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1万円の積立投資で資産を300万にする方法

出典:Getty Images

一般投資家や株式投資初心者の方によくおすすめされる投資手法として積立投資があります。

積立投資とは、毎月一定額を投資し続けることでまとまったお金やチャートに張り付く必要のない運用手法です。

積立投資では始めるタイミングや買うタイミングを気にする必要がなく、初心者の方にも始めやすいのも特徴です。

また一定額であるため、価格が低い時には多く買い、高いときは少なく買うことになるため、平均購入価格を下げることができ、価格変動を意識する必要もありません。

2020年に起きたコロナショックや、リーマンショックといった株価の急落に直面したとしても積立を継続することで、仮に価格が戻らなくても利益を得ることが可能になります。

これらの利点から積立投資は多くの人におすすめできる投資手法となっています。

毎月たったの1万円であっても複利効果が働くため、年間利回りが3%の場合、10年で約140万円になります。

今回は、月1万円の積立投資を10年続けることで300万円を手にする方法について見てきたいと思います。

ただ、株式投資はリスクを伴うものであり、また今回利用するデータはあくまで過去の実績であるため、将来の利益を保証するものではありません。

投資判断は自己責任でお願いいたします。

積立投資

積立投資はあらかじめ決めておいた一定額を定期的に投資することで、少額でかつ価格変動に左右されない長期投資が可能になる投資手法です。

積立投資を行う人の多くは、投資について詳しくなく時間もかけたくないものの、将来の資産形成は行いたいと考える人だと思います。

当然ですが株式投資で損はしたくないものです。

しかし始めるにあたり多くのことを勉強し、まとまった資金を要因する必要があることから、株式投資は敷居が高いと考える人が多いです。

積立投資であれば、設定を事前にしておけば自動的に毎月積み立てられていくため、資産の増減に一喜一憂することもなく資産を形成できます。

価格に無関係に一定額を投資続けることをドルコスト平均法といい、価格が下がった時に多く買い、価格が上がった時は少ない数量を書くことで、長期にわたり購入数を徐々に増やしていく中で平均取得単価を下げることができます。

積立投資でよく耳にする「ドルコスト平均法」の5つのメリットと3つのデメリット

一括購入に比べてリスクを低減できることからも、積立投資は優れていると言えます。

ただ、メリットばかりではありません。

価格変動する商品に投資を行うため、当然ですが元本割れリスクがあります。

また積立投資を行う先は多くの場合投資信託ですので、手数料や税金もかかります。

コストやリスクについては十分に理解した上で投資を行いましょう。

毎月1万を10年で300万得るために

毎月1万円の積立を続けて10年で300万にするためには、どの程度の利回りが必要になるのでしょうか。

まず、リターンがゼロの場合、10年で120万となります(表1)。

表1…積立金額と収益(利回り0%)

(出所:著者作成)

次につみたてNISAで20年間(1999年4月から2019年3月)にわたり積立投資を行った際の平均利回りを用いてシュミレーションしてみます。

まず、TOPIXをベースに、国内株式に対して積立投資を行った場合に想定される利回り1.43%を用いると、10年で128.9万円となります(表2)。

表2…積立金額と収益(利回り1.43%)

(出所:著者作成)

次に、S&P500をベースに、米国株式に対して積立投資を行った場合に想定される利回り3.84%を用いると、10年で146万円になります(表3)。

表3…積立金額と収益(利回り3.84%)

(出所:著者作成)

毎月1万円と少額でありながら、長期にわたり積立投資を行うことで複利的に資産が増えることがわかります。

一般的にリスク回避的な投資家が用いる利回りが3%と言われています。

その3%であっても10年間で146万円の資産を作ることができます。

さて、実際に300万円を10年で得るには年間16.2%が必要となります。(表4)

表4…積立金額と収益(利回り16.2%)

(出所:著者作成)

利回りは利益だけでなく、リスクをも表しています。

つまり、つみたてNISAと比べるとかなりリスクをとる必要があることがわかります。

資産形成という観点では利回りを追い求める必要はかならずしもありません。

10年で300万円を作ると考えた場合、年間16.2%という非常に高いリスクを追わなくても、毎月の積立額を3万円に増やすと、リターンが全くなくとも8年と4か月で300万の資産を作れます。

高いリターンには高いリスクが伴うことを理解した上で投資を行いましょう。

それでは、年間16.2%となるような投資先について見てきます。

ポートフォリオ例1

バンガード・S&P 500 ETF (VOO)…100%

  • 総資産額…1,778億ドル(2021年01月31日)
  • 運用会社…ザ・バンガード・グループ・インク
  • 市場価格…360.9950ドル(2021年02月12日)
  • 基準価額…360.9400ドル(2021年02月12日)
  • 管理報酬…0.03%
  • 決算…年4回
  • 配当利回り…1.5%
  • 10年の平均リターン…16.5%(円ベース)

年間16.2%もの利回りと分散投資によるリスク低減を実現するポートフォリオとして、まずS&P500に連動するETFを例としてあげます。

S&P500は1973年から2018年までの平均利回りは7%となっていますが、直近10年で考えると利回りは思っている以上に高くなっています。

S&P500に連動するETFであることから分散投資の点は申し分なく、リスクを最小限に抑えることができます。

ポートフォリオ例2

  • アップル(NASDAQ:AAPL)…投資比率:10%(リターン:75.4%)
  • バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)…投資比率:10%(リターン:20.2%)
  • コカ・コーラ(NYSE:KO)…投資比率:10%(リターン:△9.3%)
  • アメリカン・エクスプレス(NYSE:AXP) …投資比率:10%(リターン:17.78%)
  • クラフト・ハインツ(NASDAQ:KHC)…投資比率:10%(リターン:52.6%)
  • ムーディーズ(NYSE:MCO)…投資比率:10%(リターン:8%)
  • USバンコープ(NYSE:USB)…投資比率:10%(リターン:8.8%)
  • ベライゾン・コミュニケーションズ(NYSE:VZ)…投資比率:10%(リターン:4.4%)
  • ダヴィータ・ヘルスケア・パートナーズ(NYSE:DVA)…投資比率:10%(リターン:27%)
  • シェブロン(NYSE:CVX)…投資比率:10%(リターン:8.6%)

バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ上位10銘柄に対し、均等に分散したポートフォリオを例としてあげます。

計算に用いたリターンは直近1年のものです。

このポートフォリオの期待リターンは21.34%となり、毎月1万円の積立投資を10年間行った場合は417.3万円となります(表5)。

表5…積立金額と収益(利回り21.34%)

(出所:筆者作成)

リスクを抑えた積立投資

毎月1万円の積み立ては、誰にでも簡単にできて非常に魅力的ではありますが、10年の間に300万の資産を形成するにはいささかリスクが高いです。

前述したように積立投資では高い利回りを求めるより、月々の積み立て金額を上げたほうが低リスクに実現できます。

リスクを抑えた、つまり低い利回りという条件において、300万円を手に入れるには月々いくら積み立てればよいのでしょうか。

答えは2万円です。

今回シミュレーションに用いた利回りは7%です。

これはS&P500の年平均リターンです。

S&P500に連動するパッシブ運用において実現できる利回りであることから、比較的簡単に実現可能です。

このシミュレーションの結果、およそ9年と1か月で300万円を手に入れることができます。

投資商品を用いずに無リスクで積み立てた場合、月々2万円では12年と6か月かかるところ、低リスクな商品に少額投資を行うことで、300万円の資産を9年強で実現できます。

また、一般的名リスク回避傾向の投資家が選択する利回りである3%であっても、毎月の積み立てを2万円にすることで10年と8か月で300万円を達成できます。

さらに投資期間を延長することで、複利効果がより発揮されるためより手軽に300万円を達成できます。

10年にこだわらなければ、年3%のリターン、月々1万円の積み立てで18年と9か月で300万円は達成できます。

積立投資のメリットを最大限享受するには、毎月の積み立て金額を極力低く抑えてかつ低リスクで、長く続けることが大切だということが理解できたのではないでしょうか。

資産形成に興味はあるがなかなか一歩が踏み出せない人も積立投資であれば、少額から簡単に始められるため、一度検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、今回シミュレーションに用いたデータはすべて過去の実績であり、将来の結果を保障するものではありません。

投資はリスクを伴う活動であるため、慎重に判断した上で行いましょう。

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