投資家は現金を保有しておくべきか

モトリーフール米国本社、2021年2月2日投稿記事より
投資家は現在の不安定な経済状況を心配しています。
最悪の状況に備えて、投資家は現金を確保しておくべきでしょうか。
これは簡単な質問ですが、なかなか難しい質問です。
それは現金を必要とするまでの期間と経済状況に左右されます。
現金を確保しておくケース
すべての投資家は、緊急時に利用できる3~6か月分の生活防衛資金を用意しておく必要があります。
その理由はシンプルです。
株式市場は不安定であり、含み益はすぐになくなります。
株式市場が低迷しているときに急に現金が必要になった場合、株式を損切りしてでも株式を売却しなければなりません。
解雇されたとき、家を修理せざるを得ないとき、病気になったときにもお金が必要です。
また、今後5年以内に現金が必要になることがわかっている場合、株式よりもリスクの低い資産に投資しておく必要があります。
通常は、債券に投資することをお勧めしますが、金利が非常に低いため、現金を保有しておけばよいでしょう。
定年が近づいている場合、子供が大学に進学しようとしている場合、または今後5年で大きな出費が発生する場合、現金を保有しておくのは悪い考えではありません。
他にも、配当、合併などで現金が手に入った場合、投資口座に現金を残しておくこともよいでしょう。
近い将来、より高いリターンの投資に現金を使用することが出来ます。
さらに、保有することに抵抗がある資産については、その資産を売却することは理にかなっているかもしれません。
売却すべき理由としては、保有している銘柄の値動きが心配で夜も眠れない場合があげられます。
売却後に、より適した銘柄を見つけるまで現金を保有することはよいことです。
他にも、バブルを恐れている場合、一度に全ての現金を使用するのではなく、3分の1だけ使えばよいでしょう。
そうすることで、バブルがはじけた場合に新たに投資できる現金を確保することができます。
なお、インフレを恐れて株式を現金にするのは誤りです。
価格設定力のある企業は、売上高を維持できるように価格を引き上げることができるため、株価は上昇するからです。
株式市場は、過去に起こったことではなく、将来の見通しに基づいて企業を評価します。
そのため、経済の見通しが厳しい場合には、堅実な企業に投資すべきです。
堅実な企業は不況にも耐えられますし、将来の見通しが明るくなった瞬間に上昇する可能性が高いからです。
相場の見通しが暗くみえるときに株式を購入することは、恐ろしいことに感じるかもしれません。
そのため、3~6か月の生活防衛資金を用意することが非常に重要になります。
そうすることで、残りの現金を長期にわたって投資に回すことができます。
現金を確保すべきかどうか
古いことわざにもあるように「現金は王様」です。確かに緊急資金として現金を一定程度保有することは非常に重要です。
同様に、ポートフォリオに適しなくなった銘柄を売却し、代わりの銘柄を見つけるまで、その現金を保有しておくことも悪い考えではありません。
しかし、いつまでも現金で保有するのではなく、いつかは投資に回すべきです。
株式市場は常に変動を繰り返してきましたが、短期的な苦痛を乗り越えて投資してきた人々のみが、その後の長期的なリターンを得ることに成功してきたからです。
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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Chuck Salettaは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。