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【米国株動向】2021年は避けたいハイテク3銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、20201214日投稿記事より

今年、新型コロナウイルスの影響を回避できたハイテク銘柄の株価は好調で、このトレンドは2021年も持続する見通しです。

しかし、ハイテクセクターの全銘柄が好調というわけではなく、インテル(NASDAQ:INTC)、モモ(NASDAQ:MOMO)、テンセント・ミュージック・エンターテインメント(NYSE:TME)の3社は避けるのが賢明かもしれません。

1. インテル

インテルの株価は年初来で20%近く下落しています(執筆時点)。

同社は昨年、10nmチップの開発が遅れた影響で14nmチップの供給が逼迫しました。

チップ不足の問題は今年に入って徐々に解消されましたが、今度は次世代の7nmチップの量産が2022年に先送りされるという新たな問題に直面しています。

インテルがチップを自社生産しているのに対し、ライバルのアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は世界最大の半導体受託生産会社である台湾積体電路製造(TSMC)に生産を委託しており、TSMCはチップの小型化競争でインテルの先を行っています。

その結果、CPU(中央演算装置)市場におけるAMDのシェアは2016年第4四半期の17.8%から2020年第4四半期には38.4%と、2倍以上に上昇した一方、インテルの市場シェアは82.2%から61.6%に低下しています。

インテルのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)は、元最高財務責任者(CFO)という経験を発揮してか、生産をめぐる問題に対処するどころか設備投資を削減しました。

同CEOはさらに、利益の出ているNANDメモリ事業の売却、コスト削減、1株当たり利益(EPS)を押し上げるための自社株買いの拡大を決めましたが、こうした対策はいずれもインテルの長期的問題の解決につながりません。

アナリストは同社が2021年に約6%の減収・減益になると予想しており、投資家からの人気も当面は回復しないと思われます。

【米国株動向】株価が3年来の安値に近づいたインテルは検討すべきか

2. モモ

中国で人気の出会い系アプリ(マッチングアプリ)を運営するモモは、かつては有望なグロース株と考えられていました。

2015年に立ち上げた動画ストリーミングアプリは人気を博し、2017年にかけて3桁の売上成長を生み出しましたが、以降は失速しています。

似たようなアプリが次々と誕生したために動画ストリーミング市場が飽和状態となった上に、検閲規則の抜け道を恐れた規制当局は動画配信プラットフォームの取り締まりに乗り出しました。

同社の出会い系アプリ「モモ」と「タンタン」は不適切なコンテンツが掲載された疑いで一時配信停止になり、3カ月で復活しましたが、その後は伸び悩んでいます。

第3四半期のモモの月間アクティブユーザー数や、モモとタンタンを合わせた有料会員数は、いずれも前年同期比で減少しています。

会社側は、減少の原因は新型コロナウイルスにあるとしていますが、「Bilibili」や「Huya」といった他社の人気動画配信プラットフォームはウイルス危機の間も力強く成長し続けています。

事業の低調を受け、モモの株価は年初来で60%以上下落しています(執筆時点)。

アナリストは、2020年に7%減収、36%減益となった後に、2021年は回復して5%増収、7%増益を予想していますが、同社の高成長時代は既に終わったと思われます。

3. テンセント・ミュージック

中国の音楽ストリーミング最大手のテンセント・ミュージックは2018年後半に上場した際、中国版スポティファイと目されていました。

しかし、高額のライセンス料により赤字が続くスポティファイとは異なり、テンセント・ミュージックは、オンラインカラオケアプリの「WeSing」などを擁するソーシャルエンターテインメント事業のおかげで、一貫して利益を生み出しています。

アナリスト予想では、2020年は23%増収、10%増益、2021年は22%増収、20%増益と、業績は好調に見えますが、こうした成長を阻害しかねない2つの大きな課題が立ちはだかっています。

第一に、オンラインミュージック事業(ストリーミングおよびダウンロード)とソーシャルエンターテインメント事業のモバイル月間アクティブユーザー数は第3四半期にいずれも減少しました。

第二に、ネットイース・クラウド・ミュージックとの競争が激化しており、双方の親会社であるテンセントとアリババもライバル関係にあります。

ネットイースとアリババは以前から、テンセント・ミュージックに支払うサブライセンス料が高過ぎると批判していましたが、そうした批判を受けて2019年にはテンセント・ミュージックに対する独占禁止調査が始まり、同社はライセンス料の引き下げを余儀なくされました。

利益率の高い収入源が損なわれたことに加え、月間アクティブユーザー数の成長鈍化や新たなコンテンツへの投資など、利益率は圧迫されています。

株価はIPO時から40%以上上昇していますが、月間アクティブユーザー数が安定的に成長し、粗利益率が改善しない限り、しばらくは様子見が良いかもしれません。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、スポティファイ・テクノロジー株、台湾積体電路製造株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ネットイース株、ビリビリ株、インテル株、モモ株、フヤ株を推奨しています。
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