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【米国株決算】ウォルト・ディズニー・カンパニーの2021年第1四半期決算と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ウォルト・ディズニー (NYSE:DIS)は、世界的なエンターテイメント会社です。

映画制作とテーマパーク経営を中心に全世界で事業を展開し、2018年には売上高695.7億ドルに達するメディア・コングロマリットとなっています。

同社は、「ウォルト・ディズニー・スタジオ・エンターテイメント」、「ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツ」、「ディズニー・メディア・ネットワーク」、「ウォルト・ディズニー・ダイレクト・トゥ・コンシューマー&インターナショナル」の4つの主要事業で構成されています。

「ウォルト・ディズニー・スタジオ・エンターテイメント」は、創業以来、同社の基礎となっている映画の制作や配給を行っています。

「ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツ」はディズニーのテーマパークやリゾートに加え、玩具やアパレル、書籍、ビデオゲームなどあらゆる消費者向け製品を扱っており、有名なディズニーランドも当事業部の管轄となっています。

「ディズニー・メディア・ネットワーク」はウォルト・ディズニー・テレビジョンとESPNの2つの部門によりテレビ放送とラジオ放送を行っています。

同社と同じくメディア・コングロマリットであるハースト・コーポレーションとの合弁会社A&Eネットワークスに50%出資しており、投資部門としても機能している点が特徴的です。

「ウォルト・ディズニー・ダイレクト・トゥ・コンシューマー&インターナショナル」はホームビデオ配給に加え、Disney+やESPN+、Huluなどの動画配信サービスといった消費者直結型サービスを提供しており、またアメリカ国外展開も担当しています。

本記事ではウォルト・ディズニー・カンパニーの最新決算である2021年第1四半期決算及び通年決算の情報と今後の株価の推移などについて見ていきます。

株価および配当について

今までの同社株価の推移について概観していきます。

2009年頃から上昇を続け、2015年頃に120ドル付近を二度つけた後は失速し、90ドルから115ドル前後のレンジとなっていました。

2019年頃に再び上昇に転じ、コロナショック直前では150前後を推移していましたが、コロナショックの影響で90ドル前後まで下落し、一時90ドルを割る場面もありました。

その後回復し、2020年6月初め頃には125ドル付近まで戻しました。

6月を通して下落していましたが、7月からは再び上昇の兆しがあり、9月には133ドルとなりました。

11月にかけて下落をしていましたが、2020年末にかけて急激に上昇し、181ドルとコロナショック以前の水準を大きく越え、過去最高値を記録しました。

2021年初めから2月にかけて下落傾向にありましたが、2月に入りまた一段と値を上げ、190ドル前後で推移しています。

同社はNYダウ工業株30とS&P500の構成銘柄の一つであり、執筆時点における同社時価総額は3,405億となっています。

ここで同社の配当利回りについて見ていきます。

日付は権利落ち日を記しています。

  • 2019/12/13…配当:0.88ドル(配当利回り:1.74%)
  • 2019/07/05…配当:0.88ドル(配当利回り:1.18%)
  • 2018/12/07…配当:0.88ドル(配当利回り:1.26%)
  • 2018/07/06…配当:0.84ドル(配当利回り:1.49%)
  • 2017/12/08…配当:0.78ドル(配当利回り:1.58%)

2020/5/5にコロナウイルスによる業務および財務上の大きな混乱を考慮し、2020年度の配当金の支払いを見送っています。

つまり減配率100%となります。

もともと配当性向は65%と他の配当銘柄と比較するとそこまで高いわけではありませんが、10万人を超える従業員の給与支払いを停止するなど、資金繰りに苦労していることが伺えます。

最新決算情報について

概要

2021年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…162.49億ドル(前年同期比▲22%)
  • 営業利益…13.32億ドル(前年同期比▲67%)
  • 同社に帰属する純利益…0.17億ドル(前年同期比▲99%)
  • 希薄化後一株当たり純利益(GAAP)…0.02ドル(前年同期比▲98%)
  • 希薄化後一株当たり純利益(non-GAAP)…0.32ドル(前年同期比▲79%)

当期における純売上高は、前年同期から22%減少した162.49億ドルとなっており、アナリストの予想159.3億ドルを上回りました。

非GAAP基準による希薄化後EPSは、前年同期比で79%減少した0.32ドルとなっており、0.41ドルの赤字というアナリスト予想平均を大きく上回りました。

同社は新規コロナウイルスの影響を大きく受け、特にディズニー・パークス、エクスペリエンス、プロダクツセグメントで、2020年度第2四半期後半以降、当社のパークやリゾートは閉鎖または大幅に縮小したキャパシティでの運営、クルーズ船の出航は停止するなど打撃を受けました。

同社が発表したコメントは以下の通りです。

当社を変革するために取っている戦略的行動は、当社の成長を促進し、株主価値を高めると信じています。

これは、DTC事業での驚異的な進歩によって実証されており、四半期の終わりにストリーミングサービス全体で1億4600万を超える有料サブスクリプションに達しています。

卓越した高品質なコンテンツの充実したパイプラインと、スターブランドの新しい国際的な総合エンターテイメントサービスを間もなく開始することで、今後さらに大きな成功を収めることができると確信しています。

詳細

続いて同社決算情報をセグメント別に見ていきます。

総売上高…前年同期比▲22%

メディア・エンタテインメント…前年同期比▲5%

Linear Networks…前年同期比+2%

Direct-to-Consumer…前年同期比+73%

パークス・エクスペリエンス・プロダクツ…前年同期比▲53%

2020年度第2四半期後半から2021年度にかけて、新型コロナウイルスとその蔓延防止策が当社のセグメントに様々な形で影響を与えており、特にパークス・エクスペリエンス・プロダクツ部門に多大な影響を与えました。

当四半期において、当社のテーマパークは閉鎖または大幅にキャパシティを縮小して運営され、クルーズ船の出航やガイド付きツアーは中止され、また、劇場公開の延期、短縮、キャンセル、舞台公演の中止などもありました。

さらに主要なスポーツ中継番組の中止やシフト、映画やテレビ番組のほとんどのコンテンツの制作中止など、コンテンツの制作や提供に障害が発生しました。

その結果およそ約26億ドルの損失が発生したとしています。

一方で、メディア・エンタテインメント部門への影響はそれほど大きくなく、スポーツ番組制作費の増加や主要な映画作品の公開延期やキャンセルによる減収はその他の要因により相殺されました。

国内チャネルの収入は前年同期比で1%増加した61億ドル、営業利益は7%減少した11億ドルとなりました。

減益の要因としては、ケーブル事業の業績が減少したことがあげられます。

国際チャネルの収益は前年同期比で5%増加した16億ドル、営業利益は3%減少した3.75億ドルとなりました。

営業利益の減少は、広告収入の増加と非プログラミングコストの削減によって部分的に相殺されたプログラミング・制作コストの増加とアフィリエイト収入の減少によるものです。

2021年第1四半期決算発表を受けて

決算の発表直前にあたる11日の終値は190.91ドルとなりました。

発表を受けて、12日の始値は193ドルと上昇して始まりました。

直後に大きく値を下げ、日中も横ばいの動きとなり、終値は187.67ドルとなりました。

新型コロナウイルスの影響で、米カリフォルニア州や香港のディズニーランドが閉鎖しており、また再開したテーマパークでは入園者数の制限がされています。

大きく減収減益となり、昨年に引き続き今年も配当がなされない可能性が高く、今四半期の印象はあまり良くなかったと言えます。

ただ、ディズニープラスによって動画配信サービス市場に躍り出て、ネットフリックスなどの脅威となっています。

ディズニープラスの加入者数は9,490万人、HuluやESPN+を含めると有料会員は1億4,600万人を超えました。

同社CEOは、ディズニー・チャンネルなどのメディア・テレビ事業部門の低迷に伴い、従来型のメディアから脱却する方針が奏効しつつある兆しだとしており、今後の成長に期待が持てそうです。

現在、多くのテーマパークやリゾートが営業を中止しているなか、株価は最高の水準で推移していることから、今後テーマパーク等の営業が再開した際にはさらなる上昇も期待できそうです。

参照元:THE WALT DISNEY COMPANY REPORTS FIRST QUARTER EARNINGS FOR FISCAL 2021

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