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【米国株動向】ハイグロース株としては極めて割安なバリュー投資候補3選

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021118日投稿記事より

世界金融危機によるグレート・リセッションが終わって以降、グロース株のパフォーマンスは素晴らしいものでした。

超長期ではバリュー株の方がパフォーマンスが良いのですが、この12年間はかつてない低金利により、こうしたグロース銘柄は低利で積極的に借り入れを行い、人材の採用、革新、事業の拡大および買収を行ってきました。

当面、この状況が変わることはないでしょう。

ご想像の通り、ウォール街と投資家はこうした成長に対し喜んで多額の資金を提供し、電気自動車メーカーのバリュエーションは売上対比で極端に高く、クラウド企業の予想株価売上高倍率(PSR)はほとんどが20倍を超えています。

しかし、少なくとも相対的には、すべての高成長企業のバリュエーションが高すぎるわけではありません。

以下の3社は、売上が2桁台の持続可能な成長を続けているにもかかわらず、バリュエーションがここ数年で(あるいはこれまでで)最も低くなっている、言い換えれば極めて割安なバリュー投資候補となっているグロース株です。

フェイスブック

ソーシャルメディアの代表的な銘柄であるフェイスブック(NASDAQ:FB)は、多くの短期的な課題を抱えています。

広告収入が売上の99%を占めていることから新型コロナウイルスのパンデミックによる経済活動の停止が逆風となったほか、昨年の夏、同社の広告およびコンテンツの審査プロセスが反発を呼びました。

にもかかわらず同社は2桁台の成長を続けており、今後いくつもの株価上昇要因があることから、同社のキャッシュフロー対比のバリュエーションは、かつてないほど割安であるように思われます。

昨年9月末の時点で、少なくとも月1回は同社と同名のウェブサイトにアクセスする人の数は27億4,000万人で、同社が所有する他のサイト独自のアクセス者数を加えれば32億1,000万人の人が同社グループのサイトを利用しています。

最も利用者の多い6つのソーシャルメディアのうちの4つを所有していることから、広告主がこれほどの広告ターゲットにアクセスできるメディアは他にありません。

こうしたユーザー統計が、同社の2桁台の売上高成長と卓越した価格決定力を支えています。

また、2020年度予想売上高840億ドルのほぼすべてをフェイスブックとインスタグラムで上げており、ワッツアップとフェイスブックメッセンジャーはまだ収益化されていません。

同社が広告以外に収益源を拡大するのはほぼ確実です。

2021年中に独自の暗号通貨(リブラ)の提供を開始することが予想されており、フェイスブックペイによるフィンテック参入を目指しているほか、いつの日か人気の動画配信プロバイダーとなる可能性もあります。

重要なことは、同社の株価キャッシュフロー倍率が現在21倍強にすぎず(執筆時点)、過去5年間の平均である23倍をわずかながら下回っていることです。

1株当たりキャシュフローは2024年までに2020年の2倍を超えるとみられ、株価キャッシュフロー倍率は約11倍となりますが、これはかつてない低い水準です。

これが、フェイスブックがハイテク分野の顕著なバリュー投資銘柄である理由です。

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セールスフォース・ドットコム

ハイテク株バリュー投資候補リストの次の銘柄は、クラウドベースの顧客関係管理(CRM)ソフトウェアのプロバイダーであるセールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM)です。

株価は昨年9月に付けた史上最高値から25%下げた状態にあります。

CRMソフトウェアはあらゆる消費者向けのビジネスに役立つツールで、顧客情報の記録、サービス上の問題の対処・評価、マーケティングキャンペーンの管理、および既存顧客に対する追加の提案が可能になります。

フェイスブックがソーシャルメディアで圧倒的な存在であるのと同じように、セールスフォースはクラウドベースのCRMソリューションにおいて世界1のシェアを誇っています。

IT専門の調査コンサルティング会社ガートナーのデータによると、2019年末の世界のCRM市場におけるセールスフォースのシェアは18.3%であり、2位の企業の2倍を超えています。

マーケットリサーチ会社のリサーチアンドマーケッツ・ドット・コムのレポートによると、世界のCRMソフトウェア市場は2025年まで年率約15%で成長すると予想されています。

要するにセールスフォースは、このますます必要とされる2桁成長のトレンドにおいて、疑う余地のない最大手企業なのです。

また、同社としてはこれまでで最大となる277億ドル(現金とセールスフォース株の合計)で、スラック・テクノロジーズを買収すると発表しました。

買収が成立すれば、同社はスラックの急速に成長しつつあるエンタープライズ・コミュニケーション・プラットフォームを使用して自社の製品をクロスセルすることが可能になります。

現在同社の株は予想PSR7.8倍で入手可能ですが、これまでPSRが8倍を下回ったのは2017年が最後で、その後株価は2倍以上に上昇しています。

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アマゾン

アマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)がハイテク株バリュー投資候補リストに載るのは奇異に感じるかもしれませんが、以下に説明する通り、同社はフェイスブックと同様、これまでになく割安となっています。

ほとんどの人が知っているのは大手オンライン市場としてのアマゾンでしょう。

情報源によって違いはありますが、同社は米国の2021年全オンライン販売の39〜44%を占めると予想されています。

これは控え目にみても、第2位の企業のシェアを33%ポイント上回る水準です。

eコマースにおける圧倒的な成功によって、同社は世界全体で1億5,000万人を超える「プライム」サービスのメンバーを獲得しており、その加入手数料のおかげで利益に余裕が生まれ、実店舗小売業者よりも価格を下げることが容易になります。

また、会員制にすることで、消費者をアマゾンの商品およびサービスのエコシステムに引き止める効果があります。

さらに素晴らしい成長の原動力が、同社のクラウド・インフラストラクチャー部門であるアマゾンウェブサービス(AWS)です。

クラウド事業は小売事業よりも利益率が高いことから、AWSの成長は同社のキャッシュフローが急成長するうえで極めて重要であり、2019年から2023年の間にキャッシュフローは容易に3倍になる可能性があります。

アマゾンは株価キャッシュフロー倍率の観点から極めて割安です。

2010年から2019年までのアマゾンの同倍率は毎年、23倍から37倍の間で推移していましたが、もしウォール街による2023年の同社業績予想が正しければ、現在の株価で14倍を下回ることになります。

これはアマゾンほど革新的な企業にとって信じられないほど割安な水準です。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。Randi Zuckerbergは、フェイスブックのマーケティング開発部の元ディレクターおよび元スポークスウーマンであり、マーク・ザッカーバーグCEOの姉です。Randiはモトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Sean Williamsは、アマゾン株、フェイスブック株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株、フェイスブック株、セールスフォース株、スラック・テクノロジーズ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ガートナー株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株のオプションを推奨しています(2022年1月の1940ドルのショート・コール、2022年1月の1920ドルのロング・コール)。
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