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米国株の取引では手数料負けに注意しよう。取引コストを抑えるためには中長期投資がおすすめ。

日本の証券会社から米国株を取引する場合、注意しなければいけないのは手数料負けです。

金融取引全般に言えることですが手数料は必ずかかるコストです。

トレードで勝っても負けても必ず発生します。

特に米国株をはじめとする外国株の手数料は日本株の手数料よりも高いのが一般的です。

米国株の取引で手数料負けしないためには工夫が必要です。

例えばデイトレードやスイングトレードなどの短期取引を控えること、そして手数料に見合うだけの利益を得られる時にトレードすることです。

日本で短期間で売買を完結させる取引で取引するなら外国株の現物取引は不向きです。

国内証券からの米国株取引で有利な投資スタイルは中長期スパンの投資です。

何故なら取引回数を抑えることで手数料を抑えられるからです。

米国株の手数料負けとは?

米国株に限ったことではありませんが基本的に手数料は安いほうが良い、手数料はトレードに勝っても負けても必ずかかる固定費だからです。

日本国内のネット証券でも米国株の取引手数料は昔に比べ安くなりました。

しかし日本株の取引ほど安くはありません。

外国株を取引手数料は日本株よりも高めです。

例えばネット証券大手のSBI証券を例に考えてみましょう。

50万円分の日本株をSBI証券スタンダードプランで買う場合は税抜250円です。

しかし50万円分の米国株をSBI証券の外国株口座から買う場合20USDかかります。

日本円で2019年1月現在のドル円レート換算で2200円近くかかります。

同じ50万円分の取引でも日本株なら250円。

米国株なら2000円を超えます。

株を現金化するには買うだけでなく、売らなければなりません。

往復手数料の合計ですと日本株500円、米国株は4000円以上と取引手数料で大きな差がつきます。

米国株はさらに為替で日本円をドルにするなど為替の手数料もかかります。

外国株の取引手数料は日本株に比べると、やはり高いのです。

単純な計算ですが米国株を10回、売買往復まですると40000円かかります。

日本株なら5000円です。

手数料も積りに積もると無視できないコストになります。

同値撤退しても手数料分の負けが発生します。

少しの利益では手数料を回収できません。これが手数料負けです。

米国株は日本株よりも手数料負けしやすいのです。

米国のネット証券は手数料は安いがデメリットもある

米国株取引の手数料を抑える方法もあります。

米国現地のネット証券に口座を開いて取引することです。

それならば米国の証券会社に口座を開こうと考える投資家もいるかもしれません。

確かに日本人でも開設可能な米国現地のネット証券には、手数料が一律5USDと日本のネット証券よりも安く米国株を買えるところもあります。

例えばFirstradeが日本では有名です。

アメリカの中華系資本のネット証券で米国株を昔から取引している投資家にはお馴染みでしょう。

日本に支店のあるインタラクティブブローカーズ証券も複雑な手数料システムですが1USD程度で米国株が買えます。

しかし米国のネット証券は日本の税制上不利な扱いだったり確定申告も煩雑になる問題もあるので注意が必要です。

手数料を抑えることができる代わりにデメリットがあるからです。

デメリット1:日本の税制上では不利

アメリカの現地の証券会社の取引ですと譲渡益の繰越控除ができません。

例えば日本の証券会社での取引口座で2018年度の損失が−600万円だったとします。

そして2019年度の利益が400万円なら前年の−600万円を繰り越すことで、2019年度の利益は−600万円+400万で−200万円になります。

この場合2019年度は2018年度の損失繰越でマイナスなので譲渡益がかかりません。

毎年、必ずしも投資成績がプラスになるとは限りません。

プラスになった時だけ譲渡益に課税され、マイナスの年を考慮されないとなると、投資成績ではプラスでも実質的に税金の分で振り返ると、大して儲かっていなかったという事例も多いのです。

デメリット2:確定申告が面倒になる

確定申告も特定口座の源泉徴収ありのように簡単ではなく、取引履歴を自分でまとめて為替レートを計算して米ドル建を日本円換算にするなど非常に面倒になります。

実際に確定申告をしてみると分かるのですが非常に面倒です。

個人でやろうとすると、取引ごとに為替レートで米ドル建ての取引を日本円になおして取引記録をつけなければなりません。

米国のネット証券は日本の非居住者におすすめ

日本の非居住者の方には米国のネット証券はおすすめです。

モトリーフール・ジャパンの読者は日本人でも日本居住者とは限らないので説明しておきます。

原則、非居住者は日本のネット証券できません。

大手ネット証券のSBI証券を例にとると、海外に「永住」する場合は、証券総合口座の閉鎖が必要となります。(引用:SBI証券

日本の非居住者が米国株を取引する場合は、日本のネット証券から米国株を買うことが原則できないので、この場合は米国現地のネット証券の活用を検討しても良いでしょう。

Firstradeとインタラクティブ・ブローカーズ証券が米国現地のネット証券でも比較的、日本人顧客を受け入れてきた実績があるのでおすすめです。

米国株を取引できる主要ネット証券の手数料は?

取引手数料 最低取引手数料 取引手数料上限
SBI証券 0.45% 5USD 20USD
楽天証券 0.45% 5USD 20USD
マネックス証券 0.45% 5USD 20USD
サクソバンク証券 0.20% 5USD 15USD

サクソバンク証券以外の手数料は横並びです。

しかし最低取引手数料は5USDで横並びです。

10万円程度の取引だと、どこの証券会社を使っても最低手数料の5USDが手数料になります。

20万円程度の取引だとSBI証券、楽天証券、マネックス証券で2019年1月のドル円レートで8USD程度。

サクソバンク証券ですと5USDになります。

20万円ぐらいから少し手数料の差がでてきます。

50万円位の取引になるとSBI証券、楽天証券、マネックス証券だと上限の手数料20USDになります。

一方サクソバンク証券だと50万円位の取引で手数料が10USD程度におさまります。

ご自身の取引する一回あたりの買い付け金額で手数料がどれぐらいかかるのかを確認してみると良いでしょう。

サクソバンク証券は手数料が安い代わりに、2019年1月現在では源泉徴収ありの特定口座に対応していないため、それを踏まえた上で活用しましょう。

手数料負けをしないための工夫

米国株は通常、取引手数料が日本株よりも高いため手数料負けをしないトレードスタイルで取引するべきアセットです。

そのための工夫は大きく分けて2つ。

  • 取引回数を少なくする
  • 約定金額は大きい方が手数料の割合を抑えられる

この2つの工夫で手数料負けしづらくなります。詳しく見ていきましょう。

取引回数は少ない方が良い

取引回数は少なくしましょう。

日本のネット証券で米国株をデイトレードするような真似はコストの面で避けた方が賢明です。

1回あたりの手数料が日本株よりも高いので、取引回数の少ないトレードスタイルで米国株を取引した方が手数料負けしづらくなります。

例えば長期保有を前提としたバリュー投資、それから中長期でトレンドが続く限り銘柄を保有するトレンドフォロー型の成長株投資。この二つがおすすめです。

どちらも取引回数をデイトレードやスイングトレードに比べて抑えることができます。

手数料の高い外国株は短期トレードには不向きです。

短期トレードをするなら米国株ではなく別のアセットを対象にしましょう。

約定金額に注意、ある程度まとまった額を取引する

極端な話ですが米国株は1株からでも買えます。

では日本円で1000円分の米国株を買ったとしたら最低手数料5USDとして片道取引で2019年1月のドル円レートで550円程度。往復で1100円です。

買った銘柄の値が2倍以上になって、やっと手数料分が回収できます。

何が言いたいかというと、約定金額+手数料の合計で手数料の割合を小さくした方が良いということです。

10000円程度の約定金額だと最低手数料の5USD、往復で10USDの手数料がかかります。

この時点で10000円分の株が10%程度値上がりして、やっと手数料を回収できる程度になります。

投資で年10%の成績をだすのは長期的にみると意外と大変です。

つまり米国株ではある程度まとまった額の取引をした方が良いのです。

各ネット証券で手数料の上限が15USD〜20USDと決まっているので、一度あたりの約定金額が大きいほど約定金額と手数料の割合で手数料の割合を抑えることができます。

手数料負けしないだけの利益が見込める時に取引する

手数料負けしないだけの大きな利益が見込める時に取引するべきです。

例えば50万円程度の米国株の値上がり見込みが10%程度だったとします。

SBI証券や楽天、マネックスで買えば上限の手数料20USDかかります。

往復で40USDです。10%値上がりして+5000円程度の利益になっても往復手数料で約4400円。

手数料を考えると600円程度しか利益が出ません。

5%程度しか値上がりしなかったら手数料分、赤字です。

手数料が高いからこそ、それなりに利益が1回の取引で見込める時を見定めて取引するべきです。

まとめ

米国株は日本株などに比べ日本のネット証券から取引すると手数料負けしやすいです。

手数料が安くなったとはいえ、まだまだ日本株ほど米国株は安く取引できません。

米国のネット証券なら確かに手数料は抑えられますが確定申告と税制的な面から扱いが難しいです。

手数料負けを防ぐコツは3つです。

  • 短期トレードをしない。中長期投資で取引回数を減らすこと。
  • 一度あたりの約定金額を大きめに。まとまった額で取引すること。
  • 手数料負けしない程度に大きく利益が見込める時に取引すること。

中長期投資で比較的1回あたりにまとまった額で大きく利益が狙える時に取引することをお勧めします。


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