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【バフェット株決算】ムーディーズの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ムーディーズ(NYSE:MCO)は大手債券の格付け業務を行う会社です。

フィッチ・レーティングスやスタンダード&プアーズと並ぶ世界の3大格付け会社の一つで、同社は世界市場で約4割のシェアを有する世界第2位の格付会社です。

格付け業務とは、企業や政府などの発行体や個別債券の信用リスク(債務不履行の可能性)を独自の調査をもとに評価することであり、この格付けにより、債券市場における透明性と流動性を高めることができています。

同社とスタンダード&プアーズの2社で世界シェアのほとんどを占めており、またその業務内容から新規参入が難しいため、長らく寡占状態が続いています。

同社はムーディーズ・インベスターズ・サービスとムーディーズ・アナリティクスの2つの事業で構成されています。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは信用格付け業務を行っており、国債や地方債、社債など多様な債券を取り扱っています。

ムーディーズ・アナリティクスでは金融市場参加者の経済調査を行っており、信用分析やパフォーマンス管理、リスク管理など企業活動をサポートする商品やサービスを提供しています。

本記事ではムーディーズの最新決算である2020年第4四半期決算及び通年決算の情報と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前における株価の推移

決算発表前日である02/11における同社株価の値動きから簡単に確認します。

始値は278.96ドル、終値は278.76ドルとなっています。

同社株価は2010年頃から上昇を続けており、2018年の前半に180ドル前後をつけたあと後半にかけて140ドル前後まで下落しました。

その後、コロナショック直前まで上昇を続け、270ドル前後をつけました。

コロナウイルスの影響で170ドル前後まで下落しましたが、6月ころにコロナショック直前と同水準にまで回復しており、7月に高値を更新したものの、更新後は横ばいでの推移を続けています。

同社はS&P500の構成銘柄の一つであり、執筆時時点での同社時価総額は523億ドルとなっています。

同社の直近における配当実績は以下の通りです。

なお日付は権利落ち日を記しています。

  • 2020/11/20…配当:0.56ドル(配当利回り:0.86%)
  • 2020/08/19…配当:0.56ドル(配当利回り:0.84%)
  • 2020/05/19…配当:0.56ドル(配当利回り:0.79%)
  • 2020/02/24…配当:0.56ドル(配当利回り:0.94%)
  • 2019/11/20…配当:0.50ドル(配当利回り:0.75%)

S&P500の平均配当利回りを下回っており、配当金による収入にはあまり期待ができません。

最新決算情報について

概要

2020年第4四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…12.90億ドル(前年同期比5%増)
  • 営業利益…4.44億ドル(前年同期比12%減)
  • 同社に帰属する純利益…3.14億ドル(前年同期比13%減)
  • 希薄化後一株当たり純利益…1.66ドル(前年同期比12%減)

アナリストらによる事前予想では、売上高が12.2億ドル、non-GAAPベースのEPSは1.94ドルとなっていました。

実際の業績は、売上高が12.9億ドル、non-GAAPベースのEPSは1.91ドルとなっていましたので、売上高は事前予想を上回っていたものの、EPSは下回っていました。

続いて同社が発表した2020年通年決算についてです。

  • 純売上高…53.71億ドル(前年比11%増)
  • 営業利益…23.88億ドル(前年比20%増)
  • 同社に帰属する純利益…17.78億ドル(前年比25%増)
  • 希薄化後一株当たり純利益…9.39ドル(前年比27%増)

営業経費はかさんだものの、純売上高が大きく上昇したことにより、純利益の成長を達成しました。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

パンデミックの影響により、リスク管理がより複雑になるにつれ、当社の洞察力とソリューションに対する需要はかつてないほど高まっています。

2021年には引き続き製品を強化し、新しい機能を市場に投入し、コアビジネスの強みを活かしていくことで、お客様が環境の変化に対応できるよう支援していきたいと考えています。

世界的な債券発行の緩やかな減少を加味しても、ムーディーズ・アナリティクスの力強い成長により、2021年の売上高は1桁台半ばの成長を予想しています。

同社は2021年においても売上高の成長を予想しているものの、成長幅は2019年から2020年にかけての成長幅より小さくなる見込みであるとしています。

詳細

続いて同社の2020年第4四半期決算をセグメント別に見ていきます。

  • ムーディーズ・インベスターズ・サービス…7.35億ドル(前年同期比2%増)
  • ムーディーズ・アナリティクス…5.55億ドル(前年同期比8%増)

ムーディーズ・インベスターズ・サービスセグメントの中で大きな割合を占めるコーポレート・ファイナンス部門の収益は3.71億ドルであり、前年同期比で2%の増加となっています。

これは主にアメリカの銀行融資及び投機的なグレードの債券が大きく貢献しています。

ムーディーズ・アナリティクスセグメントの中でも大きな割合を占めるリサーチ・データ&アナリティクス部門の売上高は、前年同期から21%増加した4.04億ドルとなっており、同セグメントの大幅な成長に寄与しています。

同部門の成長は、主に顧客情報やコンプライアンスソリューションに対する継続的な需要、顧客維持率の高さ、リサーチサブスクリプションやデータフィードの新規販売などの好調さなどを反映しています。

最後に同社の2021年業績ガイダンスについて見ていきます。

2021年通年の希薄化後EPSは9.70-10.10ドルとなる見込みです。

2020年通期決算からは3-8%の成長が見込まれています。

売上高が1桁台半ばの成長になるとの見通しをCEOが発表していたため、営業経費削減や自社株買いによって、EPSを高めていく方針が伺えます。

決算発表後における株価の推移について

同社が決算を発表した2021/02/11における同社株価の始値は、前日終値である278.76ドルに対して275.00ドルと1%強下落していました。

しかしながらその後株価は持ち直し、終値は278.67ドルとなっています。

同社の業績は市場の見立て通りであり、2021年の業績見通しも概ね期待通りであったため、このような値動きをしたと考えられます。

同社は世界的な格付け会社であり、その地位が当分揺らぐことはないでしょう。

その一方で業績を大きく成長させる要因もないため、業績は今後も堅調に推移していくと考えられ、株価も堅調な推移が続いていくものと考えることができるのではないでしょうか。

参考元:MOODY’S CORPORATION REPORTS RESULTS FOR FOURTH QUARTER AND FULL YEAR 2020; SETS OUTLOOK FOR FULL YEAR 2021

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