投資初心者のためのウォーレン・バフェット流ポートフォリオ

モトリーフール米国本社、2021年3月4日投稿記事より
私たちはウォーレン・バフェット氏のインタビューを聴いたり、著作物を読んだりすることで投資のベストプラクティスを手っ取り早く知ることができます。
バフェット氏はしばしば投資に関する珠玉の知恵を伝授してくれますが、具体的で実行可能な投資手法も公表しています。
例えば、バークシャー・ハサウェイの株主に宛てた2013年の書簡の中で、妻への遺言としてポートフォリオの配分をアドバイスしています。
それは、資金の10%で短期国債を購入し、残りは低コストのS&P500指数ファンドを購入するという信じられないほどシンプルなものです。
国債はポートフォリオの安定に寄与
バフェット氏の二資産ポートフォリオでは国債が安定と流動性をもたらします。
株式を売却したくないタイミングで現金が必要となった場合、米国債なら市場でいつでも売却できます。
利回りは非常に低い(1%未満)ものの、その役割の重要性を考えれば十分に受け入れられるはずです。
「短期」国債は、年限が5年未満の国債を指します。
投資家はインフレ・プロテクションを提供するインフレ連動債(TIPS)または通常の国債のいずれかを選択でき、米国財務省のウェブサイトTreasury Direct(トレジャリー・ダイレクト)や、上場投資信託(ETF)もしくはミューチャルファンドを通じて購入できます。
S&P 500指数への投資がポートフォリオを成長させる
S&P 500で大きなポジションを持つことにより、財務内容の優れた多くの成熟企業に分散投資でき、それによって配当所得だけでなく株価上昇による恩恵を受けることができます。
S&P 500を構成する企業に個別に投資することも可能ですが、大半の投資家はバフェット氏のアドバイスに従って低コストの指数ファンドを購入することになります。
低コストとは、ファンドの運用コストが効率的であり、投資家に還元されるリターンの割合が大きいことを意味します。
以上の説明に合致する2つのファンドがSPDRポートフォリオS&P 500 ETF(NYSEMKT:SPLG)とiSharesコアS&P 500 ETF(NYSEMKT:IVV)です。
もう一つは、バフェット氏が2013年に選択したヴァンガードS&P 500 ETF(NYSEMKT:VOO)です。
ポートフォリオ構成を自分なりに調整することも可能
バフェット氏のポートフォリオであっても、あらゆる状況に最適というわけではありません。
資産の90%を株式で保有すればポートフォリオは時間の経過とともに成長するかもしれませんが、短期的には高いボラティリティ・リスクにさらされます。
こうしたリスクが投資家のリスク許容度から逸脱する場合は、ポジションを変更すべきです。
既に退職している投資家や退職時期が迫っている投資家、あるいは単に予想外の出来事を好まない投資家は、バフェット氏のポートフォリオよりも高い安定性を望むでしょう。
解決策は簡単です。
S&P 500指数連動ファンドへの投資額を減らし、債券ファンドに振り向ける資金を増やせばよいのです。
株式と債券の比率を50%ずつにすると非常に保守的な配分になりますが、株式を70%、債券を30%にするとややリスクの高い配分となります。
また、ある程度経験を積んだらバフェット氏のアプローチから一歩踏み出しましょう。
具体的には、ポートフォリオの10%を自分で選択した銘柄で構成することが考えられます。
また、例えば401kプランの二資産モデルに従えば、あらゆるETFにアクセス可能な証券口座に毎月少額の積み立てをすることもできます。
こうした方法により、資産の大部分を危険にさらすことなく自分だけの投資アプローチを構築し、洗練させることができます。
自分に適したリスクと安定性のバランスを見つけることが重要
バフェット氏のポートフォリオで大いに参考にすべき点は、資産の正確な配分比率ではなく、たった2つのポジションを取ることでリスクと安定性のバランスを取ることができるという考え方です。
自分の投資目標と投資期間に適したバランスを見つけてください。
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