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【米国株動向】12月に注目したい大型株3選

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2020126日投稿記事より

株価が史上最高値近辺で推移し、かつ不確実要素も多く存在する現在、株式への投資を躊躇する投資家も多いかもしれません。

こんな時には、時が経っても色あせることなく、短期的な試練をものともしない大型株に注目してみたいものです。

アリババ・グループ・ホールディング

中国最大のeコマース企業、アリババ・グループ・ホールディング(阿里巴巴集団)(NYSE:BABA)は、株式の33%を保有する傘下のアント・グループの上場が延期となるなど、最近困難に直面しています。

中国政府は市場の独占に対する規制強化を図っており、さらに米国ではアリババ株の上場廃止の可能性も浮上しています。

株価はこうした材料から影響を受けていますが、ファンダメンタルズは依然強さを維持しています。

2021年度上半期(4~9月)の売上は、前年同期比で32%増加しました。

事業別では、中核の小売り事業が32%増、クラウドコンピューティング事業が60%増でした。同期間中の利益は調整後EBITAベースで30%増加しています。

アナリストはアリババの今年の業績を47%の増収および36%の増益、2021年については31%の増収および21%の増益と予想しています。予想株価収益率(PER)が30倍未満の銘柄としては高い数字と言えます。

しかし見過ごすべきでない弱さも存在します。

中核となる小売り事業は実店舗や海外eコマース、ロジスティクスなど、利鞘の少ない事業への依存が高まっている上、クラウドコンピューティング、デジタルメディア、「イノベーション・イニチアチブ」事業などは黒字化に至っていません。

中国政府による独禁法の大幅見直しは、アリババの出店企業囲い込みには逆風で、競合との争いが激化すると予想されます。それでも、アリババには弱みを上回る強みがあります。

調査会社eMarketerによれば、中国のeコマース以上の56%を支配しており、この立ち位置は、主要都市以外の地域への進出、実店舗小売り企業への投資、ライブ動画配信による新たな消費者の取り込みなどで更に強化されると見られています。

クラウド事業では、トップの座に位置するテンセントの不振にも助けられ、赤字幅が縮小しつつあります。

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TSMC

半導体受託生産の世界最大手であるTSMC(NYSE:TSM)は、エヌビディア、AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)、アップル、クアルコムといったハイテク大手企業に、世界最小で省エネの半導体チップを納めています。

TSMCの第1~第3四半期の9カ月の業績は、昨年同期比で30%の増収、64%の増益となりました。

パンデミックの中でも、顧客からの大口の注文が追い風となりました。

アナリスト予想では、季節的な注文が一旦落ち着くとの見方から、今年の業績は34%の増収および59%の増益、2021年については12%の増収および5%の増益となっています。

しかし、プロセッサ向けのより小型のチップ生産競争において、TSMCはインテルを一歩リードしています。

インテルが7ナノメーターチップの大量生産を開始するのは早くて2022年後半とされますが、TSMCは直近四半期で既に、最新の5ナノメーターおよび7ナノメーターチップの売上が全体の43%を占めました。

末端市場については、ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)向けチップがTSMCの売上の37%(直近四半期)を占めており、この分野での成長により、飽和状態にあるスマートフォン市場への依存度(足元で46%程度)を徐々に下げる助けとなっています。

予想PERは28倍と割安圏内にあります。

堅調に成長を続ける半導体市場から恩恵を受けるには、1点買いより複数銘柄に投資するのが賢明と言えます。

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ヴィーバ・システムズ

生命科学業界向けにクラウドコンピューティングサービスを提供するヴィーバ・システムズ(NYSE:VEEV)には、成長を支える3つの強みがあります。

1つ目として、同社のクラウドサービスは、製薬会社による顧客との関係維持、データの蓄積および分析、治験や法規制のトラックをサポートしています。製薬会社間の競争はマクロ経済状況に拘わらず激しさが続いており、ヴィーバのサービスに対する強い需要が続くと見られます。

2つ目は、ニッチな市場での先駆者としての利点です。

ファイザー、モデルナなどの大手製薬会社を顧客に持ち、CRM(顧客管理)プラットフォームからクラウドストレージ、AI分析など、同社サービス内で完結するエコシステムを定額サービスで提供することで、競合他社を引き離しています。

3つ目は、その規模と価格決定力をもとに、非GAAPでもGAAPベースでも利益を出し続けています。

2~10月の9カ月間の業績は、前年同期比で35%の増収、非GAAPベースで33%の増益となりました。

同社の通年見通しでは、今年度の売上は31%増、翌2022年度は18%増加し17億1,000万ドルに達するとのことです。

また、2025年までに年間売上30億ドルを達成する長期目標も維持しています。

今年度の非GAAPベースの利益は同社予想で29%増、翌年度についてはアナリスト予想が10%増となっています。

予想PERが90倍近くの銘柄としては高くない成長予想ですが、景気後退に耐性のあるビジネスモデル、競争力、安定した成長率からすれば、納得がいくバリュエーションと言えるでしょう。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、アップル株、テンセント・ホールディングス株、ヴィーバ・システムズ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、アップル株、エヌビディア株、クアルコム株、TSMC株、テンセント・ホールディングス株、ヴィーバ・システムズ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、インテル株を推奨しています。
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