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テスラのS&P500採用と来年の米国経済の見通し

出典:テスラ

今、米国の中でも最も勢いのある企業といえば「テスラ(NASDAQ:TSLA)」を挙げる方も多いのではないでしょうか。

米国で最も有名な経営者の一人であるイーロン・マスクが率いるテスラは、2020年12月21日から「S&P500」に採用されました。

執筆時点でテスラの時価総額は6,200億ドル以上あり、これはGAFAMに次いで6番目に大きな企業となります。

そしてテスラの「S&P500」組み入れ前、12月18日のマーケットでテスラ株は大きく上昇しました。

これは入れ替え直前のテスラへの期待値もかなり高く、大きな取引が実行されたからです。

実際、出来高が大きくなっていることから考えても機関投資家の「買い」が入ったことは間違いないでしょう。

今回はテスラとテスラ株の今後の行方と2021年の米国経済の見通しについて考察していきます。

2021年も注目のテスラの強気シナリオと弱気シナリオ

テスラ株の今後の行方

テスラ株はS&P500のカテゴリーの中で「消費循環株(CONSUMER CYCLICAL)」に入っています。

同グループの企業としてはフォードやゼネラルモーターズが属しています。

別の言い方をすれば、テスラはS&P500指数だけでなく、一般消費財セクターの構成銘柄にも採用されています。

この一般消費財セクター指数は2020年から29%上昇しており、これを上回るのはハイテクセクターだけでした。

仮に2020年の年初からテスラが組み入れられていた場合、同セクターの上昇率は44%に高まった可能性があると、投資調査会社のネッド・デービス・リサーチ社は言及しています。

とはいえ、直近の株価には注意が必要です。

なぜならテスラ株はS&P500への組み入れ前の金曜大引け時点で、約1億株近くが手替わりしているからです。

つまり新規でテスラ株を購入した個人投資家の高値掴みの可能性が高く、しばらくボラティリティの高い相場環境となる可能性があります。

もちろん長期で見た場合は、テスラの将来性や見通しは明るいはずですが、短期では現状の株価に対する警戒が必要だと思います。

テスラの描く未来とライバル企業

テスラの見通しは明るく、今後利益を伸ばし続ける可能性が極めて高いことが事業から見えてきます。

テスラの主要事業はEV車の販売ですが、実は販売台数よりも販売後のビジネスモデルにこそ躍進と利益のカギがあるのです。

例えば、テスラ車のオーナーは保有車を変更しないままアップデートをしていくことになります。

具体的には完全自動運転機能や加速リミッターの解除など、まるでiPhoneのOSアップデートと同じような感覚で、新たな機能にお金を払うはずです。

またテスラは米国だけでなく中国でも販売台数を伸ばしています。

GAFAの中では唯一、アップルだけが中国市場に進出しているのと同じように、テスラも米国だけでなく中国の巨大マーケットに販売流通網を築いているので、さらに販売台数も伸びていくはずです。

今後は新しくバッテリー充電器のサブスクリプションモデルも販売することが予想されており、これはアップルがクラウドやストリーミングで利益を上げている仕組みとよく似ています。

では、テスラのライバル企業はどこになるのか?というと、まずテスラ車を使った「自動運転タクシー」の分野では、ウーバーやリフトなどと競合するはずです。

今後、グーグルも自動運転分野への参入を予定しています。

つまり、テスラのライバル企業とは「自動車会社」だけでなく、むしろ「ハイテク企業」との競争になるのは間違いないでしょう。

とはいえEV技術については、テスラの牙城を崩すような企業は現在見当たらず、この分野のリーディングカンパニーとして今後も成長していく可能性が高いことが予想されます。

テスラの時代はまだ始まったばかりという見方も出来るはずです。

あくまでも長期でみた場合ですが、テスラ株が1,000ドルに到達する未来も絵空事ではないと思います。

2021年度の米国相場の見通し

直近のFOMCではFRBによる政策金利の利上げはなく、現状の0%〜0.25%のまま据え置かれることが濃厚です。

これが現状のままである限り、歴史的な超低金利時代が続くことを意味しています。

これはマーケットにはプラスに働きます。

低金利のまま新型コロナウィルスのワクチンが一般市民に渡り、一定数の抗体を社会全体が享受するのが、2021年後半と言われています。

人が街に戻ると低金利のドル安と好景気が同時にやってくることになります。

ドル円は100円近辺を試す可能性もあります。

そして米国の投資家は、ドル安の局面では新興国へと資金が流れることが予想されます。

では米国相場はどう動くのかというと、2021年は新しい大統領の初年度にあたります。

ジンクス通りなら、大統領初年度の相場はあまりパフォーマンスが良くありません。

つまり2021年に限った場合、S&P500は3%〜5%の低成長である可能性が高く、本格的な上昇局面は2022年からかもしれません。

とはいえ、米国経済は今後も世界経済をリードするのは間違いなく、今後も資本主義の覇権国であることは変わらないはずです。

なぜなら中国のハイテク企業の多くがニューヨーク証券取引所に上場しているように、海外の優秀な企業ほど米国で上場しています。

これは少なからず自国の政府や体制に不安を抱えているからです。

そのため、今後も米国に優秀な企業や人材が集まる流れは変わらないはずです。

ではテスラはどうでしょうか?

米国を代表するEV自動車メーカーであるテスラが米国企業でありながら中国でも売れていることから、今後テスラがさらに成長していくことで、米国経済やS&P500へも更にポジティブな要素をもたらしてくれるのではないでしょうか。

つまり「NEXTGAFA」の筆頭企業を1社挙げるならば、それはテスラ以外にありえないと筆者は考えています。

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免責事項と開示事項 記事の作者、鈴木林太郎は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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