産が減るため基準価額も減り、複利的な効果を得られない投資信託でもあります。

分配金あり・なしはどちらにもメリットとデメリットがあるため、「利益」か「複利」のどちらを取るかは投資家の好みに分かれます。

信託報酬

信託報酬とは、保有している投資信託を管理・運用してもらうための経費です。

信託財産の中から差し引かれるため、別途支払う必要はありません。

例えば、信託報酬が年0.5%の投資信託を10万円分購入した場合、1年目の信託報酬は500円になります。

投資信託には信託報酬のほかに、購入時にかかる販売手数料や解約時にかかる信託財産留保額などのコストがあり、これらのコストを上回る運用成績でないと損失が発生します。

ノーロード

ノーロードとは、投資信託を購入時にかかる販売手数料が無料の投資信託を指します。

販売手数料は、投資信託を運用する会社とは別の証券会社などの販売会社が設定する手数料のため、同じ投資信託でも販売会社によってノーロードかどうか異なります。

ただし、ノーロードだからという理由で購入するのは止めましょう。

なぜなら、ノーロードだからと言って、必ずしもコストが安くなるとは限りません。

例えば、ノーロードの投資信託の信託報酬が年間1.5%だったとします。

この場合、10年間運用した時の信託報酬は合計で15%になります。

一方、販売手数料が2%の投資信託でも、信託報酬が年間0.5%なら10年間の信託報酬は5%です。

販売手数料と合計してもトータルのコストは7%で、ノーロードの投資信託よりもコストが安いです。

このように、信託報酬のパーセンテージによっては、ノーロードの投資信託だからコストが必ず安いとは限りません。

まとめ

以上が、NISAで投資信託を始めるのに知っておきたい用語の解説になります。

本記事で紹介した用語はNISAで投資信託を始めるときに知っておきたい基本的な用語で、販売会社によってはきちんと説明しない場合もあるためしっかりと覚えておきましょう。

また、投資信託には上記で説明した用語以外にもパフォーマンスを評価できるベータ値やモーニングスターリスク、アクティブファンドとインデックスファンドなどがあります。

興味がある方は、自分の将来の資産を守るためにも調べてみましょう。

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