2018年後半、エア・カナダの株価が1週間で10%以上上昇した理由

モトリーフール・カナダ支局、2018年12月3日投稿記事より
カナダ最大の航空会社エア・カナダ(ティッカー:AC)の株価は、2018年に大きく変動しました。
同社は過去10年間成長し続けてきましたが、2018年は比較的遅い成長と逆風に見舞われる一年を経験してきました。
したがって、株価の上昇はそれほどでもありませんでしたが、投資家はこの株価の動きに慣れていました。
なお、エア・カナダの株式は、2018年11月下旬に一週間で10%以上急上昇しました。
これは、投資家がエア・カナダの発表を非常に好意的に受け取ったからです。
ロイヤルティプログラム
おそらく最も注目すべき発表は、エイミア・カナダの買収に関するものでしょう。
それに加え、エア・カナダはトロント・ドミニオン・バンク(ティッカー:TD)およびビザ(ティッカー:V)と提携し、2020年に開始予定の新しいロイヤルティプランの準備を進めています。
エア・カナダのCEOであるCalin Rovenescuは、以下のように述べています。
「当社のプログラムは、業界最高のロイヤルティプログラムの1つになると見込まれ、2019年に、お客様に詳細をお伝えできることを楽しみにしています」
エイミアを買収し、投資家と顧客にロイヤリティプランを提供することは、投資額4億5000万カナダドルの価値が十分にあると期待できます。
これは、カナダの歴史において最も重要な買収の1つとなるでしょう。
ブラックフライデー
また、エア・カナダは、2018年のブラックフライデーにおいて、過去約40年のブラックフライデーと比較し最高の日次売上高を記録しました。
同社は、今年は過去の同時期と比較して3倍以上の予約数を記録したことを発表し、カナダ人はこのホリデーシーズンに多くの旅行を予約したことがわかりました。
一般的にアメリカで人気のあるブラックフライデーが近年カナダにも広まり、同社は他のカナダ企業よりも、この機会をうまく活用することができたと言えるでしょう。
最後に
エア・カナダは、カナダ市場における寡占状態を保ち、繁栄を継続させると思われます。
競合他社は一つしかなく、カナダから海外への主要ルートを実質的に独占しているエア・カナダは、独自の価格設定力を持っています。
したがって、現時点では他の航空会社よりも高い株価で取引される可能性がある、と言えるでしょう。