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2024年に始まる新NISAとは?一般NISAを利用している方の注意点も解説

出典:Getty Images

国は老後資産の形成のために投資を推奨しており、NISA制度をスタートしました。

数年おきにルールや新制度が発表されてきたNISA制度ですが、2024年を目途に新NISAとなり、内容や仕組みが大きく変化します。

そこで今回は、2024年に始まる新NISAの内容や、現時点で一般NISAを利用している方が知っておくべき注意点などを解説します。

NISAとは?

NISAとは、毎年一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託などの金融商品で得た利益や配当に対して税金が掛からない制度です。

通常、金融商品の売買で得た利益や配当には約20%の税金が掛かります。

仮に金融商品の売買で50万円の利益があった場合、単純計算で約10万円の税金が発生します。

NISA制度は、この50万円の利益が非課税の対象になる制度で、2021年時点で次の3種類があります。

  • 一般NISA
  • ジュニアNISA
  • つみたてNISA

2014年にスタートしたNISA制度ですが、10年という節目を迎えるにあたり、現行の制度から新NISAに変更されることが決定しています。

2024年より一般NISAが新NISAへと変更

2021年度時点での一般NISAは年間の投資上限額が120万円、非課税期間が5年間という制度です。

毎年120万円まで非課税で運用できる枠をもらえて、5年間で合計600万円分の資産運用が非課税になるという制度になります。

投資対象商品は幅広く、上場株式や株式投資信託、ETF、REITなどで、現行の一般NISAの口座は2023年まで開設することが可能です。

2024年より始まる予定の新NISAは非課税口座を作るという制度は同じですが、中身が2階建て制度となっており、原則として投資上限額20万円の積立投資が必須となっています。

  • 1階部分…積立・分散投資に適した公募株式投資信託を対象に年間20万円
  • 2階部分…上場株式や株式投資信託などを対象に年間102万円

新NISAでは、1階部分と2階部分を合計して年間122万円までが、5年間非課税で運用できます。

ただし、新NISAは1階部分の積立・分散投資をしなければ2階部分の投資ができないという制限があります。

なお、新NISAの前に一般NISAや投資をスタートしている方は、1階部分の積立投資をしなくても、2階部分の投資をすることが可能です。

一般NISAを利用している方の注意点

2021年時点で一般NISAを利用している、あるいは2023年までに一般NISAを始めようとしている方が注意すべきポイントは2つあります。

  • 2024年以降は新NISAにルールが変更される
  • ロールオーバーのルールが新NISAに変更される

それぞれ、順番に解説します。

2024年以降は新NISAにルールが変更される

現時点で一般NISAを始めている、あるいは2023年までに一般NISAを始める予定の方でも、2024年以降は新NISAで投資運用をしなければなりません。

  • 2021年~2023年までは一般NISA
  • 2024年~は新NISA

一般NISAを2023年までに始めていた方は、新NISAの1階部分を利用せずにそのまま2階部分を利用することが可能です。

しかし、新NISAの2階部分は上場株式・公募株式投資信託などが投資対象のため、レバレッジを効かせているような投信信託に投資をすることはできないので、一般NISAで投資していた金融商品を購入するのは難しい可能性があります。

また、新NISAの2階部分は年間投資上限額が102万円と一般NISAに比べると少ないというデメリットがあります。

そのため、一般NISAを5年間続けるのよりもパフォーマンスが落ちる可能性は否定できません。

ロールオーバーのルールが変更される

ロールオーバーとは、非課税期間が過ぎた投資信託や株式を、翌年のNISA非課税投資枠に移行する手続のことです。

ロールオーバーして、年間上限投資額が余った場合は、残った枠の中で金融商品を購入することができます。

例えば、2018年に購入した120万円分の金融商品は、2022年までは売却益や分配益が発生しても非課税になります。

しかし、2023年になると購入した金融商品の非課税期間が終了します。

この場合、個人投資家には次の3つの選択肢があります。

  • 2022年までに売却する
  • 2023年以降は課税口座に移行する
  • 2023年以降のNISA非課税投資枠へ移行する(ロールオーバー)

保有している金融商品を2022年までに売却すれば、非課税期間内のため利益が発生しても課税はされません。

しかし、2023年になり課税口座に移行されると、売却した際に生じた利益や発生した分配益などが課税対象となってしまいます。

そこで3つ目の選択肢であるロールオーバーをすることで、2023年~2026年まで非課税期間を延長することが可能です。

しかし、2024年以降は一般NISAが終了するため、2024年以降にロールオーバーをする場合、一般NISAから一般NISAに移行するのではなく、一般NISAから新NISAに移行することになります。

一般NISAから新NISAにロールオーバーをする場合は、「時価」でロールオーバーをします。

時価とは、「金融商品の現在の価格」という意味で、この場合はロールオーバーするタイミングでの価格で処理をされるということです。

例えば、2021年に50万円で購入した金融商品を2026年にロールオーバーするとき、時価が110万円になっていたとします。

新NISAへロールオーバーすると、先に2階部分の102万円を消費するため、2階部分をすべて消費したうえで、1階部分の一部まで消費して移行されます。

この場合、一般NISAと同様に残り12万円分の投資をすることは可能ですが、1階部分のため購入できる金融商品はつみたてNISAと同じものになるという制限が発生します。

2024年の新NISAの注意点

新NISAと一般NISAの大きな違いは、新NISAで購入した金融商品の非課税期間が終わった後のロールオーバーです。

一般NISAからロールオーバーする場合、移行可能な金額に上限はなく、運用した利益を含めて全額をロールオーバーできました。

しかし、新NISAでロールオーバーが可能なのは1階部分の年間上限投資20万円のみとなっています。

  • 1階部分…年間上限投資20万円でロールオーバー可能
  • 2階部分…年間上限投資102万円でロールオーバー不可

新NISAにおけるロールオーバーでは、1階部分を簿価(購入した時の金額)で「つみたてNISA」に移行することが可能です。

つみたてNISAの年間上限投資額は40万円のため、新NISAの1階部分で20万円消費したとしても、残りの枠として20万円が残る計算になります。

つまり、新NISAでは2階部分で購入した金融商品は5年間の非課税期間を過ぎると、強制的に課税口座に移行するしか選択肢がありません。

つみたてNISAとジュニアNISAは?

2024年に新NISAがスタートするのに合わせて、つみたてNISAとジュニアNISAにも変更があります。

まず、つみたてNISAは口座開設期間が2042年(令和24年)まで延長されました。

これによって、2023年までにつみたてNISAを始めれば、年間40万円までの積立投資が、最長20年間非課税になります。

次に、未成年向けのジュニアNISAは2023年(令和5年)をもって制度が終了となります。

これに伴い、18歳までの払い出し制限が2024年以降は解除されるため、口座開設者本人が18歳未満でも引き出せるようになります。

まとめ

以上が、2024年から始まる新NISAの解説になります。

2021年時点で一般NISAを利用している方も2024年以降は新NISAのルールが適用され、一般NISAから新NISAへロールオーバーする場合は注意が必要です。

なお、本記事の内容は2021年4月時点で発表されている情報を基に作成しております。

新NISAが始まるまでに内容が変更される可能性があることについては注意しましょう。

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