【米国株動向】アマゾンがAMCを買収するかもしれない理由

モトリーフール米国本社、2021年2月18投稿記事より
2月18日の朝、AMCエンターテインメント・ホールディングス(NYSE:AMC)の株価が上昇しました。
それは「アマゾン(NASDAQ:AMZN)が買収する」という噂に基づくものです。
今のところ、それはあくまでも噂に過ぎません。
両者間で話合いが行われているという信頼する情報源を持つメディアは存在しません。
しかし、昨年、アマゾンとAMCが合併の予備交渉中であったという報道がありました。
また、2018年にも買収の噂がありました。
さて、アマゾンによるAMCの買収はありえるのでしょうか。
双方の意見を聞いてみたいと思います。
アマゾンはAMCを買うべきではありません
まず、AMCの企業価値から考えていきましょう。
AMCの企業価値は、昨年の5月時点で106億ドルでした。
現在、AMCのファンダメンタルズは悪化していますが、レディットのおかげで企業価値は130億ドルに膨れ上がっています。
したがって、買収総額は150億ドル近くになる可能性があります。
昨年の買収検討時点でAmazonにとって価格が問題であったならば、今すぐ取引が行われることはないでしょう。
AMCは、過去1年間、ハリウッドの新作を上演していません。
そのため、人々はAMCの映画館に訪れていません。収益面においてこれはマイナスでしょう。
また、アマゾンが「映画館が欲しい」ということであれば、AMCにこだわる必要はありません。
AMCのライバルであるリーガルを買収することも可能ですし、大型の映画館であるマルチプレックスを買収することも可能です。
AMCを購入した場合、アマゾンの株価が下落するリスクもあります。
かつて137億ドルのホールフーズの買収によってアマゾンの株価は下落しました。
しかし、少なくともホールフーズは成長企業でした。それに比して、AMCは衰退産業です。
アマゾンはAMCを購入すべきです
クレイジーに聞こえるかもしれませんが、アマゾンとAMCの組み合わせが理にかなっている理由もいくつかあります。
その理由は、以下の5つです。
・ハリウッドとの関係強化
・アマゾンプライムビデオの魅力向上
・AMCのサブスクリプションモデルによる利益
・売店の改革による収益向上
・マーケティング力の向上
AMCを所有することで、アマゾンはハリウッド映画に関し他のストリーミングプレーヤーより優位に立つことが出来ます。
また、映画館のサブスクビジネスであるAMCStubs A-Listを改革することにより、大きな収益を生むことが出来ます。
映画館の売店に関しても、アマゾンゴーなどの経験を活かしてさらに便利で収益性を高めることが出来ます。
また、アマゾンは映画ファンから様々なデータを得ることが出来ます。
アマゾンがAMCを買収することで、100年前からある映画館が現代の技術によって新しく魅力的なものに生まれ変わる可能性があるのです。
【米国株動向】AMCエンターテインメントの株価が再び下落。シティグループは「売り」評価
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