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【バフェット株決算】クローガーの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

クローガー(NYSE:KR)は、スーパーマーケットなどを運営するアメリカの企業です。

売上高ベースでみると米国最大のスーパーマーケットのひとつであり、同業他社としてはウォルマートやコストコ・ホールセールなどが挙げられます。

またクローガーはウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが保有する銘柄であることが知られています。

2017年にウォルマート社の株式を売却した一方で、2019年末にクローガーを購入しています。

ウォルマートの営業利益やフリーキャッシュフローが頭打ちになってきているほか、アマゾンのようなオンラインビジネスを相手に今後ウォルマートが苦戦していくとの見通しから、同社の株式を売却したと考えることができます。

その後2019年末にクローガーの株式を購入しましたが、その理由として考えられるのが同社株式の割安性です。

バークシャー・ハサウェイがクローガーの株式を購入した時点での同社のPERは12倍程度であったのに対して、ウォルマート社のPERは32倍程度となっていました。

またコロナ禍においてバークシャー・ハサウェイはクローガーの株式を買い増ししており、注目が集まる銘柄であると言えるでしょう。

ウォーレン・バフェットが購入したからと言って、その銘柄の今後の成長が保証されるわけではありませんが、購入の検討に値すると言えるのではないでしょうか。

本記事ではクローガーの最新決算である2020年第4四半期決算の概要と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前における株価等のデータ

決算発表前日である03/03における同社株価について簡単に見ていきます。

始値は32.51ドル、終値は33.28ドルとなっていました。

2011年頃まで同社株価は10ドル前後での低調な推移をしていましたが、2012年頃から大きく上昇し、2015年末から2016年初頭頃には40ドル前後まで上昇しました。

その後2017年、2019年と20ドル前後まで下落したものの、その後は再び上昇トレンドに入っており、コロナショックによる大幅な下落もないまま上昇を続けていました。

しかしながら9月初頭を境に同社株価は軟調な推移へと転換しました。

30ドル前後まで下落したのち、2021年に入ると同社株価は再び上昇して現在の30ドル台前半の株価になっています。

クローガーはS&P500の構成銘柄の一つとなっており、執筆時時点における同社時価総額は262億ドルとなっています。

続いて同社の配当実績について確認していきます。なお日付は権利落ち日を記しています。

2021/02/11…配当:0.18ドル(配当利回り:2.15%)

2020/11/12…配当:0.18ドル(配当利回り:2.04%)

2020/08/13…配当:0.18ドル(配当利回り:2.25%)

2020/05/14…配当:0.16ドル(配当利回り:1.99%)

2020/02/13…配当:0.16ドル(配当利回り:2.09%)

配当利回りは2%前後であり、連続増配年数は10年となっています。

高配当銘柄であるとは言えませんが、順調に増配を続けている点は評価できるでしょう。

競合であるウォルマートの配当利回りは1%台となっていますので、クローガーの方が高い配当利回り実績を誇っているものと言えるでしょう。

最新決算情報について

概要

2020年第4四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…307.37億ドル(前年同期比6%増)
  • 営業利益…△1.58億ドル(前年同期比6.95億ドル減)
  • 同社に帰属する純利益…△0.77億ドル(前年同期比4.04億ドル減)
  • 希薄化後EPS…△0.10ドル(前年同期比0.50ドル減)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が308.2億ドル、non-GAAPベースのEPSが0.6888ドルとなっていました。

同社の実際の業績は売上高が307.4億ドル、non-GAAPベースのEPSが0.81ドルとなっていますので、売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回る業績を残すことができたことが分かります。

続いて同社の2020年通年業績について確認します。同業績の概要は以下の通りです。

  • 売上高…1,324.98億ドル(前年同期比8%増)
  • 営業利益…27.80億ドル(前年同期比24%増)
  • 同社に帰属する純利益…25.85億ドル(前年同期比56%増)
  • 希薄化後EPS…3.27ドル(前年同期比60%増)

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

クローガーは当四半期も引き続き市場シェアを拡大しました。

お客様の進化するニーズに応えてきた当社の能力は当社の持つ競争力、デジタルへの投資、従業員の注力の証によるものであると言えるでしょう。

第4四半期を通じて、店頭、集配、宅配などの形態を問わず、生鮮で便利な食品や食事のソリューションに対する需要の高まりが継続したことから、2020年度は好調な売上高と収益で締めくくられました。

同社は第4四半期において前年同期比27%増の営業経費を計上しているため、第4四半期における営業利益や純利益では赤字を計上しましたが、通年ベースでみると、非常に好調な業績を残しています。

詳細

続いて同社決算をより詳細に見ていきます。

セグメント別の同社売上高は以下の通りです。

  • スーパー小売… 280.04億ドル(前年同期比11%増)
  • ガソリン等の燃料…27.33億ドル(前年同期比23%減)

ガソリン等の燃料の売上高減少は、コロナパンデミックにより人々の移動が減ったことを反映しているものと考えることができます。

同社は詳細なセグメント別の決算情報を発表していませんので、具体的にどの消費の売上が好調であるかなどの情報を見ることはできません。

しかしながら、同業他社の状況を踏まえると、同社の好調な業績はコロナパンデミックによる巣ごもり需要や、ECの拡充によって支えられているものと考えることができます。

実際、同社のデジタル小売は前年同期と比較して116%もの成長を見せています。

前四半期における成長は108%となっていましたので、同社のデジタル小売は好調に推移しているものと考えてよいのではないでしょうか。

また同社は2021年の通年業績ガイダンスを発表しています。

  • 営業利益…33~35億ドル(2021年実績:41億ドル)
  • EPS…2.75~2.95ドル(2021年実績:3.47ドル)

2021年の実績と比較すると控え目な予想となっています。

2021年には新型コロナワクチンが広く普及するものと考えることができます。

巣ごもり需要がなくなることにより、同社の業績は今年ほど好調に推移しないだろうとの見方が読み取れます。

決算発表後における株価の推移

決算発表直後である03/04における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である33.28ドルに対して、4日における同社株価の始値は2%上昇した34.00ドルとなっています。

その後日中を通して高値での取引が続き、終値は34.13ドルとなっていました。

同社株価が上昇した要因として、アナリストによる事前予想よりも高い利益を計上することができたことが挙げられるのではないでしょうか。

同社はコロナパンデミックの影響を受けて好調な業績を計上しました。

しかしながら次年度の業績は、コロナパンデミックの収束なども考えると、今年ほど好調ではなくなることが予想されます。

バフェット氏が同銘柄を買い増ししたことで、大きな注目を集めています。

しかしながらアナリストらによる目標株価などを見ても、同社株価が大きく上昇するようなビジョンは描けません。

かといって大きく下落するような要因も見当たりません。

2020年末頃に30ドルまで下げた後に回復を始めた動きなどを見ると、30~36ドル前後のレンジで今後も推移していくものと考えることができます。

PERも16.8倍程度であり、割安とも割高とも言えない水準です。

同社の株価は現在適正なものであると考えられるため、今後も横ばいでの推移が続いていくものと考えられるのではないでしょうか。

同銘柄を保有している人が売却する理由も、新たに同銘柄を購入する力強い理由も見当たらないでしょう。

参考元:Kroger Delivers Strong Fourth Quarter and Fiscal Year 2020 Results

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コロナ禍で消費者が一斉にレストランや航空機の利用を敬遠した一方、在宅需要という大きな恩恵を享受し、新産業として伸びた分野もあります。過去1年で既に株価は大幅に上昇してしまいましたが、在宅関連銘柄としても、長期的な成長株としても注目できる3銘柄を取り上げます。

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