赤字脱却・黒字転換企業はおいしい投資先

赤字脱却を果たし、黒字転換した銘柄は、分かりやすくおいしい投資先と言えます。
成長株投資だと、高い売上、高い利益からさらに右肩上がりの損益計算書のデータを確認して、投資をするケースが多いかもしれません。
しかし、赤字に陥って底値まで売られた銘柄が復活を果たすケースもあるため、綺麗な右肩上がりの決算を出している銘柄だけが、良い投資対象ではありません。
V字回復の回復局面を買うのも投資の醍醐味です。
また、IPOされてから売上だけは目立っていても、利益は赤字で期待感だけで買われている銘柄もあります。
そのような銘柄も黒字化すると慎重派の投資家にも注目され、株価がぐんぐんと伸びることもあります。
赤字の企業は敬遠される
赤字の企業を積極的に買いたいと思うでしょうか。ほとんどの場合、敬遠されてしまいます。
IPOされたばかりの企業で赤字だけど売上が伸びている会社ならば、将来性を意識されて買われることもあります。
しかし、元々黒字だった企業が赤字に転落した場合は、投資家から失望されて売られてしまいます。
基本的には赤字の企業は投資家から敬遠されてしまいます。
敬遠されるということは、安値で放置されたり、投資家からいまいち信頼が得られず、上値が伸びなかったりします。
黒字転換は分かりやすい
黒字転換の良いところは、シンプルに分かりやすいことです。
株投資関連の情報メディアでも黒字化を確認できますし、決算書でも赤字脱却の黒字転換は目立ちます。
日本株なら「会社四季報」でも明記されます。
つまり、赤字脱却は目立つのです。
赤字の銘柄が赤字減少している状況を探すよりも簡単です。
そして、目立つということは、多くの投資家から注目されることでもあります。
多くの投資家から注目されて買われれば、出来高を伴う買いが生まれます。
赤字が減るより、黒字になる方がインパクトは大きい
赤字が減少しているよりも、黒字転換の方がインパクトは大きいものです。
例えば、赤字が200万ドルから100万ドルに減少するのと、50万ドルの赤字が50万ドルの黒字になる、このふたつはどちらも100万ドルの増収のはずです。
しかし、後者の方が株価に与えるインパクトが大きいのです。
そして、黒字化はメディアでもとりあげられるため、投資家の注目を集めます。
赤字から黒字に変わる時期は、投資のタイミングとしても確信をもてます。
赤字脱却と併せて注目したい経営の変化
単なる赤字脱却だけでなく、経営の変化にまで着目できれば、より投資の精度はあがります。
例えば、ゼネラル・エレクトリック(GE)は、CEOが代わってから経営再編を進めクリーンエネルギーに力を入れ、不採算事業や工場を売却しています。
そして、赤字だった経営体質も、2020年には黒字転換に成功しています。
単に黒字化した背景だけでなく、なぜ黒字化に成功したのかに注目をするのがおすすめです。
例えば、GEなら新しいCEOのもとで、経営資源の集中と選択をうまく進めていることが背景にあると分かります。
赤字脱却と併せて、赤字脱却に成功した背景までも分かると、より納得感のある投資ができるようになります。
テスラも黒字化した年に爆発的に上昇した
米国株でも話題によくあがるイーロン・マスク率いるテスラ・モータースは、売上こそ伸び続けていたものの、設備投資や開発費などもあり赤字の企業でした。
しかし2020年から増収・増益となり、赤字脱却を果たし大きく上昇しました。
よくIPOされたばかりの銘柄で売上は伸びているものの、設備投資などが先行し、赤字が続いている企業があります。
そのような銘柄が黒字化すると、投資家のその赤字脱却企業に対する見方や信頼が変わります。
もちろんアナリストの市場コンセンサスが黒字予想で高い数値が設定されていると、黒字化しても予想に届かず、株価は下がるというケースもありそうです。
しかし、基本的にはテスラのような企業の黒字化は、市場からはポジティブに受け止められ、株価上昇のきっかけになります。
底値圏で動く銘柄の黒字化も投資妙味がある
かつては全盛期を迎えていたが、落ちぶれてしまった、または成熟期に入った企業もあります。
そのような企業の中には、株価が全盛期の半値以下で底値を推移していることもあります。
そのような企業の収益のV字回復と黒字転換がうまくはまると、良い投資先となります。
底値圏を推移しているということは、下げ幅も限定的です。
成長株のように高値でつかんで大きな下げに巻きこまれる心配も少ないため、余裕をもった態度で投資ができます。
しかも元が安値なのでうまく拾えれば、成長株に負けない位の大きな利益を得られることもあります。
赤字脱却とリターン・リバーサル
赤字脱却とリターン・リバーサル(逆張り)は、アフターコロナの世界では投資妙味がありそうです。
テスラはV字回復とリターン・リバーサル向けの銘柄ではなく、トレンドフォロータイプの投資家に好かれる赤字脱却銘柄でした。
赤字脱却でもテスラは右肩上がりの株価の中で、黒字転換を果たしました。
一方でGEは赤字脱却とリターン・リバーサルの銘柄です。
NYダウ30から外されて低迷していましたが、黒字化を果たしています。
コロナウイルスの感染拡大の影響で本来の実力が出せずに、赤字転落・業績悪化した企業は少なくありません。
一方でIT企業はコロナウイルスの状況が追い風となり上昇しました。
アフター・コロナを見据えるならば、V字回復できそうな企業、赤字脱却できそうな企業の目星をつけておくと、思わぬ掘り出しものの銘柄が見つかるかもしれません。
過小評価されている赤字企業は、株価が安値で放置されていることも多いため、成長株のように大きな下げに巻きこまれづらいという利点もあります。
2021年は特にグロースからバリュー投資が有利な局面なのではという見方も多いため、下げている銘柄に注目してみると良いのではないでしょうか。
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