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今後2週間ぐらいの適時開示に注目すべき理由

出典:Getty Images

筆者は約1ヶ月前に、来年4月の東証株式市場再編に伴い、「『国内の普通銀行、保険会社及び事業法人等』にもたれている『純投資』ではない株式を、マーケット等で売却する動きが3月に向けて少しずつ顕著になるのではないか」と記事で書いていました。

東証市場再編を視野に、今後2か月程度の日本株マーケットで起きそうなこと

そして、そのような動きが見えてきました。

日清食品HD(2897)は2/19に「海外市場での株式売出しに関するお知らせ」で、大株主である銀行3行が保有する株を海外市場で売出すことを公表しています。

参考:日清食品HD

売出される株式数は発行済株式数の約2.9%とそれなりの規模といえ、この発表を受けて翌営業日の2/22には11ヶ月ぶりの安値を付けました。

筆者は日清食品HD株のホルダーですので、11か月ぶりの安値はありがたくないですが、株価が下がってきた局面では買い増ししたいとも考えていましたので、今回の売り出しによる株価の下げを歓迎してもいます。

日清食品HDのリリースを読むと、東証プライム市場の要件である流通株式比率への言及はありませんが、今回売出す株主がいずれも銀行という点、それなりの規模であるという点で、筆者個人的には日清食品HDの流通株式比率への意識を感じています。

折しも、30年ぶりの株高になっている銘柄が少なくない状況です。

前述した記事にも書いていますが、筆者がいわゆる「持ち合い株式」の異動状況を分析し、金法の担当者に説明していた頃感じていたことですが、特に金融法人はかねてから保有株を減らしたい意向がありました。

株高で売りやすく(=利益を出しやすい)状況になったところに、東証の市場再編が決まり、行動に移している企業が出てきたということだと思います。

さて、前述した記事にも書いた通り、東証の市場再編に伴う所属市場の判定を左右するいくつかのファクターは事実上今年の3月末時点になる企業が多数あると見込まれます。

3月末まであと1か月余り。

売出し価格の決定や受渡などにそれなりの日数を必要とすることを考慮すると、日清食品HDと同様に売出し等のリリースをする企業がぼちぼちでてくるのではないか?と考えます。

というわけで、保有している銘柄についてはまず株主構成を確認しておきましょう。

四季報等で上位10位までの株主は確認できますし、日本経済新聞websiteの「マーケット」では、投資主体別の分布状況も確認できます。

出所: 日本経済新聞社website

今回売出す銀行の保有分も上位10位までに掲載されています。

出所: 日本経済新聞社website

面倒でも、自分が保有している株式についてこれらを確認しておきましょう。

そして、今後2週間程度は、保有している株式について適時開示を確認しましょう。それも同じwebsiteで確認できます。

多くの場合、マーケットがクローズしてから公表されることが多いので、マーケットが開いている日の夕方以降に確認するといいと思います。

売出しの場合、流通する株式数が増えることになりますし、たいていその売出し価格はマーケットで取引されている価格よりディスカウントされることが多いため、売出しのリリース後、売出し価格が決まるまで株価は下げることが多いです。

それでも持っていたいのかどうかをあらかじめ決めておきましょう。

筆者が保有する日清食品HDの場合、既に保有している分がかなり安いプライスなので、株価が多少下げても含み益があること、昨年からの巣ごもり需要を反映して業績が好調なこと、2021年3月期に関しては記念配当を出すことをすでにリリース済であり、前期比で増配の可能性が高いといった理由で、下がったところでは買い増したいと考えていましたので、少なくとも現在持っている分に関してはホールド継続の予定です。

このように、持っている株に対して何らかのアクションが起きた時、どんなことが起きるのかを知り、何かが起きた時自分はどうするのかをあらかじめ決めておくことで、大きな変化に動揺しなくなります。

そのためにも適時開示は重要な情報ですので、日ごろからこまめにチェックしたいものです。

売出されるのはどちらかと言えば大型の銘柄が多いと考えています。

事業法人や金融法人による流通株式比率に影響を与えるような規模の大きな保有は大型株の方が多いからです。

特に銀行が株を保有する場合、当該企業は当該銀行から融資を受けていることが多いです。

一方、中小型株は創業者とその一族、役員の保有の方が多い傾向があります。

また、プライム市場所属銘柄は時価総額250億円以上という基準があります。

現時点で時価総額が大きくない銘柄はそもそもプライム市場所属を目指さない可能性もあり、そのような企業は株式を売出す必要がありません。

よって、前述した株主分布状況のチェックを市場再編に関連付けて実施する場合は、時価総額200億円程度以上の銘柄に限ってもよいかもしれないと考えています。

筆者の私見にすぎませんが、参考になれば幸いです。

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