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業績好調により配当金を引き上げたブリストル・マイヤーズスクイブ

出典:Getty Images

2021年になっても新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックは全く収まらず、今年1年間も収束していかないような様相を呈しています。

この状況を受けて、各国は再びロックダウンを行い、特にレストランやバーなどを含めた飲食業界が大きな被害を受けています。

経済全体で見ると多くの経済指標は下落しており、今年は恐らく不況をより明確に実感できる年になるのではないかと思います。

一方で、世界の株式市場は好調で大きく伸びています。

余ったお金が株へと流れたことがその要因の一つとして考えられます。

明らかに実体経済と解離しているので、株価はどこかの時点で大きく下落する可能性が高いでしょう。

乱高下している状況下でのリスクを低くするためにも、長期投資に切り替えた方が良いのではないかと思われます。

そのような長期投資の対象として、ヘルスケア銘柄をおすすめします。

コロナの影響により、コロナ治療薬やコロナワクチン、関連の医療製品・サービスの需要は大きく増加しており、コロナ後もその増加はしばらく続くと考えられるからです。

そのため、このパンデミックを契機に大きく伸びていく可能性の高い米国の製薬企業がいくらか見られます。

そこで、今回の記事では、S&P500の構成銘柄である米国のグローバル大手製薬企業ブリストル・マイヤーズスクイブ(NYSE:BMY)について解説していきます。

同社の業績は好調であり、去年の12月に配当金を引き上げることを公表しました。

パンデミックへの対応

ブリストル・マイヤーズスクイブは、コロナ治療薬やコロナワクチンを開発していないのですが、それらの開発の強力なサポートを行なっています。

それら2点を以下に示します。

  • Bill & Melinda Gates Foundation’s COVID-19 Therapeutics Accelerator(ビル&メリンダ・ゲイツ財団のCOVID-19治療促進計画)のメンバーとして、コロナ治療薬やコロナワクチンの開発のサポート。具体的には、開発に使われる1000以上の化合物を特定して他社に提供。
  • COVID-19検査業界コンソーシアム(COVID-19 Testing Industry Consortium)を主導し、COVID-19の研究から臨床応用まで幅広くサポート。

米国のグローバル大手製薬企業

ブリストル・マイヤーズスクイブは、1989年にスクイブ社とブリストル・マイヤーズ社が合併して設立されました。

また、同社は、格付け会社であるムーディーズとフィッチから、各々A2とA-の高い評価を得ています。

がんや心臓血管の疾患、エイズ、糖尿病などに着目して、治療薬の開発と提供を手掛けています。

同社の売り上げの約58%は米国市場であり、それ以外はヨーロッパで高い売り上げを得ています。

最近では、がんなどの治療薬を開発しているCelgene(セルジーン)の大型買収を行い、これによって同社の業績はさらに向上することが期待されています。

業績は好調

2020年11月5日に発表された第3四半期(Q3)の決算報告書によれば、業績は好調でした。

売上高は前年同期比で75%増加しました(2020年Q3: 105億ドル、2019年Q3: 60億ドル)。

純利益も増加し、前年同期比で38%増となりました(2020年Q3: 18.7億ドル、2019年Q3: 13.5億ドル)。

先述したセルジーンの買収とそれによって得た治療薬の販売権などが、業績に大きく貢献しました(買収プロセスは2019年11月に完了)。

以下に主な治療薬とその売り上げについて解説します。

同社の治療薬の中で最も高い売り上げを得ているのは、セルジーンの買収によって得た、多発性骨髄腫の治療薬であるレブラミド(Revlimid)です(2020年Q3: 30.2億ドル)。

セルジーンの買収は2019年末に完了したため、この治療薬の売り上げは2020年から計上されています。

エリキュース(Eliquis)

脳卒中などの血栓のリスクを下げるための薬です。

前年同期比の売上高は9%増となりました(2020年Q3: 20.9億ドル、2019年Q3: 19.2億ドル)。

オプジーボ(Opdivo)

様々ながんの治療薬であり、(株)小野薬品工業と共同で製造販売を行なっています。

前年同期比の売上高は2%減となりました(2020年Q3: 17.8億ドル、2019年Q3: 18.1億ドル)。

オレンシア(Orencia)

リウマチの治療薬です。

前年同期比の売上高は8%減となりました(2020年Q3: 8.2億ドル、2019年Q3: 7.6億ドル)。

配当金が8.9%上昇

同社の業績が好調であることを受けて、去年の12月に四半期ごとに支払われる配当金を8.9%上げることを公表しました。

1株0.45ドルから0.49ドルに引き上げられました。

直近の10年間で同社の配当金は上がり続けているのですが、今回さらに引き上げられたことになります。

今後の見通し

新型コロナウイルスのパンデミックによって増加したヘルスケアの需要やヘルスケアへの投資の増額といった状況を考えれば、今後のヘルスケアのマーケットは拡大していく可能性が高いです。

ブリストル・マイヤーズスクイブはこの状況を利用して、業績をさらに伸ばしていくでしょう。

特に大型買収で得たセルジーンが企業成長を促進していくと考えられます。

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免責事項と開示事項 記事の作者、小田茂和は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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