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半導体市場の指標になるSOX指数と深刻な半導体不足

出典:Getty Images

コロナ禍で、好調な決算を出している市場の1つに半導体市場があります。

自動車業界、電化製品業界、コンピューター、5Gスマートフォン、そしてゲーム業界など、今や様々な分野で使われている半導体ですが、今この半導体が世界で不足しており、様々な業界が影響を受けています。

「現代のコメ騒動」又は「産業のコメ騒動」とも呼ばれ、自動車業界などでは生産を調整せざるを得ない状況が起きたりと、世界の半導体不足は深刻な問題となっています。

日本でも、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなど半導体製造装置、半導体素材について強い会社が多く存在し、注目を集めていることから最近は「SOX指数」という言葉をよく目にするようになりました。

SOX指数(フィラディルフィア半導体指数)とは

SOX指数(フィラディルフィア半導体指数)とは、米国のフィラディルフィア証券取引所が公表している株価指数(インデックス)の事を指します。

このインデックスは、半導体の設計や流通、製造、販売などを手掛ける30銘柄で構成されており、単純平均株価指数で算出され公表されています。

この30銘柄の中には、米半導体企業として注目され、最近よく目にする銘柄も多く含まれています。

例を挙げますと、アナログ・デバイセス、アプライド・マテリアルズ(NASDAQ:AMAT)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(NASDAQ:AMD)、エヌビディア(NASDAQ:NVDA)、インテル(NASDAQ:INTC)などが含まれています。

このSOX指数に含まれるには、フィラディルフィア証券取引所とナスダックによって定義された厳しい基準を満たさなくてはなりません。

半導体に関連する事業を行う企業であることや、ナスダック、またはニューヨーク証券取引所、NYSEMKTに上場されている必要があります。

また時価総額は1億ドル以上でなければならないなどの基準もあります。

そしてSOX指数は、これらの条件を満たした時価総額上位30銘柄のみで構成されています。

さて、SOX指数がどのように構成されているかは分かりましたが、この指標をどのように活用すれば良いのでしょうか?

まず、当然ながらこの指数を見ることで、半導体銘柄が上昇基調であるのか。又は下落基調であるのか。を簡単に把握することができ、半導体業界の全容を一目でとらえることが出来ます。

また一方で、半導体は電子機器開発の早い段階で使われる為、半導体の動向が景気の先行き指標となるという見方も成り立つのです。

深刻な半導体不足

先月末、日本の自動車大手メーカーのホンダとマツダは、世界的な半導体不足から部品の調達が滞っているという理由で、2月の生産を減らす見通しを出しました。

半導体の品不足から計画どおりに生産が進まず、減産せざるを得ない状況に追い込まれているのは日本企業だけではありません。

米国、カナダをはじめ、世界中の工場で減産せざるを得ない状況が続いており、欧州ではドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲンが供給が追い付いていない現状を明らかにしたり、北米では大手自動車メーカーのフォード・モーターが半導体不足の為、工場の休止期間を前倒しするなどといった影響が出ています。

そんな中、世界最大の半導体受託生産企業である台湾大手TSMC(台湾積体電路製造)(NYSE:TSM)に期待が集まっています。

同社は2021年、最大で280億米ドルに達する大型設備投資を計画しています。

同社が昨年行った設備投資は172億米ドルであり、2021年は設備投資額を大幅に引き上げた事が分かります。

この設備投資で、幅広い分野での生産能力の向上が期待できます。

台湾大手TSMCのクライアントには、米大手企業アップル、そして米モバイル通信技術関連企業大手のクアルコムなどが含まれており、巨大な設備投資計画から米大手クライアントに供給するという強い決意が伺えます。

また、同社は今月2日に行われた記者会見で、世界中で半導体が不足する中「今後も半導体価格は上昇していく」という考えを示しており、同社での昨年10月~12月期の半導体価格が昨年の7月~9月期に比べ既に5%上昇したことを明らかにしました。

供給遅れは当面続くと思われることから半導体価格の上昇は、避けられないだろうという見解を示しています。

一方で、同社はクライアントが半導体メーカーに対し半導体を早く入手したいという理由で、二重発注や過剰に発注している現状を指摘し、これはいずれ「供給過剰を引き起こす」と警告しました。

TSMCの株価は、半導体需要が急増していることを理由に年初から上昇の勢いが加速しており、TSMCが先月発表した2020年第4四半期(10月~12月)の決算では、過去最高益を計上し、年初には株価で市場最高値を更新し、それと同時に時価総額も過去最高を更新しています。

また、長い間「一人勝ち」していたインテルが製造の遅れなどから株価が低迷している今、インテルチップの製造外注をTSMCに委託すると言うニュースも出て来ており、今後TSMCの存在感は一層強くなりそうです。

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