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市場を先読みするVIXとジャンク債について

出典:Getty Images

投資家は市場を先読みするために様々な先行指標を見ています。

2021年の2月〜3月は米国債利回り(10年もの)の上昇が株価にマイナスだとして、成長銘柄が広く売られたのは記憶に新しいところではないでしょうか。

他にも先行指標と言われるフィラデルフィア半導体株指数、ダウ輸送平均株指数など、投資家は多くの先行指標を見ながら株価の先行きを予測しています。

株投資をする際に長期投資で途中の上下は気にしないという投資家も、株価の先行きがある程度予測できれば、今は耐える時期、下がっていても我慢する時期、買い増しを検討する時期など判断基準があると投資をしやすくなります。

本記事では市場を先読みするため、

  • VIX(ボラティリティ・インデックス)
  • ジャンク債(ハイイールド債)

この2つをご紹介します。

VIX指数とは?

VIXとは、ボラティリティインデックスの略です。

市場暴落と恐怖指数(VIX)の関係性を理解しよう

アメリカのシカゴにあるオプション取引所CBOEが算出している指標です。

S&P500の変動幅を指数化しており、具体的には今後30日間のインプライド・ボラティリティを測定しています。

インプライド・ボラティリティはオプション価格から逆算して導き出されるボラティリティのことです。

オプションのトレーダーは将来の株価を予想して売買し、オプション価格も予想に左右されます。

CBOEによれば、VIX先物・オプションは市場参加者に対してポートフォリオへのヘッジ、相対的な価格差からリターンを得るための戦略などを提供しています。

ティッカー・コード「VXX」というETN(ETFと違い裏づけする資産を持たない証券)で米国株と同じように投資対象にもできます。

VIXの動きを実際に売買するならば、「VXX」が取り組みやすいのではないでしょうか。

VIXで今後の株価が激しく動くと予測できる

VIXは市場を先読みするために使われる指標でもあります。

VIXで分かるのは、株が今後、激しく動くか穏やかに動くかだと言われています。

例えば、株価が激しく動くと予測される場合、VIX指数は高くなります。

一方で株価が穏やかに動くと予測される場合、VIX指数は低くなります。

VIXはオプション取引の参加者が将来の株価を予測した取引価格をもとに算出されているからこそ、投資家にとって先行指標として扱われています。

ジャンク債とは?

ジャンク債は別名「ハイイールド債」と呼ばれる利回りの高い債権のことです。

高い利回りを誇るハイイールド債とは?メリットとデメリットを解説

利回りが高いということは、その分、格づけの低い債権ということです。

格付けが低いからこそリスクが高いため、その分、利回りが高くなければ買う投資家が出てきません。

ジャンク債の具体的な格付けはBB以下です。

債権の格付けは「AAA」、「AA」、「A」、「BBB」までが投資適格です。

BB以下は投資不適格とR&I(格付け投資情報センター)では定義されています。

ただジャンク債といっても、政府の発行する国債に比べれば、信用力は劣るものの有名企業の社債でもBB以下の格付けになっていることもあります。

ちなみに実際にジャンク債を購入する場合は、個別で購入するよりも分散投資でジャンク債を集めたETFや投資信託を使うのが一般的です。

ジャンク債は大手証券会社などでは「ハイイールド債権」という名前で扱われているケースが多いようです。

例えば、ネット証券で日本最大手のSBI証券なら、米国ハイイールド、欧州ハイイールド、アジアハイイールドという分類で投資ができます。

また、ジャンク債ばかりを集めたETFの一つ「HYG」も有名です。

HYGは「iShares I Boxx 米ドル建てハイイールド社債ETF」のことです。

例えば、HYGのようなETFの価格が本格的に下がり始めた場合、市場の見通しに気をつけなければいけません。

特にジャンク債の金利と格付けの高い国債をはじめとした債券との金利差が拡大した場合は、市場の先行きに警戒するべきです。

ただ、ジャンク債市場には現在、資金が流入しています。

米国の中央銀行が政策金利を下げたため、国債などの格付けの高い債券では、これまでのようなパフォーマンスを出せなくなってしまったからです。

また、別名でハイイールド債とも呼ばれるだけあり、分配金も大きく、一部の投資家には人気があるようです。

ジャンク債の投資家は逃げ足が速い

ジャンク債はよく炭鉱のカナリアに例えられています。

ジャンク債は利回りが高い分、デフォルトの可能性も高くなります。

デフォルトしてしまうと投資資金を回収できなくなるので、ジャンク債に慣れている投資家は経済の見通しが悪くなれば売り抜けてしまいます。

景気が良いとジャンク債は買われますが、悪くなりはじめるとすぐに売られてしまいます。

債券は売りが増えると利率が上がります。

つまりジャンク債の利率に着目すると、市場や経済の危険の兆しがいち早くつかめます。

ジャンク債の利率上昇には警戒するべきです。

実際にジャンク債に投資をしなくても、今後の経済や株価をうらなう指標として注目しておくことには意義があります。

米国ジャンク債のリスク

コロナ禍の影響で米国のジャンク債の発行額は拡大しました。

そして、発行額が増加しながらも、FRBの利下げで高金利のジャンク債需要は高まり、意外にジャンク債市場の金利は上昇しませんでした。

またFRB の社債購入プログラムでジャンク債の一部が買い取り対象となったことも、ジャンク債のリスクを顕在化させない要因となりました。

ただジャンク債のデフォルト率が上がり、コロナ禍の収束が遅れれば、ジャンク債の格付けは劣化してしまうかもしれません。

ジャンク債の信用力が下がれば、多くの投資家に影響を与えてしまう可能性があります。

VIXやジャンク債といった先行指標に振り回されすぎて、株を売ったり買ったりしすぎるのは、考えものです。

しかし市場全体のセンチメントを感じとることで、心づもりができたり、買い増しを検討することもできたりするので、先行指標を定期的に見ておくと良いのではないでしょうか。

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