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【米国株動向】Shopifyの今後についての考察

出典:ショッピファイ

新型コロナウイルスのパンデミックは多くの企業の大きな打撃をもたらしました。

悪影響を受けた企業もありますが、良い影響を受けた企業もあります。

その一つがEC関連企業です。

ECと言われれば、多くの人はAmazonを思い浮かべると思います。

しかし、ECプラットフォームを提供しているのはAmazonだけではありません。

Shopify(NYSE:SHOP)もECプラットフォームを提供する企業であり、EC市場でのシェアはAmazonに次ぐ2位となっています。

2月17日に同社が発表した決算によれば、同社の2020年通期の売上高は前年比で86%増加を達成したほか、純利益も大幅に増加しました。

本記事ではそんなShopifyの決算を確認したのち、同社の今後について考察していきます。

Shopifyとは

ShopifyはECプラットフォームを提供しているカナダの企業です。

中小企業や個人向けに設計されたクラウドベースのコマース・プラットフォームを提供しています。

同社の売上のセグメントは、サブスクリプション・ソリューションとマーチャント・ソリューションの2つに分かれています。

サブスクリプション・ソリューションでは、サブスクリプション収益を得ています。

これはShopifyが提供しているシステムを導入した企業から、クラウドサービスの月額利用料などから得ています。

同社は様々なサブスクリプションプランを提供しており、顧客は自身のニーズに応じたプランに加入することができます。

またマーチャント・ソリューションでは、手数料収益を得ています。

手数料収益とは、決済手数料やPOSハードウェアの販売によって計上される収益です。

決済手数料などは商品の販売数や単価に応じて計上される収益となっています。

したがって、同社の提供するサービスを利用する業者の数が増加すれば、同社のサブスクリプション・ソリューションにおける売上高が増加し、同社サービスを利用する業者の売上高が増加すれば、同社のマーチャント・ソリューションの売上高が増加すると言えます。Amazonとの違いなどについては後述します。

Shopifyの決算について

Shopifyは2020年第4四半期決算を2021/02/17に発表しました。

2020年第4四半期決算

売上高…9.78億ドル(前年同期比94%増)

サブスクリプション・ソリューション…2.79億ドル(前年同期比53%増)

マーチャント・ソリューション…6.98億ドル(前年同期比167%増)

営業利益…1.13億ドル(前年同期比1.43億ドル増)

純利益…1.24億ドル(前年同期比1.23億ドル増)

EPS…0.99ドル(前年同期比0.98ドル増)

2020年通期決算

売上高…29.29億ドル(前年同期比86%増)

サブスクリプション・ソリューション…9.09億ドル(前年同期比41%増)

マーチャント・ソリューション…20.21億ドル(前年同期比116%増)

営業利益…0.90億ドル(前年同期比2.31億ドル増)

純利益…3.20億ドル(前年同期比4.44億ドル)

EPS…2.59ドル(前年同期比3.69ドル増)

アナリストらによる同社の2020年第4四半期決算における事前予想では、売上高が9.13億ドル、non-GAAPベースのEPSが1.22ドルとなっていました。

同社の実際の業績は、売上高が9.78億ドル、non-GAAPベースのEPSは1.58ドルとなっていましたので、事前予想も大きく上回っていたことが分かります。

非常に好調な業績であると言えるのではないでしょうか。

Shopifyの特徴

まず、アメリカのEC市場におけるシェアについて見ていきます。

Shopifyが2020年第4四半期決算のプレゼンテーションで発表したEC市場におけるシェアのグラフは以下の通りです。

出典:Shopifyのプレゼンテーション資料

ShopifyはアメリカのEC市場において、Amazonに次ぐシェアを確保しています。

同社のシェアが拡大した要因として、まず挙げられるのが手数料の安さです。

Amazonの出品業者は、平均で販売額の30%の手数料を徴収されているとされています。

それに対してShopifyの顧客が支払う手数料は販売額の3%ほどであり、非常に割安です。

このようにShopifyは中小企業や個人事業主などに対して良心的なECサイトであると言えます。

多くの出品業者が、手数料が割高なAmazonから手数料が安いShopifyに乗り換えていると言われています。

またShopifyが提供するサービスは、Amazonや楽天が提供しているサービスと根本的に異なっています。

Amazonの場合、企業がAmazonを利用し、ECを始めようとすると、Amazonの看板を掲げたモールに出品する形になります。

Amazonの知名度は非常に大きいため、集客力は非常に高いです。

そのためAmazonへの出品がすぐ売上に繋がる可能性が高いです。

それに対してShopifyは、企業などがECサイトを運営することを支援するサービスを提供しています。

したがってECサイトを運営するのは出品者自身となります。

Shopifyが提供するサービスを利用してECサイトを作成しただけでは、すぐに売上にはつながらない可能性が高いです。

即効性という面ではAmazonに軍配が上がるかもしれません。

しかしながら、Amazonを通して商品を購入した消費者は、あくまで「Amazonから商品を購入した」と認識するでしょう。

商品を出品した企業から購入したと認識することは難しく、ブランド力の定着性には難があると言えるでしょう。

ここにShopifyの強みがあると言えます。

新型コロナウイルスパンデミックの影響や、生活スタイルの変化から、実店舗での販売ではなく、ECを利用する消費者が増加しています。

ECによる販売を専門としている大企業は、自社でECプラットフォームを開発することができるでしょうが、そのような企業だけがECによる販売を行っているわけではありません。

実店舗での販売が主流であるものの、ECでの販売も行うといったように、EC販売を副次的に行う企業も多いです。

自社のブランドが確立されている企業にとって、Amazonなどのモールは、自社の強みを発揮できないプラットフォームであると言えます。

したがって、裏方から出品者を支援するShopifyは、ブランド力をもった企業やブランド力をつけたい企業にとっても歓迎されるサービスを展開していると言えます。

Shopifyの今後について

現在、Shopifyの株価は1,400ドル前後となっています。

ここ一年間で同社の株価は2.6倍も成長しており、凄まじい成長を遂げています。

しかしながら好調な決算を発表した2月17日に同社株価は一時9%ほど下落しました。

これは同社が今後の業績見通しについて、具体的な予想を示さなかったことに起因します。

同社は決算短信の中で、「2021年も2020年よりは低いペースではあるものの、収益の急成長が続くと予想している」としています。

【米国株動向】ショッピファイが好調な決算を報告するが、控えめな見通しにより株価は下落

非常に曖昧な表現ではあるものの、2021年においても収益の成長を見込んでいるとしています。

ただそのペースは2020年よりは低くなるとしています。

同社が発表しているように、同社は今後も収益を拡大させていくものと考えることができます。

では同社の株価は今後、どのように推移していくのでしょうか。

ShopifyのPERは500倍を超えており、非常に割高であると言えるでしょう。

収益は今後も拡大していくと考えることができますが、株価が今までのように上昇するのかは疑問です。

同社の収益と株価は不釣り合いだと考えています。

今後、過熱気味であるとされている株式市場が下落し、市場全体が弱気な傾向を見せた際、同社株価は大きく下落するリスクを抱えていると考えることができるのではないでしょうか。

Shopifyの株価はやや過熱気味であり、割高感があると言え、今から新たにポジションを持つことは、リスクのある投資行動ではないかと考えています。

参考元:

Shopify Announces Fourth-Quarter and Full-Year 2020 Financial Results

Shopify Presentation Q4 2020 Results

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