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【米国株動向】成功を遂げる投資家が注目する、バリュー銘柄4選

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021318日投稿記事より

グレート・リセッション(世界金融危機時の景気後退)以降、グロース株がバリュー株をアウトパフォームしています。

急激な低金利とハト派政策の連邦準備制度理事会(FRB)が要因となり、成長企業が低金利で融資を受けて雇用や革新を進め、成長を遂げてきました。

ですがこのパターンも転換点を迎えつつあるかもしれません。

歴史的に見ると、バリュー株がグロース株を長期的にはアウトパフォームしています。

特に景気回復の初期段階においては、バリュー株のアウトパフォームは疑いの余地がありません。

歴史に裏付けられたバリュー株のパフォーマンスを、世界の優秀な投資家が見過ごすわけがありません。

2020年第4四半期、成功を遂げるマネー・マネジャーらは、次の4つのバリュー銘柄に注目しました。

ベライゾン

1億ドル以上の運用資産を有する機関投資家やヘッジファンドは、四半期ごとに保有有価証券届出書(フォーム13F)を証券取引委員会(SEC)に提出しています。

その情報をまとめたサイト、WhaleWisdom.com(ホエールウィズダム・ドット・コム)によると、テレコム大手ベライゾン(NYSE:VZ)は、成功を遂げるマネー・マネジャーの間で人気の銘柄となっていました。

13F提出機関による総保有株数は、2020年第3四半期から第4四半期の間に2%増にとどまっていますが、新規に報告されたポジション数は、同期間で154%増となりました。

中でもウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは、新規に1億4670万株を購入しています。

ジェフ・ヤス氏率いるサスケハナ ・インターナショナルでは、既存のポジションに190万株を追加しています。

ウォール街によると“ベライゾン買い”には、2つの要因があるようです。

まず、全米で5Gの展開が進行中だということです。前回のアップグレードから10年経っていることから、利用者にはデバイスの買替需要が累積しているはずです。

データ利用量は、同社ワイヤレス事業利益率の重要なドライバーであることから、5Gは今後数年にわたり、内部成長のカンフル剤となるはずです。

もう一つの要因は、同社の健全な財務状況にあります。

同社の債務合計額は、ライバルのAT&Tと比べて310億ドルほど低位となっています。

またβ値(株価変動の市場との連動性)が低いことから、市場の乱高下に対して耐性があると見られます。

国債利回りがインフレ率を上回るとは限らない中、配当利回り4.5%の同銘柄は注目される可能性があります。

【米国株動向】今、ベライゾン株を注目すべきでしょうか?

ブリストル・マイヤーズスクイブ

優秀なマネー・マネジャーは、ブリストル・マイヤーズスクイブ(NYSE:BMY)の長期見通しに注目しています。

一方、株価は、2022年度予想利益に基づく株価収益率(PER)が8倍弱と割安です(本稿執筆時点)。

ブリストル・マイヤーズスクイブも、13F提出機関による2020年第4四半期の総保有株数はさほど増えてはいませんが、一方で新規に報告されたポジション数は第3四半期から92%上昇しています。

バークシャー・ハサウェイは既存ポジションに約340万株を追加し、ラリー・フィンク氏率いるブラックロックは1000万株以上を追加しています。

短期的な最大の要因は、2019年11月にセルジーン買収を完了したことです。

セルジーンは癌および免疫性疾患治療薬を事業ポートフォリオに抱えており、中でも多発性骨髄腫治療薬の「レブラミド」を主力としています。

2020年の「レブラミド」の売上高は121億ドルであり、10年以上にわたって2桁成長を遂げています。

「レブラミド」は癌の早期発見、長期にわたる使用期間、追加適応の可能性、さらには価格決定力があることなどに恩恵を受けています。

一方で同社の長期的な成長は、「エリキュース」と「オプジーボ」にかかっています。

エリキュースはファイザーと共同で開発され、経口の抗凝固薬で主要な地位についています。

一方で癌免疫治療薬「オプジーボ」の2020年の売上高は70億ドルです。

同薬は単剤療法や併用療法で数々の臨床試験を行っており、今後適応が拡大される可能性が大いにあります。

業績好調により配当金を引き上げたブリストル・マイヤーズスクイブ

IBM

WhaleWisdom.comのデータによると、2020年第3四半期から第4四半期にかけて、13F提出機関によるIBM (NYSE:IBM)の新規ポジション数は倍増しています。

ブラックロックはIBMを130万株購入し、持株比率を7%近くまで増やしました。

さらにジョン・オーバーデック氏とデビッド・シーゲル氏が率いるツーシグマ・インベストメンツはIBM株を140万株購入しています。

IBMがここ10年抱える最大の課題は、クラウド・コンピューティングへの参入が遅れたことにあります。

参入の遅れにより、旧来のソフトウエア・ソリューションへの依存が続くこととなり、ここ7年間の売上減少を招いています。

幸い、内部成長と積極的な買収、さらにハイブリッドクラウド・ソリューションに焦点を当てたことによる相乗効果で、IBMの事業変革は効果を見せ始めています。

2020年のクラウド売上は19%増の251億ドルとなり、総売上の34%を占めるまでになりました。

利益率の高いハイブリッドクラウド・ソリューションの売上比率が高まれば、同社の営業キャッシュフローは大幅に改善するはずです。

あまり評価されていませんが、同社はレガシー製品からのキャッシュフローも維持しています。

同事業の経費削減が功を奏して、長期的な営業利益は維持もしくは改善されています。

これらの努力によってさらなるキャッシュフローが生み出され、自社株買い戻しや利回り5.1%の配当、さらに買収や事業革新の原資となっています。

【米国株決算】IBMの2020年第4四半期決算と今後の株価の推移

ゼネラル・モーターズ

2020年第4四半期、13F提出機関によるゼネラル・モーターズ (NYSE:GM)の総保有株数はそれほど増えませんでしたが、新規に報告されたポジションは前期から135%増加しました。

顕著なのは、ケン・グリフィン氏率いるシタデル・アドバイザーズが400万株を購入してポジションをほぼ4倍としたことです。

さらにイスラエル・イングランド氏率いるミレニアム・マネジメントは、230万株を買い増ししています。

この最大の要因は、電気自動車(EV)および自動運転(AV)にあります。

同社は2020年から2025年にEVとAVに270億ドルの投資を行い、2025年までに全世界で30車種のEVを発売するとしています。

同社には、クリーン・エネルギー車への移行に必要なインフラと、実績のあるブランド力があります。

さらに歴史的に見ると、自動車関連銘柄のPERは、ベンチマークとなるS&P500指数を大幅に下回っています。

執筆時点でも、GMの2022年の予想利益に基づくPERは10倍以下です。

EVの売上が軌道に乗れば、GMを含む自動車業界全体に大幅な売上増が期待されます。

優秀な投資家であれば、老舗自動車メーカーの割安なPERに気が付いているかもしれません。

【米国株決算】ゼネラル・ミルズの2021年第3四半期決算と今後の株価の推移について

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Sean Williamsは、AT&T株、ブリストル・マイヤーズスクイブ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ベライゾン・コミュニケーションズ株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、バークシャー・ハサウェイ(B株)のオプションを保有しています(2023年1月の200ドルのロング・コール、2023年1月の200ドルのショート・プット、2021年3月の225ドルのショート・コール、)。
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