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伝説の成長株投資家、フィリップ・フィッシャーのチェックリスト:パート5

出典:Getty Images

モトリーフール・シンガポール支局、2018年12月21日投稿記事より

ウォーレン・バフェットについて聞いたことがある投資家は多いですが、フィリップ・フィッシャーという人物と彼の投資原則についてはあまり知られていません。

フィッシャーは、長期にわたって高品質の成長株を管理し、素晴らしい投資実績を挙げた人物です。

実は、フィッシャーはバフェットの投資の指導者でもありました。

フィッシャーの最も有名な投資はモトローラでした。

彼は1955年にモトローラの株式を買い、一生売ることはありませんでした(彼は2004年に亡くなりました)。

彼の著書「Common Stocks and Uncommon Profits」には、成長株を購入する際に彼が注目した15のチェックリストが記されていました。

このチェックリストについて、これまで一連の記事で紹介してきました。

フィッシャーの最初の12のチェックリストを紹介する4つの記事(パート1、パート2、パート3、パート4はここを参照)を公開しています。

伝説の成長株投資家、フィリップ・フィッシャーのチェックリスト:パート1

伝説の成長株投資家、フィリップ・フィッシャーのチェックリスト:パート2

伝説の成長株投資家、フィリップ・フィッシャーのチェックリスト:パート3

伝説の成長株投資家、フィリップ・フィッシャーのチェックリスト:パート4

このシリーズの最後となるパート5では、投資家が企業に関して検討すべき最後の3つの特徴を挙げています。

近い将来、会社の成長に多くのエクイティファイナンスが必要となり、既存株主の利益が減ってしまうことはないか

迅速に成長したいと考える企業の多くで発生する問題は、成長するための十分な資本がないことです。

そのため企業は、多額の債務(銀行からの借入や社債の発行など)を負ったり、より多くの資金を調達するために株式を発行したりすることになります。

フィッシャーはここでは後者について話しています。

投資家は、会社の利益成長が株式資本の成長を超えるものであることを確認しなければなりません。

たとえば、企業が現在100ドルの純利益をあげ、100株の株式を発行している場合、1株当たり純利益(EPS)は1ドル(100ドル/100ドル)となります。

同社が買収のために新株式を発行すると仮定すると、たとえば発行済株式総数は20%増加して120株になる可能性があります。

しかし、この買収は5ドル相当の追加利益しかもたらさないかもしれません。

そうすると新しいEPSは0.875ドル(105ドル/120ドル)となり、実際には買収によってEPSが悪化したことになります。

経営陣は、好調な時だけでなく、問題が起きた時も投資家に語りかけているか

これは企業倫理に関わってくるものです。

経営陣は、ビジネスの認知度高めるためステークホルダーに良いニュースを喧伝し企業を売り込む傾向があります。

一方、経営陣にとっては、失敗、間違いや直面している問題などについて、正直かつ誠実に話すことはとても難しいものです。

これは、間違いや問題を認めることで経営陣の体面が傷つき、批判的な目で見られる可能性があるためです。

投資家は、事態が悪化した場合に精査することができる経営陣がいるかどうかを確認すべきです。

経営陣は、状況の明確な説明を行い、問題を是正するための具体的な措置を取り、間違いを認め、そこから学習したことを投資家に伝えるべきです。

経営陣は真摯であるか

2004年から2007年にかけてシンガポールで上場した中国企業が、多くの詐欺事件に関与していました。

このため、経営陣の対応について、投資家にとりあえず言い訳をしているのか、それとも真摯さを持って対応しているのか、について疑問を持つべきだということがわかりました。

これは経営幹部と直接やりとりをし、誠実で信頼できる人物かを知ることが必要なため、答えを出すのは難しいかもしれません。