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モバイル決済企業Squareの多角化戦略。ECや音楽ストリーミングにも進出

出典:Getty Images

モバイル決済企業のSquare(NYSE:SQ)が多角化戦略をとりはじめており、動向に注目が集まっています。

Squareは2020年に株価が約200%上昇した勢いのある企業です。

元々飲食店や小売店などのスモールビジネスや、臨時のイベント会場でも便利に使える決済サービスを提供している企業でした。

例えば、iPadとSquareの提供するスタンドを連携させるだけで、キャッシュレスの決済レジも簡単に用意できるサービスを提供しています。

またSquareは文字通り四角形のクレジットカードリーダーを提供していますが、実店舗だけでなくオンライン決済機能をWebサイトに導入できるため、PayPalのようなサービスを提供しています。

Squareのライバル企業となると、PayPalなどの決済まわりのサービスを提供している企業が連想されます。

しかしSquareは事業展開に積極的で、決済関連企業以外も競合になりそうです。

かつてAmazonはEC企業でしたが、今ではクラウドコンピューティングサービスやコンテンツ配信、AI、小売などECだけの企業ではありません。

Squareも同じように、今後変わっていく企業として注目されています。

オンライン決済機能サービスのライバルはPayPalとStripe

2021年のIPOで注目されているのがStripeです。

StripeはAmazonやGoogle、Shopifyなどの大企業から個人事業主のWebサイトにまで導入されているオンライン決済機能を提供している企業です。

決済手数料が3.6%と安価で、導入もしやすいことから人気のある決済サービスの一つです。

FinTech系のユニコーン企業の中では、Stripeの評価額はトップレベルとなっています。

Squareもオンライン決済機能を提供しているため、PayPalと共にStripeもライバル企業になります。

SquareとStripeの違いは、実店舗との決済連携ならSquareが得意、モバイルやEコマースなど細かいカスタマイズをするならStripeが使いやすいと言われています。

結局のところ同じオンライン決済サービスなので、最後は使い勝手や好みの違いで、どちらを導入するかが決まります。

ただしSquareは実店舗向けのサービスに強みがある反面、オンラインに特化しているPayPalやStripeの方がWeb上では存在感があります。

今後、Squareがオンライン決済でどれほど存在感を出せるかに注目です。

ECサービスでSquareはShopifyの比較対象に

SquareはEC支援事業も展開しています。

2020年の秋には日本でもECサイトの構築サービスをリリースしています。

SquareはShopifyとアメリカ本国でライバル関係としてよく取りあげられています。

決済手数料は3%台でShopifyの決済手数料と比べてもほとんど変わりません。

またSquareはShopifyのように月額固定費が発生しないという特徴があります。

大きな違いとして、Squareは中央集権型の自己完結システム、Shopifyは外部のパートナーを積極的に巻き込んで巨大化するエコシステムを採用しています。

ただし、Squareのもつ実店舗との連携の強みは、Squareの専売特許ではなくなっています。

EC発のShopifyがリアル店舗にも対応するPOSシステムを導入してきたからです。

オンラインとオフラインの境目がなくなってきており、SquareとShopifyも競合するようになりました。

Squareは実店舗からシェアを広め、オンラインの領域にサービスを拡大、一方でShopifyはEC側から実店舗の領域にサービスを拡大し、比較されるようになりました。

Squareが狙う音楽ストリーミングTIDAL

Squareはオンライン決済やECだけではなく、音楽ストリーミングサービスの領域も狙っています。

Squareが買収する可能性があるサービスは「TIDAL」です。

TIDALは日本ではあまり馴染みのない音楽ストリーミングサービスですが、音質と動画の質が良いことで有名です。

ストリーミングサービスですが、ハイレゾ音源で音楽を楽しめます。

TIDALの創業者はヒップ・ホップのスターでもあるジェイ・Zです。

ただし、会員数はApple MusicやSpotifyには遠く及ばないようです。

アメリカではSquareのCEOであるジャック・ドーシーとジェイ・Zが協議をしているという観測があります。

交渉が決裂するかどうかは未知数ですが、Squareはオンライン決済やECにとどまらず、積極的に事業を多角化しようとしているのは間違いないでしょう。

Squareの戦略はAmazonがPrimeVideoを提供したのと同じ?

Squareの多角化戦略は、かつてのAmazonを連想させます。

Amazonは今でこそ総合的なECモールですが、創業当初はオンライン書店でした。

しかし、いつの間にか家電や雑貨、生活用品まで扱うようになり、AWSのようなクラウドコンピューティングサービスも事業として育ちました。

AmazonのPrime会員になれば、Prime Videoまで視聴できます。

Amazonは間違いなくオンライン書店だけをしていた頃よりも大きな企業になりました。

一部の市場関係者からは、Squareの買収先として音楽配信サービスはそぐわなないという意見もあります。

しかしSquareの「Cash App」というスマホ向けの送金・株式売買のアプリは若者に人気です。

実は音楽配信を利用する層の見込み客を既に抱えており、TIDAL買収は意外な相乗効果を生み出す可能性があります。

Amazonが広くサービスを展開することで、結果的に相乗効果があったのと同様、Squareも今後キャッシュレス決済企業だと思って投資するべきではないのかもしれません。

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