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【米国株動向】非常に割安な配当銘柄3選

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2020214日投稿記事より

新規株式公開(IPO)の活況、暗号通貨価格の上昇、連日のニュースを賑わせた歴史的なショートスクイーズなど、市場では過去1年間に様々な動きがありました。

これらの動きを追いかけた投資家の中にはいくらかのもうけを得た者もいれば、痛手を受けた者もいます。

そのような投機的な投資を行う前に、投資家は中核的なポートフォリオを強化するために、配当を継続的に支払う割安な株を検討すべきです。

現在、多くの銘柄が史上最高値近辺にあるなか、割安な銘柄を探すのは難しいかもしれませんが、シスコシステムズ(NASDAQ:CSCO)、アッヴィ(NYSE:ABBV)、フィリップ・モリス・インターナショナル(NYSE:PM)は候補に挙げられるでしょう。

1. シスコシステムズ

ネットワークスイッチやルーターの世界的なメーカーであるシスコは、直近5四半期の売上高が前年同期比で減少しており、投資家をがっかりさせています。

パンデミックを背景に企業のキャンパスネットワークやデータセンターにおけるネットワークのアップグレードが中断されたことから、ネットワークスイッチやルーター、その他のハードウェアを販売する同社のインフラプラットフォーム事業は苦戦を強いられました。

より規模の小さいサイバーセキュリティ事業は堅調に伸びているものの、その伸びはインフラ事業の低迷により相殺されています。

しかし明るい面もあり、パンデミック関連の逆風が弱まり、同社によるアカシア・コミュニケーションズ(NASDAQ:ACIA)の買収が完了することから、同社は現四半期(2021年度第3四半期)には前年同期比の売上が増加に転じると予想しています。

アナリスト予想によれば、2021年度通期の売上高はほぼ横ばいですが、来年度にはインフラ事業が落ち着くことを背景に前年度から4%増の見通しです。

この見通しは心躍るようなものではありませんが、シスコは配当を支払っており、予想配当利回りは3%です(執筆時点)。

過去12カ月間のフリーキャッシュフロー(FCF)のうち配当支払いは42%に過ぎず、2011年以来、毎年増配を行っています。

予想利益ベースの株価収益率(PER)は14倍と低いことから(執筆時点)、このバブル的な市場において値下がり余地は限定的です。

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2. アッヴィ

同社の関節リュウマチ治療薬「ヒュミラ」は、2015年には同社売上高の61%を生み出す大型医薬品でしたが、2016年に欧州で特許切れを迎えジェネリック薬との競争に直面したことから、同社は苦戦を強いられました。

ヒュミラは依然として2020年売上高の43%を占めますが、米国でも2023年に特許切れを迎えます。

ヒュミラの売上減少への対策として、アッヴィは2015年にはファーマサイクリックス、2016年にはステムセントルクスの買収によりがん治療のポートフォリオを拡大し、2020年5月にはしわ取り薬「ボトックス」のメーカーであるアラガンを買収しました。

ステムセントルクスの買収では主力のがん治療薬開発が失敗に終わりましたが、アッヴィは他の買収や提携による事業の多様化を見込んでおり、2023年までは売上の増加が続いたあと、1年間は減少するものの、2024年、2025年には成長が戻ると予想しています。

道のりは険しいかもしれませんが、アッヴィは予想配当利回り4.9%の配当を支払います(執筆時点)。

過去12カ月のFCFのうち配当支払いに充てたのは47%に過ぎず、同社が2013年にアボット・ラボラトリーズ(NYSE:ABT)からスピンオフして以来、毎年増配を行っています。

予想利益に基づくPERはたった8倍で(執筆時点)、医薬品セクターの同業他社の多くと比べるとずっと割安です。

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3. フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI

2008年にアルトリア・グループ(NYSE:MO)からスピンオフした同社は、米国外に事業を展開するたばこ企業大手で、同グループの国内向けたばこ事業会社よりも有望な投資先です。

理由は3つあります。

第1に、PMIは世界中の市場に幅広く事業を展開する一方で、アルトリアは米国市場に依存していますが、米国では過去50年間、成人の喫煙率が減少しています。

第2に、アルトリアは電子たばこメーカー「ジュール」や医療用大麻事業会社「クロノス・グループ」へ何十億もの出資をしているものの、いずれの事業もアルトリアのたばこ事業の売上減少を補っていませんが、PMIはそういった無謀な投資を行っていません。

最後に、PMIの加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」販売事業は、中核のたばこ事業よりも力強く成長しています。

アルトリアもPMIとの提携によりIQOS製品を販売していますが、無煙製品事業にはワインやニコチンパウチ(嗅ぎタバコ)といった製品も並んでいます。

PMIではたばこ製品出荷量の減少を製品の値上げで補うなか、当面は上述の中核的な強みが安定したリターン創出を下支えするはずです。

昨年はパンデミックにより同社の成長は減速しましたが、アナリスト予想では今年の売上高と利益はそれぞれ前年比9%と16%の増加となる見通しです。

同社の予想利益ベースのPERは13倍であることを考えると(執筆時点)、この成長率は手堅いといえます。

PMIの予想配当利回りは5.6%で(執筆時点)、アルトリアからのスピンオフ後は毎年増配を行っています。

過去12カ月のFCFのうち配当支払いは80%程度であり、こういった配当支払いの傾向は続くはずです。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、アッヴィ株、シスコ・システムズ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。
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