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注目のハンセンテック指数。主力は「ATMX」。ハンセン指数も改定に向かう

出典:Getty Images

中国のIT企業は独自の進化をします。

日本では検索エンジンといえばGoogle、ECといえばAmazonです。

一方、中国では検索エンジンは百度、ECはアリババです。

実際に中国に旅行に行くと、日本で使えるITサービスが使えないことが多々あります。

中国では当局の規制の影響もあり、外資系のITサービスが参入しづらいのです。

そして、中国の言語、文化に適したITサービスが独自に発展します。

IT関連のサービスは米国でも好調ですが、中国でも伸びている分野です。

そして、中国のIT企業の中には米国以上に洗練されたビジネスモデルになる企業もあります。

香港市場は先行きが読めない中、成長力のあるハンセンテック指数をつくり、投資家を呼びこもうとしています。

その中でも特に主力と見られるのが「ATMX」という企業群です。

ATMXは米国のGAFAのような存在です。

ハンセンテック指数とATMXをおさえれば、中国のIT企業投資のかなりの部分が分かります。

ハンセンテック指数は中国IT企業の精鋭で構成

ハンセンテック指数は30の構成銘柄のハイテク株指数です。

構成銘柄はハンセン指数と同様に四半期に一度、行われます。

ハンセンテック指数自体が新しくETFの「CSOP Hang Seng TECH Index ETF【3033】」や、「iShares Hang Seng TECH ETF 【3067】」がありますが、2021年3月現在、日本の大手ネット証券で取り扱いがありません。

ただ、ハンセンテック指数のETFは、中国の第一線のIT企業群をバスケットで買えるため、投資家のニーズは高そうです。

近い将来、日本でもETFを取り扱う日は来るかもしれません。

ちなみにハンセンテック指数の構成銘柄30を公式サイトから調べ、個別銘柄に投資をすることはできます。

ハンセンテック指数に組みこまれている銘柄の多くは日本の大手ネット証券でも扱っているため、ハンセンテック指数から投資銘柄を探してみるのも良いでしょう。

ハンセンテック指数でも特にウエイトが高い上位4銘柄のアリババ 、テンセント、美団点評、小米集団はATMXと呼ばれ特に注目されています。

ハンセン指数も改定

香港最大のインデックスであるハンセン指数も規定が改定されることになりました。

構成銘柄数が52社から80社に増加。早ければ2021年の5月には変更する可能性があります。

ATMXの中でハンセン指数に入っているのはテンセントだけで、アリババ、美団点評、小米などはハンセン指数には含まれていませんでした。

理由は1株あたりの議決権が異なる複数種の株式を発行していたり、重複上場していたりする銘柄はハンセン指数に組みこめないといった規定で、ハンセン指数組み入れが出来なかったからです。

しかしハンセン指数もテック関連の銘柄を今後組みこめるようになれば、ハンセン指数にも多額の資金が流入する可能性もあります。

アリババ 

アリババ(NYSE:BABA)は中国を代表するEC企業です。

特にタオバオは中国を代表するECモールです。

現在はECだけでなく、実店舗との連携を強めたニュー・リテール政策を実施しています。

またアリペイのようなキャッシュレスサービスをはじめ手広く事業を拡大しています。

特にアリペイは中国のキャッシュレス化を支える中国人の生活インフラです。

直近では、アリババの金融関連会社アントグループのIPOが注目されていました。

しかし、グループ創業者のジャック・マー氏が当局の金融政策を非難したことで、アントグループの上場は実現しませんでした。

ちなみに金融は中国政府が出来る限りコントロールした分野です。

そのため中国政府がコントロールしたい金融などの分野に手をだすと、大きな利益が見込める反面、当局から目をつけられやすくなる傾向があります。

テンセント

テンセント(OTC:TCEHY)はSNS、音楽、EC、ゲーム、決済システム、人工知能などのITやハイテク関連事業を広く展開する企業です。

テンセントといえば昔は「QQ」というインスタントメッセンジャーの代名詞でした。

パソコン画面に常住させてPC上でコミュニケーションができる便利なツールで、中国の多くのユーザーをつかみました。

その後、スマートフォンでも使いやすい「WeChat」をリリース。

「QQ」はパソコンを中心に、「WeChat」はスマートフォンを中心に中国のコミュニケーションのインフラとなり、そこからWechat payやゲーム、音楽などのサービスが消費されるという構造ができあがりました。

美団点評

美団点評はO2O(Online to Offline)の企業です。

ネットから実店舗に送客することを得意としています。

もともとは日本の「ぐるなび」のような、Webと飲食業をかけ合わせたサービスでした。

しかし、美団点評のアプリは現在飲食だけではなく、チケット販売、配車、民泊、ホテル予約、フードデリバリーなど多岐にわたるサービスを扱っています。

スマートフォンに美団点評のアプリを入れれば、ほとんどの生活に必要なサービスの手配ができてしまいます。

つまりワンストップで何でも出来てしまうのが強みです。

現在、美団点評価はアリババ 、テンセントに次いでIT企業では時価総額3位です。

小米集団

小米集団は家電メーカーです。

最初はスマートフォンの製造で頭角を見せました。

Apple、サムスン、ファーウェイに次いで世界4位のスマートフォンメーカーの地位を確立しています。

小米はスマートフォン以外にもモノのインターネット(IoT)の家電製造にも積極的です。

例えば、スマートスピーカー、スマートテレビ、冷蔵庫、洗濯機など中国ではIoT家電を扱っています。

JDドットコムやバイドゥも香港重複上場か?

JDドットコム(NASDAQ:JD)は中国のAmazonと呼ばれるアリババのライバルです。

バイドゥ(NASDAQ:BIDU)は中国のGoogleと呼ばれる検索エンジンです。

JDドットコムとバイドゥは米国にADR(米国預託証券)として上場している中国企業です。

しかし、米中の関係の悪化で中国ADRの上場基準が厳しくなり、中国も本土の市場にテコ入れをしようとしています。

そんな背景からJDドットコムとバイドゥが香港に重複上場する観測があります。

米国でも中国の成長企業をADRで投資をすることが可能でしたが、今後は香港や上海の市場にアクセスして投資をしなければいけない日が来てもおかしくはありません。

ファンダメンタルズ分析は難しいが、香港市場には面白い銘柄が沢山ある

中国のIT関連企業は米国よりも優れたビジネスモデルを展開していることもあり、巨大な中国市場の成長力の恩恵を受けやすいところも魅力的です。

一方で中国の会計基準が米国よりも緩かったり、読みづらかったりというデメリットもあります。

決算書や財務分析を重視するタイプの投資家には、扱いづらいかもしれません。

しかし、ハンセンテック指数登場、ハンセン指数の改定と香港市場は先行きの読めない政情ではあるものの、投資妙味のある銘柄も多いのではないでしょうか。

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