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【米国株決算】ビザの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ビザ(NYSE:V)はアメリカのクレジットカード会社です。

カードの発行やその他サービスを提供せず、同社からライセンスを得た業者が自身の会員にそれらのサービスを提供しています。

したがってビザは金融機関などに対して、クレジットカード「Visa」やデビットカード、プリペイドカード、企業間取引の決済処理プラットフォーム、ATM網「PLUS」「Interlink」、電子決済、モバイル決済、リスク管理、カード発行処理、顧客ロイヤリティープログラム、不正・オンラインセキュリティ管理決済関連サービスを提供しています。

競合としては、アメリカンエキスプレスやマスターカードのほか、今台頭しつつあるモバイル決済サービスを提供する各社などが挙げられます。

本記事ではビザの最新決算である2021年第1四半期決算の情報と今後の株価の推移などについて見ていきます。

株価および配当について

2020年におきたコロナショックによる急落を除いて、おおよそここ10年間上昇を続けていました。

2010年において20ドル前後であった株価はコロナショック直前において210ドル前後と10倍以上になっています。

その後コロナショックの影響で130ドル付近まで下落しましたが、9月の頭にコロナショック以前の水準にまで戻りました。

その後は下落傾向にあり、一時180ドルを下回る瞬間もありましたが、そこから急激に値を戻し、2020年は218ドル前後で締めました。

しかし、2021年に入ってから下落傾向にあります。

これはちょうど一年前にアメリカのフィンテック企業であるPlaidの買収を発表したものの、2021年の01月12日に買収契約を破棄したとの発表を行ったことが要因と考えられます。

現在は200ドルを下回る水準となっています。

同社はNYダウ工業株30種平均とS&P500の構成銘柄の一つであり、執筆時点での時価総額は4,516.78億ドルとなっています。

ここで同社の配当利回りについて見ていきます。

日付は権利落ち日を記しています。

  • 2020年11月12日…配当:0.32ドル(配当利回り:0.65%)
  • 2020年08月13日…配当:0.3ドル(配当利回り:0.63%)
  • 2020年05月13日…配当:0.3ドル(配当利回り:0.61%)
  • 2020年02月13日…配当:0.3ドル(配当利回り:0.75%)
  • 2019年11月14日…配当:0.3ドル(配当利回り:0.59%)
  • 2019年08月15日…配当:0.25ドル(配当利回り:0.59%)

連続増配年数は2008年に上場して以来続いているため、12年になります。

ただ配当利回りは1%を切る低い水準が続いているため、配当を目的とした投資に向いていないと言えるでしょう。

ただ、増配率は20%を維持しており、また配当性向は20%前後と余力が残っています。

最新決算情報について

概要

2021年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…56.87億ドル(前年同期比6%減)
  • 営業利益…38.44億ドル(前年同期比4%減)
  • 純利益…31.26億ドル(前年同期比4%減)
  • 希薄化後EPS…1.42ドル(前年同期比3%減)

アナリストらによる事前予想では、売上高が55.3億ドル、希薄化後EPSは1.28ドルとなっており、同社の実際の業績は事前予想を上回っています。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

第1四半期の業績は、新型コロナウイルス感染症の厳しい環境下での堅調な業績と継続的なポジティブな勢いを反映したものでした。

ほとんどの国でデビット取引とEコマース取引の取引量が持続的に増加し、国内消費も底堅く推移しました。

またVisa Directの取引は引き続き堅調に伸び、付加価値サービスの収益も加速していますが、これらは全て、世界中でのお金の動きを可能にするという当社の目標に対する進歩を反映しています。

今後の見通しとしては、Visaは長期的な成長の見通しを強化してパンデミックから脱却できると確信しています。

同社の前四半期決算である2020年第4四半期決算の売上高は、前年同期から17%減少した51.01億ドル、純利益は29%減少した21.37億ドルとなっています。

前四半期決算は、コロナ禍で落ち込んでいた消費者等の決済総額を反映していました。

しかしオンライン支出の拡大などにより、同社の決済総額は上向きました。

そのため2021年第1四半期決算における同社業績は前四半期である2020年第4四半期決算の低調さと比較して、一定の回復が見られます。

詳細

続いて同社の同四半期決算をより詳細に見ていきます。

  • サービス部門…26.77億ドル(前年同期比5%増)
  • データ処理部門…30.33億ドル(前年同期比6%増)
  • 国際取引部門…14.51億ドル(前年同期比28%減)
  • その他部門…3.84億ドル(前年同期比5%増)
  • 顧客インセンティブ部門…△18.58億ドル(前年同期比6%増)
  • 総売上高…56.87億ドル(前年同期比6%減)

部門別の売上高では、国際取引部門で前年同期比ベースでの減少が見られていますが、その他の部門では売上高が向上しています。

コロナ禍が続く限り、消費者の国境を越えた取引は低調に推移すると考えます。

したがって同社の国際取引部門も、低調な業績で推移していくものと考えることができます。

続いて第1四半期における地域別の決済総額及び支払取引件数について見ていきます。

決済総額

  • アジア太平洋地域…4,930億ドル(前四半期比8%減)
  • カナダ…750億ドル(前四半期比1%増)
  • CEMEA…1,540億ドル(前四半期比19%増)
  • LAC…1,160億ドル(前四半期比16%増)
  • アメリカ…1兆1,400億ドル(前四半期比8%増)
  • ヨーロッパ…4,960億ドル(前四半期比5%増)
  • 決済総額…2兆4,730億ドル(前四半期比5%増)

支払取引件数

  • アジア太平洋地域…84.16億件(前四半期比3%増)
  • カナダ…10.79億件(前四半期比2%増)
  • CEMEA…66.30億件(前四半期比18%増)
  • LAC…44.24億件(前四半期比8%増)
  • アメリカ…194.65億件(前四半期比2%増)
  • ヨーロッパ…114.41億件(前四半期比1%増)
  • 支払取引総件数…514.55億件(前四半期比4%増)

決済総額はアジア太平洋地域以外のすべての地域で前四半期比ベースでの増加が見られています。

これは前述の通り、オンライン決済の増加などの影響を反映していると言えるでしょう。

また支払取引件数も増加しており、これもオンライン決済の増加などの影響を反映しています。

2021年第1四半期決算発表を受けて

決算発表翌日である01/29における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である198.50ドルに対して、29日における始値は197.82ドルとなっています。

寄り付きベースでは大きな動きはないものの、その後日中を通して軟調な推移をし、終値は193.25ドルとなっていました。

株価が下落した明確な要因は不明ではあるものの、NYダウが同日軟調な推移をしているため、その影響を受けたものと考えることができます。

収益部門別の業績を見てみると、国際取引部門以外のセグメントは順調に回復しており、好調さを見せています。

同社全体の業績の足を引っ張っているのは国際取引部門であると言え、同部門の回復が業績の改善に直結していると言えるのではないでしょうか。

パンデミックが収束するに従い、人の国際的な移動も行われると考えることができます。

同社業績は今後、新型コロナウイルス収束に従い、改善していくものと考えることができ、それに従い株価も徐々に上昇していくものと考えることができるのではないでしょうか。

参考元:

Visa Inc. Reports Fiscal First Quarter 2021 Results

Operational Performance Data

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