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「リスクを取らないリスク」を対策する方法

出典:Getty Images

「なぜ株式投資を始めたほうが良いのか」という問いに「儲かるから」という簡潔すぎる答えより、「企業のリスクの担い手となるから、それなりの報酬を得ることができる」という答えが適切ではないでしょうか。

株式に投資するということは、企業からリスクを引き受けているからに他なりません。

リスクを進んで取らないでいると、リスクがより大きくなってしまうことがあります。

リスクを取らないとどうなるか、リスクに関連するルールについてご紹介します。

リスクとは何か

リスクは各分野に存在し、投資におけるリスクは「投資リスク」としてよく紹介されますが、リスクの定義としては「損失を被る、または不利な状況に陥る危険性」というのが適切な表現でしょう。

投資をすれば投資リスクが発生し、これから転職を考えている人には転職リスクが発生します。

株式、不動産、保険など金融商品に投資する際には、必ずリスクが何かというのをよく理解しているかを常に意識しておくことをおすすめします。

【主な投資リスク一覧】

リスクの種類 内容
為替リスク 為替相場による影響で、基準価格が下落する可能性
価格変動(ボラティリティ)リスク 株式市場の価格変動、不動産の価格変動によって基準価格が下落する可能性
金利リスク 一般的に債券や不動産では金利が上昇すると、基準価格が下落する可能性が高まる
流動性リスク 市場規模が小さく、取引量が少ない投資対象に投資した場合、期待される価格で売却できない可能性や売買取引が困難になる可能性
個別銘柄選択リスク 個別銘柄を選択した投資において、市場全体の動向に関係なく基準価格が下がる可能性

リスクを取らないとどうなるか

では、上述のようなリスクを取らない場合どうなるのでしょうか。

例えば、投資する際に為替リスクを回避したいので、国内投資をします。

個別銘柄に投資すると、価格変動リスクや個別銘柄選択リスクが発生するので、インデックス投資にします。

リスクを考慮した投資の場合、このような選択を取ることになります。

ここで金融商品のうち、リスクの大きさを図示してみましょう。

出典:東北銀行

上図から分かるように、株式投資は投資の部類でもリスクの高い金融商品になります。

リスクを最も嫌うのであれば、為替リスクも価格変動リスクも発生しない、国内銀行に預金として蓄えておけばよいでしょう。

しかし、それでは、リスクが小さすぎるため、少なくとも預金の金利でお金が増大していくことを望むことは難しいです。

株式投資というリスクが大きい金融商品を進んで選択してこそ、配当を受け取る権利を手にしたり、購入価格より高く売却したりすることができるのです。

リスクに関連する3つのルール

リスクが存在するということは、損失を被る危険性があるということですが、できる限り損失はなくしたいものです。

そこで、リスクには3つのルールがあることをご紹介します。

人はリスク回避本能によって行動する

今、ここに2つの100万円の価値がある証券があると思ってください。

あなたならどちらを選ぶでしょうか。

  • A:明日、100%の確率で100万円戻ってくる。
  • B:コインを振って表(50%)がでれば、明日200万円、裏(50%)が出れば0円になる。

多くの人はAの証券を選んだのではないでしょうか。

50%の確率で0円になってしまうのは、とても損失の可能性大きいですし、200万円ではリスクの割に合わないと思ったことでしょう。

これは人にもともと備わっている「リスク回避本能」と呼ばれるものです。

投資をするとき、誰でもリスクを負いたくないというのが、人間の本能ですが、投資の際はリスクを進んで引き受けなければなりません。

ちなみに上記の実験ですが、行動経済学者であるダニエル・カーネマン氏によれば、300~350万円くらいになると、その証券を選んでも良いという人が顕著に現れるようになるとのことです。(※300万円の場合:Bの期待値は150万円になる)

リスクの大きさによってリターンは変動する

上述の実験でAについては損失の心配がなく「リスクがない(ノーリスク)」、Bについては損失の危険性が高く「リスクが高い(ハイリスク)」といえます。

また、リスクがなければリターンが無く、リスクが高ければリターンも大きいということがいえます。

これらから、「ノーリスク・ノーリターン」、「ハイリスク・ハイリターン」のルールが成り立ちます。

間違っても「ノーリスク・ハイリターン」を探したとしても、誰かがハイリスクを負っていると考えれば、うまい話などあるわけがないとお分かりになるのではないでしょうか。

リスクとリターンのバランスは需要と供給によって変動する

誰もが買いたいと思う相場(リスクオン)のとき、現在のリスクは小さくなりますが、期待できるリターンは小さくなります。

反対に誰もが売りたいと思う相場(リスクオフ)のとき、現在のリスクは大きくなりますが、期待できるリターンは大きくなります。

これらはリーマンショックや現在のコロナショック後の株価の反発を実際に経験していれば、お分かりになるのではないでしょうか。

ただし、下落相場でリスクを積極的に取るということは「落ちてくるナイフを掴む」という行為に等しいですので、十分なリスクがあることを注意する必要があります。

おわりに

リスクを取ることで投資は成功させることができます。

そして、リスクを取るべきところで取らなければ、機会損失もまた大きくなってしまいます。

また、リスクが何かが分かっていないと、投資をしても、いざ本当にそのリスクが発生したとき、何も手を打つことができなくなってしまいます。

例えば、今流行りの個別銘柄ばかりで構成されたポートフォリオでは、様々な要因で価格が変動し、変動幅が大きくなってしまいます。

また、誰もが長年取引をしないような銘柄を一人で保有しても、売りたいときには誰にも期待する価格で売りつけることができないことが生じてしまいます。

そのような事態を避けるべく、リスクを取る前には「この銘柄を購入したときの将来のリスクは何か」ということを投資の際に自問してみてはいかがでしょうか。

もし、何となく儲かりそうだから、良いチャートの形をしているという点だけでその銘柄を購入するならば、それは投資ではなく投機であると見て間違いないでしょう。

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