【米国グロース株ETF】最新パフォーマンス・ランキング2021年【第1回】

2020年に米ドルベースで11.0%も上昇した世界株価指数ですが、昨年はバリュー株が大きくつまずいたのに対し、ハイテク大型株中心のグロース株が大きな上昇を見せました。
そのため、当然ながら、米国グロース株ETFもほぼ全体でコロナショック以降、今日まで順調に上昇を見せてきました。
そこで、2021年2月時点において、直近1年間で最も高いパフォーマンスとなったETFをご紹介していきます。
2020年の経済や株式市場、そしてグロース株
2020年は歴史的なコロナショックで世界各国の市場で大暴落が見られたものの、その後のわずか数カ月で劇的な市場の回復が見られた年となりました。
そして、実態経済と株式市場との間で大きな乖離が見られた年でもありました。
相次ぐロックダウンや巣籠り消費などで実態経済が著しく落ち込んだにもかかわらず、株式市場は急激な回復と更なる上昇を見せてきています。
市場はコロナショックの大暴落前の直近高値を大きく超え、歴史的な上昇となった株価指数も数多く見られました。
特に米国グロース株ETFを構成する銘柄となっている大型ハイテク株が集まるナスダックは、史上最高値を更新した最初の株価指数となっています。
さらにナスダックが史上最高値更新を見せた後も、NYダウやS&P500株価指数も史上最高値を見せてきています。
このような歴史的な上昇を見せた背景には、世界的な超低金利政策や資産購入などの大規模な金融緩和策と補助金などの財政政策の相次ぐ発動による政策的な効果があります。
米国をはじめとする先進主要国による積極的な財政政策、中央銀行による潤沢な流動性供給による過剰流動性が株価を上昇させてきたと言えるでしょう。
一方で、2020年の世界株全体の値動きを示す「MSCI全世界株指数(ACWI)」は、同年12月24日の時点で、11.0%の上昇を見せました。
特に同年11月には、月次ベースでも12%と過去最大の上昇率を示しています。
その中でバリュー株指数が伸び悩んだのに対し、テック株を中心に構成される米国グロース株指数、とりわけ大型グロース株指数はまさに絶好調でした。
そのため、大きく出遅れたバリュー株と記録的な上昇を見せたグロース株の間で、極端に2極化した相場になりました。
このような急上昇を見せたグロース株のおかげで、米国グロース株ETFも大きなパフォーマンスを見せています。
2021年前半までの米国グロース株の展望
2021年は少なくとも前半までは、実質ゼロ金利政策や大規模な資産購入が継続されている可能性が非常に高いと見られています。
そのため、米国株式市場も、ハイテク株を中心とした高い収益力を誇る企業への期待度が高く、結果としてグロース株が上昇継続となる地合いになりやすいと考えられます。
一方の実態経済については、新型コロナの変異種の登場などもある一方、各国のワクチン接種が進み、緩やかな回復傾向が年後半にかけて期待されます。
もし、ワクチン接種などによって経済が正常化に向かえば、FRBによる資産購入ペースを落とすテーパリングの可能性について、議論が交わされる場面が出てきます。
そうなると今のハイテク株のこれまでのような上昇にも影響を与え、いったんは相場の天井を見せるきっかけとなるかもしれません。
その一方で、ワクチン接種が進んで新型コロナの終息と景気回復への期待が大きく膨らんでくると、昨年は惨敗ともいえるバリュー株に追い風となる可能性が出てきます。
そうなってくると、景気の動きに敏感に反応する銘柄ともいえる、銀行株やエネルギー株などに資金が流入してくる可能性が出てきます。
現に割安なバリュー株が底をついて上昇し始めることを期待する一部の市場関係者や個人投資家も出てきています。
相対的にこれまで市場を牽引してきたハイテク株などのグロース株銘柄のポジションを閉じ、バリュー株銘柄へ資金が流出する事態も考えられます。
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