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【米国株決算】シスコ・システムズの決算から見る今後の株価の決算

出典:Getty Images

シスコ・システムズ(NASDAQ:CSCO)は、世界最大のコンピューターネットワーク機器開発会社です。

主要製品としては、LANスイッチ、サービス統合型ルータ、WANルータ、セキュリティーアプライアンス・ソフトウェア、ワイヤレスを含むネットワーク製品、クラウド製品などが挙げられます。

競合他社としては、シスコ・システムズの元経営幹部がCEOを務めるアリスタ・ネットワークスやファーウェイなどが挙げられます。

シスコ・システムズのスイッチとルータの市場シェアは2019年の第4四半期において50%ほどとなっており、存在感は非常に大きいことがわかります。

決算発表前における株価等のデータ

決算発表直前である02/09における同社株価の値動きについて見ていきます。

9日における同社株価の始値は48.77ドル、終値は48.50ドルとなっていました。

2000年頃に80ドル前後の高値を記録した後は、10年ほど20ドル前後で横ばいでの推移をしていましたが、2013年頃から上昇に転じ、2019年の夏頃には50ドル後半にまで上昇しました。

その後2020年初頭にかけてはやや落ち着き、40ドル後半で推移していましたが、コロナショックの影響を受け、2月下旬から3月下旬まで下落を続け、52週安値である32.40ドルとなりました。

その後同社の株価は回復傾向にあったものの、第1四半期決算の業績見通しを引き下げたことにより、8月半ばに大幅な下落を経験しました。

その後は軟調な推移が続き、同社株価は一時35ドル前後まで下落しました。

その後同社株価は回復し、決算発表前時点で、8月半ばの下落直前と同水準の株価にまで戻っています。

シスコ・システムズはNYダウ工業株30種やS&P500の構成銘柄の一つとなっています。

執筆時時点での同社時価総額は2,005億ドルとなっています。

続いてシスコ・システムズの配当実績について見ていきます。

なお日付は権利落ち日を記しています。

  • 2021/04/05…配当:0.37ドル(配当利回り:3.05%)
  • 2021/01/04…配当:0.36ドル(配当利回り:2.94%)
  • 2020/10/01…配当:0.36ドル(配当利回り:3.25%)
  • 2020/07/02…配当:0.36ドル(配当利回り:3.60%)
  • 2020/04/02…配当:0.36ドル(配当利回り:3.00%)

配当利回りは3%前後となっており、同社の連続増配年数は11年となっています。

配当性向もそれほど高くなく、増配余力は多く残されていると言えるでしょう。

比較的安定した配当実績を誇っていると言え、今後も増配の可能性は残されていると言えるのではないでしょうか。

最新決算情報

概要

2021年第2四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…119.60億ドル(前年同期から増減なし)
  • 営業利益…32.23億ドル(前年同期比5%減)
  • 純利益…25.45億ドル(前年同期比12%減)
  • 希薄化後EPS…0.60ドル(前年同期比12%減)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が119.2億ドル、non-GAAPベースのEPSが0.7555ドルとなっていました。

同社の実際の業績は売上高が119.6億ドル、non-GAAPベースのEPSが0.79ドルとなっていましたので、事前予想を上回る業績となっていることが分かります。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

私たちは、当社のテクノロジーが回復と成長のための強力なエンジンとなることを示す、事業全体の力強さの励みとなる兆しを見ています。

当社のチームはお客様のデジタルトランスフォーメーションを加速し、リモートワークを促進するためにお客様と協力し、力強い業績を達成しました。

また同社CFOは以下のように述べています。

当社は第2四半期に順調に業績を伸ばし、受注の増加、強力な営業利益率の実現、EPSの成長を実現したほか、より多くのソフトウェアとサブスクリプションへのシフトにより、前受け収益を2桁台で成長させました。

CEOやCFOがこのような発言をしている一方で、同社は大企業向けのエンタープライズ部門における売上高を大幅に減少させており、コロナパンデミックが同社の成長を依然として抑制しているとの認識も示しています。

詳細

セグメント別の同社売上高は以下の通りです。

製品カテゴリー別売上高

製品合計…85.72億ドル(前年同期比1%減)

インフラ・プラットフォーム…63.91億ドル(前年同期比3%減)

アプリケーション…13.54億ドル(前年同期から増減なし)

セキュリティ…8.22億ドル(前年同期比10%増)

その他製品…0.04億ドル(前年同期比39%減)

サービス…33.88億ドル(前年同期比2%増)

地域別売上高

  • アメリカ地域…69.69億ドル(前年同期比1%減)
  • EMEA…32.07億ドル(前年同期比2%増)
  • APJC…17.84億ドル(前年同期比4%減)

製品別の売上高について見ていくと、セキュリティ部門以外の製品で、売上高が前年同期比ベースで減少しています。

前四半期決算である2021年第1四半期決算では、製品合計の売上高は前年同期から13%減少していたことを踏まえると、同社の業績は改善されつつあると言えるでしょう。

しかしながら、同社の売上高の大半は、政府機関や企業、通信事業者向けの高額なネットワーク機器販売が占めています。

パンデミックによる業績不振などから、各企業が設備投資を縮小している中、同社が高い業績を残すことは容易ではないでしょう。

同社はソフトウェアやサブスクリプション事業に注力していますが、その割合はまだ低いです。

同社がその業績を回復し、成長軌道に回帰するためには、コロナパンデミックの収束が不可欠であると言えるのではないでしょうか。

2021年第3四半期決算見通し

同社が発表した2021年第3四半期決算の見通しについて見ていきます。

売上高は前年同期から3.5~5.5%の増加、non-GGAPベースのEPSは0.80~0.82ドルになるとの見通しを発表していました。

前年同期からの成長を見込んでおり、コロナパンデミックの影響から徐々に脱しつつあることが分かります。

決算発表後における株価の推移

決算発表翌日である02/10における同社株価の値動きについて見ていきます。

始値は、前日終値である48.50ドルから5%下落した46.10ドルとなっていました。

その後も冴えない推移が続き、終値は47.24ドルとなっていました。

同社株価が下落した要因として、第2四半期決算の冴えない結果が挙げられます。

市場予想こそ上回ったものの、売上高などは2021年第1四半期決算発表時の見通しと同水準となっており、市場参加者を喜ばせるような内容ではありませんでした。

パンデミックの影響から抜け出せていない同社の業績を嫌気した結果であると言えるでしょう。

先ほども述べましたが、同社売上高の大半は、大企業や政府機関向けの高額製品が占めています。

コロナパンデミックの影響から各企業が設備投資を縮小している中、同社が力強い業績を残すことは難しいのではないでしょうか。

したがって同社業績の今後はパンデミックの状況に左右されると言えます。

ワクチンの接種などがどれくらいのスピード感で進むのかどうかは分かりませんが、2021年中はコロナパンデミックの影響が続くと言えますので、横ばいでの推移が続いていくものと考えられます。

株価は2020年以降、50ドル前後を天井に推移していますので、50ドルのラインを抜けて上昇しない限り、冴えない推移が続いていくものと思われます。

参考元:Cisco Reports Second Quarter Earnings

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