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EAはバトルフィールドVの失速をApex Legendsで挽回し、フォートナイトに追いつくことができるのか?

先日のエレクトロニックアーツ(ティッカー:EA)の決算は、通期の売上高予想を引き下げる結果となりました。

【米国個別株動向】エレクトロニック・アーツの決算、投資家の期待に応えられず

同社が最近出した作品は、ビックタイトル「バトルフィールド」シリーズの第5作目です。

しかし、同時期に同じFPS(一人称シューティングゲーム)の強力なライバルゲームであるコールオブデューティーブラックオプス4(CoD)が発売されたこともあり、バトルフィールドVの売り上げは同社予想を約100万本下回りました。

これは多くのゲーマーを失望させる結果となりましたが、EAが近日リリースした「Apex Legends」は多くのゲーマーの期待を集めています。

今回は、EAの次の戦略とシューティングゲーム業界で起きている変革について解説します。

シューティングゲームはバトルロイヤルが主流

シューティングゲーム市場はいまやフォートナイトやPUBGに代表されるバトルロイヤル形式が主流となりつつあります。

CoDの新作でもバトルロイヤル形式を取り入れ、ユーザーには高評価を得ています。

フォートナイトは、2017年7月にリリースされ、最大100人のプレイヤーが最後の1人(1パーティ)になるまで戦う基本無料の(バトルロイヤル)ゲームです。

対応プラットフォームもPC、PS4、Xbox、iOS、Nintendo Switch、Androidと多岐にわたり、2018年11月には登録プレイヤーが2億人を突破しています。

また、フォートナイトの2018年4月時点の月間売上は、325億円にも登ります。

基本無料にも関わらず、ゲーム内課金だけでここまでの売り上げを上げるのは、ゲームという市場のマネタイズが変革期にいることを示しています。

なお、フォートナイトの開発元であるEpic Gamesは、米国本社ではありますが、テンセントが40%の株式を所有する中華系企業です。(非上場)

フォートナイトの成功から、世の中のシューティングゲームの主流はバトルロイヤルに移り変わっており、海外の主流なゲームメーカーは新作のバトルロイヤルゲームを発表するのに躍起になっています。

EAが満を辞して発表するバトルロイヤルゲーム「Apex Legends」

Apex Legendsは2月5日にEAより突如発表され、世界同時配信されました。

フォートナイトと同じく、基本無料のバトルロイヤルゲームです。

世界観は、同社の人気タイトル「タイタンフォール」シリーズから引用されており、Apex Legendsはタイタンフォールのファンも獲得することができます。

昨今のバトルロイヤルゲームの潮流にうまく乗り、Apex Legendsは驚くべきことにリリースからわずか72時間で1000万人のユーザーが登録したと、公式Twitterより発表がありました。

なお、フォートナイトですら、1000万人のユーザーを集めるのに約2週間かかっています。

Apex Legendsのマネタイズの仕組みは、基本的にフォートナイトと同じゲーム内課金ですが、もちろん課金せずとも遊ぶことができます。

今後はApex Legendsのライフタイムバリューをあげ、長くユーザーに愛されるように追加コンテンツを投入していくことが期待されます。

フォートナイトのマーケティング

フォートナイトは元旦に某男性アイドルグループを起用したテレビCMが流れていたことにより、ゲーマーでないユーザーにも認知されつつあります。

また、最近では世界的なEDMアーティストMarshmelloとコラボするなど、販促に力を入れ、ライトユーザーの取り込みに力を入れています。

Apex Legendsがフォートナイトほどのビックコンテンツに成長するには、これまでFPSゲームをプレイしたことのないユーザーを取り込むためのマーケティング戦略を取ることが期待されます。

2月発売のアンセムは成功するのか?

EAの新作としては、2月に発売のAnthem(アンセム)が注目されています。

アンセムはアクションシューティングゲームで、同時期3月にユービーアイソフトから発売される「ディビジョン2」とジャンルの点でバッティングする恐れがあります。

また、両者の最大の違いはPvP(プレイヤー同士の対戦)があるかないかです。

PvPの有無はユーザーのプレイ時間に直結する要素で、ディビジョンがPvPを導入しているのに対し、アンセムはPvPがありません。

購入後のアップセルがあまり期待できないので、EAはApex Legendsのようなライフタイムバリューがのぞめるコンテンツに力を入れるべきでしょう。

2018年末にかけて株価は下落 

EAの株価は2018年半ばに148.73ドルをつけましたが、その後は下落基調にあり、2018年末には76.57ドルになりました。

記事執筆時点では84.10ドルまで戻し、PERは18.01倍という水準になっています。(記事執筆時点)

EAがバトルフィールドの不振を取り戻すには、Apex Legendsが鍵を握っていると言っても過言ではないでしょう。


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