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【米国グロース株ETF】最新パフォーマンス・ランキング2021年【第2回】

出典:Getty Images

直近1年の米国グロース株ETFベスト3は「OGIG」「PTF」「PTH」

直近1年のS&P500グロース指数のトータルリターンが18.7%だったのに対し、米国グロース株ETFのトータルリターンは31.6%とほぼ2倍という非常に大きなアウトパフォームを見せました。

S&P500グロース指数だけでなく、市場全体を大きく上回る上昇を見せたグロース株の中でも、直近1年(2021年2月9日現在)のリターンが最も大きかった米国グロース株ETFは、以下の3つとなっています。

各ETFについては、後ほど詳しくご紹介していきます。

米国グロース株ETFベスト3(直近1年、2021年2月9日現在)
1位 O’Shares Global Internet Giants ETF (OGIG)
2位 Invesco DWA Technology Momentum ETF (PTF)
3位 Invesco DWA Healthcare Momentum ETF (PTH)

尚、現在米国内で取引されているグロース株ETFは79種類ほどあり、その全てのファンドでスマートベータ戦略が採用されています。

スマートベータ戦略では、より高いリターンとより低いボラティリティを実現すべく、特定の要素や条件を考慮した運用方針や銘柄選定がおこなわれています。

つまり、市場平均(ベータ)よりも、常に一定以上の賢い(スマート)投資をするという戦略になっています。

例えば、運用方針や銘柄選定については、「ボラティリティの大きい銘柄組入れを抑制・除外した指標に基づいた運用」や「より高いROE(自己資本利益率)を達成している銘柄選定」などがあります。

そのため、パッシブ運用とアクティブ運用の両方のメリットを活かした戦略とも言えます。

知っておきたいスマートベータ運用とは?ファクター投資との違いと代表的なETFを紹介

1位:O’Shares Global Internet Giants ETF (OGIG)

ファクトシート(2021年2月9日時点)

ファンド名 O’Shares Global Internet Giants ETF (OGIG)
直近1年の上昇率 110.7%
運用資産残高(AUM) 8億6,710万米ドル
経費率 0.48%
年間分配金利回り 該当なし
投資対象資産 成長大型株(Large Cap Growth Equities)
投資対象セクター ハイテク(インターネット)・一般消費財
構成銘柄数 72銘柄
ベンチマーク O’Shares Global Internet Giants Index
投資対象国・地域 先進国
上場市場 NYSE ARCA
ファンド運用開始日 2018年6月5日
運用会社 O’Shares Investments

上位10銘柄(2021年2月9日時点)

構成銘柄名 ティッカー 保有比率
Amazon.com, Inc. AMZN 5.43%
Alphabet Inc. Class A GOOGL 4.42%
Tencent Holdings Ltd. 700 4.41%
Alibaba Group Holding Ltd. Sponsored ADR BABA 4.21%
Microsoft Corporation MSFT 3.36%
Facebook, Inc. Class A FB 3.19%
Meituan Class B 3690 3.17%
Pinduoduo, Inc. Sponsored ADR Class A PDD 2.75%
Shopify, Inc. Class A SHOP 2.36%
Bilibili, Inc. Sponsored ADR Class Z BILI 2.26%

セクター別構成比率(2021年2月9日時点)投資対象国・地域

セクター 構成比率
情報技術 Information Technology 67.27%
一般消費財 Consumer Discretionary 24.40%
その他  8.33%

投資対象国・地域比率(2021年2月9日時点)

投資対象国・地域 比率
米国 81.50%
アジア・パシフィック(主に中国) 10.59%
ヨーロッパ(主にイギリス)  7.85%
その他  0.05%

(データ出典:etfdb.comより筆者作成)

O’Shares Global Internet Giants ETF (OGIG)は、起業家で投資家であるケビン・オレアリー(現会長)と元リーマン・ブラザーズのコナー・オブライエン(現CEO)によって、2016年に設立されたアメリカの投資ファンド「O’Shares ETF Investments」によって運用されています。

同ファンドはETFに特化したファンドとなっています。

運用開始日となる2018年6月5日からわずか2年半あまりで、運用資産残高が8億ドルを超える急成長を遂げており、昨年はその成長ぶりが市場でも話題となりました。

直近1年のパフォーマンスが110.7%(2021年2月9日現在)と、米国グロース株ETFの中で他を大きくアウトパフォームする成長ぶりを見せています。

セクター別のファンド構成銘柄比率では、米国のハイテク・一般消費財セクターの超人気大型成長株を中心としています。

また、アジアでは中国の同セクターの大型株で構成されるファンドとなっています。ハイテクセクターと一般消費財セクターの構成比率は、それぞれ約67%と約24%と大型ハイテク株が大半を占めています。

米国株で組み入れられている保有銘柄では、電子商取引、クラウドコンピューティング、デジタルストリーミング、およびその他のインターネットサービスを提供するAmazon.com Inc. (AMZN)の他、Google、フェイスブックといったおなじみのGAFAが目につきます。

尚、組み替えのタイミングは、四半期ごとにおこなわれています。

また、中国株の保有銘柄では、中国を拠点とするeコマース、決済システム、ソーシャルネットワーキング、その他のインターネットサービスのプロバイダーであるTencent Holdings Ltd. (700:HKG)の他、、Eコマース、オンライン金融、インターネットインフラなどのサービスを提供し、中国当局に拘束されたと噂の創業者ジャック・マーが話題となったAlibaba Group Holding Ltd (BABA)ADRが見られます。

経費率については、0.48%と少し高めの水準となっています。

また、保有銘柄数の72という数字は、運用資産残高の規模を考えると少なく、ハイテク・一般消費財セクターの大型人気銘柄に特化していることが見受けられます。

そのように特化したおかげで構成銘柄は、この数年で市場最高値を更新した銘柄が多く、その恩恵を最大限に受ける形で同ETFはその資産規模の急拡大と上昇率を見せられたと言えるでしょう。

国・地域別の構成比率は、米国の81.50%に対し、主に中国を中心とするアジア・パシフィックエリアの10.59%とほとんどのファンド保有銘柄は米国のものとなっています。

ファンド運用開始当初のポートフォリオ内では米国株が約60%ほどだったため、この2年超の間にアジア株(中国株)から、急上昇を見せてきた米国株へと資金をシフトしてきたことが伺えます。

Invesco DWA Technology Momentum ETF (PTF)

ファクトシート(2021年2月9日時点)

ファンド名 Invesco DWA Technology Momentum ETF (PTF)
直近1年の上昇率 94.1%
運用資産残高(AUM) 8億2,410万米ドル
経費率 0.60%
年間分配金利回り 該当なし
投資対象資産 マルチ・キャップ(Multi-Cap Growth Equities)
投資対象セクター ハイテク(全般)
構成銘柄数 37銘柄
ベンチマーク Dynamic Technology Sector Intellidex Index
投資対象国・地域 米国
上場市場 NYSE ARCA
ファンド運用開始日 2006年10月12日
運用会社 インベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメント LLC

上位10銘柄(2021年2月9日時点)

構成銘柄名 ティッカー 保有比率
Apple Inc. AAPL 6.64%
FIVN    Five9, Inc. FIVN 6.57%
Digital Turbine, Inc. APPS 6.31%
Twilio, Inc. Class A TWLO 4.46%
MicroVision, Inc. MVIS 4.36%
SunPower Corporation SPWR 4.19%
Snap, Inc. Class A SNAP 3.70%
Monolithic Power Systems, Inc. MPWR 3.64%
Enphase Energy, Inc. ENPH 3.58%
Coupa Software, Inc. COUP 3.09%

セクター別構成比率(2021年2月9日時点)投資対象国・地域

セクター 構成比率
情報技術 Information Technology 93.00%
その他  7.00%

投資対象国・地域比率(2021年2月9日時点)

投資対象国・地域 比率
米国 99.92%
その他 0.08%

(データ出典:etfdb.comより筆者作成)

2位となるInvesco DWA Technology Momentum ETF (PTF)は、最大手ETF運用会社の一角であるインベスコを運用会社・投資アドバイザーとする米国ファンドです。

ダイナミック・テクノロジー・セクター・インテリデックス・インデックスの価格と利回り実績に応じた運用成果を目指しており、直近1年のパフォーマンスは、94.1%と非常に高い伸びを示しました。

同ファンドを構成するセクターは、ファンド全体の93%をハイテク関連銘柄としています。

銘柄を構成するのはほぼ全てが米国株であり、コンピュータや電子機器、ソフトウェア、半導体、通信、商業サービスなど、さまざまな分野の銘柄に分散投資されています。

ただし、構成銘柄数37と非常にハイテクに特化したファンドとなっております。

経費率のほうは、0.60%と米国株ETFとしては割高な部類です。

ラージキャップで占められる1位のO’Shares Global Internet Giants ETF (OGIG)と大きく異なるのは、PTFがマルチ・キャップであるという点です。

上位10銘柄を見ると、大型ハイテク株の代表格といえるアップルが含まれる一方、スモールキャップも数多く保有されています。

コンタクトセンター向けクラウドソフトウェアのプロバイダーであるFive 9 Inc. (FIVN)、さらにモバイルサービスプラットフォームを提供するDigital Turbine Inc. (APPS)など、少ない構成銘柄数ながらも、大小様々な銘柄で構成されています。

直近1年のパフォーマンスでは、やはり大型ハイテク株が歴史的な高値更新を記録した銘柄が多く、そのような銘柄に特化したOGIGが当然ながら最も大きな伸びを見せた要因になっています。

ただし、大型ハイテク株は過熱感が高まっていることも事実であり、そういった意味ではスモールキャップも構成銘柄に含まれているPTFのほうがリスク分散効果があるといえるかもしれません。

尚、構成銘柄は四半期ベースで組み替えがおこなわれています。

Invesco DWA Healthcare Momentum ETF (PTH)

ファクトシート(2021年2月9日時点)

ファンド名 Invesco DWA Healthcare Momentum ETF (PTH)
直近1年の上昇率 87.7%
運用資産残高(AUM) 8億700万ドル
経費率 0.60%
年間分配金利回り 該当なし
投資対象資産 マルチ・キャップ(Multi-Cap Growth Equities)
投資対象セクター ヘルスケア・バイオテクノロジー
構成銘柄数 54銘柄
ベンチマーク Dynamic Technology Sector Intellidex Index
投資対象国・地域 米国
上場市場 NYSE ARCA
ファンド運用開始日 2006年10月12日
運用会社 インベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメント LLC

上位10銘柄(2021年2月9日時点)

構成銘柄名 ティッカー 保有比率
Pacific Biosciences of California, Inc. PACB 7.13%
Fulgent Genetics, Inc. FLGT 4.33%
Danaher Corporation DHR 4.32%
Fate Therapeutics, Inc. FATE 4.03%
Repligen Corporation RGEN 3.98%
TG Therapeutics, Inc. TGTX 3.96%
Twist Bioscience Corp. TWST 3.91%
IDEXX Laboratories, Inc. IDXX 3.61%
West Pharmaceutical Services, Inc. WST 2.97%
CRISPR Therapeutics AG CRSP 2.80%

セクター別構成比率(2021年2月9日時点)投資対象国・地域

セクター 構成比率
ヘルスケアHealthcare 94.98%
その他  5.02%

投資対象国・地域比率(2021年2月9日時点)

投資対象国・地域 比率
米国 99.98%
その他  0.02%

(データ出典:etfdb.comより筆者作成)

2位のPTFと同じインベスコの米国グロース株ETFで、Dynamic Healthcare Sector Intellidex Index (ダイナミック・ヘルスケア・セクター・インテリデックス指数)をベンチマークとして運用されているファンドです。

この指数は、ファンダメンタル成長、株式評価、投資の適時性、リスク要因などの一連の投資メリット基準を満たす米国のヘルスケア成長株で構成されています。

セクター別構成比率の詳細を見ると、資産の45%以上がバイオテクノロジー企業銘柄に配分され、16.9%が医療機関や医療サービス、16.8%がライフサイエンスのツールやサービスに配分されています。

構成銘柄数は54で、バイオテクノロジーと医療、ライフサイエンスに特化したファンドです。

また、0.60%の経費率はPTF同様に割高となります。

構成銘柄には将来的にも更なる成長が期待できそうな銘柄があります。

主なところでは、遺伝子配列解析システムに特化したバイオテクノロジー企業「Pacific Biosciences of California Inc. (PACB)」、遺伝子検査と次世代シークエンシングソリューションに特化したバイオテクノロジー企業の「Fulgent Genetics Inc. (FLGT)」があります。

さらに癌や十分な治療法が確立されていない治療ニーズに応えるための革新的な医薬品を開発する臨床段階のバイオ医薬品会社「TG Therapeutics Inc. (TGTX)」などが保有銘柄に含まれています。

尚、構成銘柄の組み替えタイミングは、PTF同様に四半期ベースとなっています。

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