【米国株動向】今注目の米国ハイテク株3銘柄

モトリーフール米国本社、2020年2月8日投稿記事より
スマートフォンやクラウドコンピューティングが生活を劇的に変える中、ハイテク株偏重型の上場投資信託(ETF)インベスコQQQトラスト(NASDAQ:QQQ)は10年間のリターンで米国株式市場全般を大きくアウトパフォームし続けています。
それでも今なお、ハイテクセクターには極めて割安な銘柄が残っています。
その中でも特に注目すべき3銘柄を以下で紹介します(株価等は執筆時点)。
アルファベット
グーグルの親会社アルファベット(NASDAQ:GOOG)(NASDAQ:GOOGL)は2月第1週に第4四半期(10~12月)決算を発表すると、株価が急騰しました。
増収率が予想を超えて23%に達し、大きな利益を上げるなどコロナ禍によるダメージからの回復が鮮明になったほか、クラウド部門の業績が初めて開示されました。
クラウド部門の赤字は予想外に大きかったものの、それをカバーした検索、ユーチューブ、プレイストア、ハードウェアというコア事業の強さが好感されました。
上期にコロナ禍の影響を大きく受けたにもかかわらず、コア事業の通期の営業利益は前年比11.4%増の546億ドルに達しました。
第4四半期だけで見ると、コア事業の営業利益は前年同期比41%増となっています。
時価総額13億9,000万ドルは、2020年度のコア事業の営業利益の25.4倍にすぎません。
クラウド部門は56億ドルの赤字で、自動運転車開発のウェイモ、ライフサイエンスのベリリーなどのハイリスク事業をまとめた「その他ベット」部門も45億ドルの赤字ですが、いずれも大きなプラスの価値を持っているものと思われます。
赤字ではあるもののこれら事業を実質無料で手に入れることができ、コア事業の利益をベースにしたバリュエーションも低めであることを考えると、株価水準は今なお割安と言えるでしょう。
【米国株決算】アルファベットの2020年第4四半期及び通年の決算情報と今後の株価の推移
Tモバイル
Tモバイル(NASDAQ:TMUS)の第4四半期(7~9月)決算も堅調でしたが、こちらは発表後に株価が下落しました。
2021年の後払いサービス加入者純増数のガイダンスが、株価が72%上昇した2020年の極めて大きい純増実績に比べて見劣りしたことが原因のようです。
とはいえ、2021年の通期ガイダンスは400万人~470万人の純増で、非常に大きな数字であるのは間違いありません。
2020年は560万人の純増で、同社史上最高、そして業界最高となりました。
また、同社は保守的なガイダンスを発表する傾向にあり、実績はこれを大きく上回りがちです。
強気材料として、5Gネットワークの構築で他社をリードしています。
第4四半期の時点で、中高周波数帯域5Gのカバー人口は目標の1億人を超え、低周波数帯域については2億8,000万人に達しました。
この優位性は、5G対応携帯に乗り換えるユーザーにとって魅力的なはずです。
昨年スプリントを買収した同社は、数十億ドル規模のシナジー効果のほか、今年だけでなく今後数年にわたる成長と利益率の上昇が見込めます。
株価の下落は、長期投資家にとっては押し目買いのチャンスと言えるかもしれません。
【米国株動向】AT&TとTモバイル:どちらがより魅力的な銘柄か?
スーパー・マイクロ・コンピュータ
大型データセンター向けにカスタマイズしたサーバーを製造するスーパー・マイクロ・コンピュータ(NASDAQ:SMCI)は、コロナ禍によって需要と供給の両面でダメージを受けました。
前四半期(10~12月)の売上高は前年同期比5%減でしたが、前四半期比では9%増となっており、回復基調が明らかになりました。
最近、台湾工場の増築が完了し、コストを下げつつ生産量を上げる体制が整いました。
5G/通信市場向けサーバーの製造も昨年から開始して新規顧客を開拓しており、こちらについても販売台数の増加が見込まれます。
不正会計問題により、ここ数年は売上が伸び悩んでいましたが、問題を一掃して1年前にナスダックに再上場しています。
チャールズ・リャンCEOはアナリスト向け説明会で、売上高を現在の3倍以上の100億ドルにするという目標を掲げています。
良好な成長見通しにもかかわらず、2022年度(2022年6月まで)予想利益ベースの株価収益率(PER)はわずか10倍です。
さらに、2億7,000万ドルのネットキャッシュを保有しており、現在の株価が割安なことから2億ドル規模の自社株買いを承認したばかりです。
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短期的にはボラティリティが高い傾向がありますが、グロース株投資は長期の資産形成に最も寄与するといっていいでしょう。そういった成長株として注目できる5銘柄紹介します。
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