【米国株動向】今注目するべき海外ハイテク3銘柄

モトリーフール米国本社、2021年1月21日投稿記事より
ハイテクセクターでは米国企業以外にも有望な成功企業があり、その自国や地域あるいは世界中でイノベーションをけん引します。
エリクソン(NASDAQ:ERIC)、ストーン(NASDAQ:STNE)、台湾積体電路製造(TSMC)(NYSE:TSM)の3社は技術革新を推進し、海外市場の成長から恩恵を享受するポテンシャルがあります。
エリクソン
世界の通信会社が、次世代通信規格5Gのネットワークを構築してサービスを開始しています。
通信機器市場は前年比14%増が見込まるなかで、スウェーデンの大手通信機器メーカー、エリクソンのシェアは、ノキア(NYSE:NOK)、ファーウェイに続く第3位です。
エリクソンは、米国ではTモバイルと5年契約を交わし、中国では3大通信会社の全てと契約を交わしています。中国で過去12カ月間の売上高が前年比39%増加しました。
中国で成功したことで、直近四半期の売上高は前年同期比7%増加しました。
純利益は56億スウェーデン・クローナ(6億6,300万ドル)でした。
これは2019年第3四半期に米国政府との和解金113億ドルを払っていますが、もし払っていなかったとした場合の純利益の44億クローナから27%の増加です。
執筆時点でエリクソンの株価収益率(PER)は約23倍と、ノキアの25倍をわずかに下回る程度ですが、割高ではなさそうです。
加えてアナリストコンセンサスでは、2021年度も20%の利益成長が予想されています。
デンマークのダンスケ・バンクは執筆日現在の株価を20%上回る120クローナ(14ドル31セント)を目標株価としています。
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ストーン
まだまだ現金決済が中心であるブラジルのキャッシュレス決済プロバイダー、ストーンが際立つのは、同社の決済やソフトウェアソリューションは、企業が銀行口座やクレジットカードを持たない顧客にサービスを提供することを支援するからです。
同社が直接競合するのは主にアルゼンチンのeコマース企業メルカドリブレ(NASDAQ:MELI)やブラジルのソリューション企業パグセグロ・デジタル(NYSE:PAGS)です。
ストーンの2019年ブラジルの全決済額(TPV)におけるシェアは9%近くで、2018年の約5%から上昇しました。
加えて、前四半期の同社TPVは697億レアル(132億ドル)と、パグセグロの448億(85億ドル)を大きく上回ります。
ストーンの前四半期売上高が前年同期比39%増加し、TPVは114%拡大しました。
新型コロナウィルスの影響や株式報酬による費用増を吸収し、純利益は前年同期比30%増でした。
株価は過去12カ月間に90%上昇し、執筆時点のPERは130倍前後です。
同社のティアゴ・ピアウ最高経営責任者(CEO)は、顧客数を第3四半期末の60万件弱から2021年末には100万件を狙うと語り、アナリストコンセンサスも来年度は74%の利益成長を予想しています。
ブラジルおよびラテンアメリカ諸国でキャッシュレス化を推し進め、利益の拡大を続ける可能性があります。
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台湾積体電路製造(TSMC)
この数年間の世界のハイテク市場での輝かしいストーリーの1つは、台湾の半導体受託生産会社TSMCの台頭です。
同社はアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)(NASDAQ:AMD)、エヌビディア(NASDAQ:NVDA)、クアルコム(NASDAQ:QCOM)、アップル(NASDAQ:AAPL)の半導体を製造し、市場調査によればシェアは約55%です。
TSMCを際立たせるのは研究・開発にあります。
半導体チップ上のトランジスター集積密度では、最大のライバル、サムスン電子(KRX:5930)をリードしており、コンピューターのパワーや効率性をアップさせます。
かつて首位だったインテルは、現在は技術の点でTSMCの顧客であるAMDの後塵を拝します。
インテルがパソコン向けに線幅10ナノメートル半導体を製造する一方、AMDは小型、高速度、高効率の7ナノメートル半導体を供給しています。
インテル自身もTSMCに、幾分依存しています。
執筆時点でTSMCのPERはほぼ42倍と、2019年後半の20倍弱から大幅に上昇しましたが、利益も大きく伸びています。
第4四半期売上高は前年同期比14%増加し、純利益は同23%増でした。
同社は売上げ増加分の一部を、技術で先行し続けるための研究・開発の拡大のために用いました。
加えて5Gと人工知能(AI)向け半導体は、巨大市場になりそうです。
自動運転車のような重要な技術の普及は、最速の半導体を必要とし、TSMCの製造をフル稼働させるでしょう。
結論として、3銘柄から1つを選ぶなら、TSMCに注目するべきと考えます。
市場シェアが過半を超えており、また最も効率性が高い半導体を生産し続けているため市場の支配を強固にすると思われます。
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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Will Healyは、バークシャー・ハサウェイ(B株)、スクエア株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)、メルカドリブレ株、エヌビディア株、パグセグロ・デジタル株、ペイパル・ホールディングス株、クアルコム株、スクエア株、台湾積体電路製造株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ストーン株を保有しています。モトリーフール米国本社は、インテル株、TモバイルUS株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを保有しています(バークシャー・ハサウェイ(B株)の2021年1月の200ドルのロング・コール、バークシャー・ハサウェイ(B株)の2021年1月の200ドルのショート・プット、バークシャー・ハサウェイ(B株)の2023年1月の200ドルのロング・コール、ペイパル株の2022年1月の75ドルのロング・コール)。