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【米国株決算】ゼネラル・モーターズの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)は米国の大手自動車メーカーです。

北米では「ビュイック」、「キャデラック」、「シボレー」、「GMC」のほか、北米外では「キャデラック」、「アルフェオン」、「ホールデン」などのブランド名で乗用車とトラックを製造しています。

自動車販売代理店のほか、レンタカー会社、商業顧客、政府機関へも販売しています。

主な競合企業としては、昨年販売台数1,097万台のVW(フォルクスワーゲン)、1,074万台のトヨタ自動車、1,015万台のルノー・日産・三菱自動車連合、719万台の現代自動車グループなどが挙げられます。

ゼネラル・モーターズの昨年の販売台数は771万台ですので、世界第四位の販売台数を記録しています。

本記事ではゼネラル・モーターズの最新決算である2020年第4四半期決算及び通年決算の情報と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前における株価等のデータ

決算発表前日である02/09における同社株価の始値は56.47ドル、終値は56.10ドルとなっていました。

同社は2009年に連邦破産法第11章の適用を申請し倒産、国有化された過去を持ち、2013年に国有化が解消されています。

国有化が解消された2013年以降の同社株価の推移について見ていくと、主に30~40ドルのレンジで横ばいの推移をしています。

2017年頃に45ドル前後まで上昇していますが、その上昇も一時的なものであり、コロナショック直前の高値は35ドル前後となっています。

コロナショックなどの影響により株価は一時15ドル前後まで下落しましたが、同社株価は緩やかに回復していき、10月にはコロナショック直前の株価を上回り、その後も続伸を続けました。

同社株価が続伸した要因として、同社が11月以降、EV関連の予算を増やし、開発期間を短縮する方針を示したほか、商用電動バンを生産する計画や2035年までにガソリン車をゼロにする意向を明らかにしたことなどが挙げられます。

また同社傘下の自動運転車メーカーであるクルーズが先月、マイクロソフトから出資を受けることが発表されたのも、同社株の買い材料となったと考えることができます。

同社は高配当銘柄の一つとなっていますが、新型コロナウイルス感染症の影響による業績悪化のため、現在は株式配当を停止しています。

最新決算情報について

概要

ゼネラル・モーターズが発表した2020年第4四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…375.18億ドル(前年同期308.26億ドル)
  • 純利益…28.46億ドル(前年同期△2.32億ドル)
  • 希薄化後EPS…1.93ドル(前年同期△0.16ドル)

アナリストらによる事前予想では、売上高が361.2億ドル、一株当たり純利益が1.64ドルとなっていましたので、同社の実際の業績は、事前予想を上回るものとなっていたことが分かります。

続いて同社が発表した2020年通年決算についてです。同決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…1,224.85億ドル(前年1,372.37億ドル)
  • 純利益…64.27億ドル(前年67.32億ドル)
  • 希薄化後EPS…4.33ドル (前年4.57ドル)

同社CEOが株主らへのメッセージで伝えていた内容の概要は以下の通りです。

ゼネラル・モーターズの業績は、世界的なパンデミックの影響を大きく受けました。

しかしながらこのような100年に一度のチャレンジは厳しいものですが、同時に必要とされる明快さと視点を提供してくれます。

またパンデミックの間、私たちは電気自動車や自動運転車のような成長事業を加速されました。

当社は2020年から2025年までにEVやAVへの投資を270億ドルに増やしました。

また我々のガソリン車を廃し、全て電気自動車にするという取り組みが、人々のゼネラル・モーターズに対する考え方を変えていることに興奮しています。

詳細

続いて同社の2020年第4四半期決算をより詳細に見ていきます。

まずはセグメント別の業績について見ていきます。

売上高

  • GM北アメリカ…301.70億ドル(前年同期227.06億ドル)
  • GMインターナショナル…38.94億ドル(前年同期44.20億ドル)
  • クルーズ…0.24億ドル(前年同期0.25億ドル)
  • GMフィナンシャル…34.26億ドル(前年同期36.36億ドル)

セグメント利益

  • GM北アメリカ…26.12億ドル(前年同期2.63億ドル)
  • GMインターナショナル…2.83億ドル(前年同期△1.20億ドル)
  • クルーズ…△2.60億ドル(前年同期△3.05億ドル)
  • GMフィナンシャル…10.39億ドル(前年同期4.98億ドル)

※クルーズとは自動運転事業、GMフィナンシャルとは自動車ローン事業等を指します。

セグメント利益では、GM北アメリカが前年同期から10倍程度の成長が見られているほか、GMインターナショナルでは黒字転換、GMフィナンシャルでは2倍もの成長が見られています。

同社の業績は好調であると述べることができるでしょう。

続いて同社の販売台数について見ていきます。

2020年第4四半期

  • GM北アメリカ…80.2万台(前年同期68.4万台)
  • GMインターナショナル…21.6万台(前年同期26.8万台)

2020年通期

  • GM北アメリカ…270.7万台(前年同期321.4万台)
  • GMインターナショナル…66.3万台(前年同期99.5万台)

通期ベースで見ていくと、販売台数は大きく減少しており、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受けていることが分かります。

しかし第4四半期の結果を見ていくと、GM北アメリカでは前年同期から17%もの成長が見られており、北アメリカにおいて同社は好調な業績の残すことができていると言えるでしょう。

同社が発表した2021年の業績見通しについて見ていきます。

同社によれば、半導体チップの不足により、2021年の営業利益は15~20億ドル押し下げられ、100~110億ドルになる見通しです。

また一株当たり利益は4.50~5.25ドルであり、市場予想は5.89ドルとなっていました。

自動車用半導体チップが全体的に不足している影響を大きく受けていると考えることができます。

ただ同社CEOは、記者会見で利益率が高い大型のピックアップトラックとSUVの生産は減らないと述べました。

決算発表後における株価の推移

決算発表直後である02/10における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である56.10ドルに対して55.61ドルとなっていました。

その後同社株価は大きく下落し、一時52ドル台にまでなりました。

その後はある程度回復し、終値は54.92ドルとなっていました。

同社株価は終値ベースで2%下落しています。

同社株価が下落した要因としては、2021年の業績見通しについて、アナリストらによる予想を大幅に下回っていたことが挙げられます。

同社は第4四半期決算において好調な業績を発表したものの、半導体の供給不足から2021年の業績が押し下げられると発表しています。

同社は電気自動車へ70億ドル程度の投資を行う予定であり、市場からも成長を期待されていました。

それにもかかわらず同社株価が下落したことから、半導体の不足が同社に与える影響が大きいものであると言えるのではないでしょうか。

同社はEVや自動運転への大幅な投資を発表しており、市場からも好感されています。

EVや自動運転の開発を円滑に行えるのかどうかに同社の今後がかかっていると言えるのではないでしょうか。

したがって、今後は短期的には横ばいの推移をしていくものと考えられるものの、ポジティブな発表などが行われることで、同社株価は今後も上昇していくものと考えることができるのではないでしょうか。

参考元:GM Reports Strong 2020 Full-Year and Fourth-Quarter Results

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