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【米国株動向】配当貴族は3通りの方法で退職後の生活を豊かにする

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2020123日投稿記事より

配当貴族(25年以上増配を続けている企業)は決して魅力的な成長企業ではありません。

実際、配当を続ける歴史ある名門企業を退屈とみなす投資家もいます。

しかし実際には、配当貴族はさまざまな理由から優れた退職者向け投資であるといえます。

特に重要な点は以下の3つです。

1. 配当の支払いは(少なくとも)インフレに連動して増加する傾向にある

配当利回りの高さが投資家にアピールすることがありますが、その利回りの「高さ」がどれくらい続くかが問題です。

もし配当額が時とともに増加していかなければ、インフレの進行により、配当の価値は減少していきます。

これは、(インフレで)増加を続ける支出を配当収入で賄いたいと考えている退職者にとっては特に問題になり得ます。

配当貴族には、この問題に対処してきた実績があります。

配当額は毎年確実に成長しており、これらの企業は増配の継続を重視しています。

ほとんどのケースで、増配の速度は米国の平均的なインフレ率約3%を上回っており、この5年間は配当貴族の配当額は平均で年率7%以上の成長をしています。

たとえば一般消費財メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)の四半期配当額は1989年の1株当り0.0496ドルから現在は0.79ドルまで成長しています。

これは年率9%を超える成長率であり、インフレ率を優に上回っています。

2. 他社が無配になるときにも配当収入が確実である

投資において、配当をあてにして購入した株が突然無配になったときほど残念な出来事はありません。

しかし、これは起こり得ることです。

今年、大手金融機関のウェルズ・ファーゴ、総合エンターテインメント企業のウォルト・ディズニー、自動車大手のゼネラルモーターズなど、S&P500指数構成銘柄のうち数十社が、新型コロナウイルスのパンデミックによる困難な経済環境を背景に、配当を削減しています。

しかし、これまでのところ配当貴族で配当を削減した企業はありません。

ただし、エネルギー大手のエクソンモービルは1株当りの配当額を2020年度は増額できませんでした。

このことは、これらの銘柄の見過ごされがちな特徴を反映しているのかもしれません。

配当貴族の経営者は、厳しい状況になっても配当を維持できるように財務的な余裕を十分に残しています。

個々の企業で大きな差があり、経済状況にもよりますが、典型的な配当貴族の配当性向(税引後純利益に対する配当の割合)が長期的に60%〜80%を超えることはほとんどありません。

そのため、ときおり発生する厳しい状況に対して、相応のバッファーが残されているのです。

3. 配当を受け取る一方で投資元本も成長

最後に、インカム投資家はキャピタルゲインを狙って配当株を購入するわけではありませんが、もちろん、配当株も値上がりする可能性があります。

実際、最も確実な(そして安定的に増加する)配当を支払う銘柄は、株価の上昇率も平均を上回る傾向にあります。

たとえば、配当貴族であるホームセンターチェーンのロウズ(NYSE:LOW)の1株当りの四半期配当額は過去10年間で0.11ドルから0.60ドルに増加し、同社の株価は26ドルから155ドルに上昇しています(執筆時点)。

この期間に受け取った配当を着実に同社の株に再投資していれば700%超のリターンとなり、再投資をしなくても600%近くのリターンになっていたはずです。

確かに、これは堅実な配当株のキャピタルゲインとしては極端な例かもしれませんが、こうしたグロースとインカムの組合せは決してまれなストーリーではありません。

調査会社ネッド・デービス・リサーチの最近の数字によると、配当を開始し、かつ(または)増配することを重視する(配当貴族のような)企業の株価は、一貫してS&P500指数をアウトパフォームしています。

さらに、利益のほとんどを配当に充当してしまうようなことのない(配当貴族のような)企業の株価も同指数をアウトパフォームしています。

ネッド・デービス・リサーチのデータで最も興味深いのは、過去50年近くの間、S&P500指数構成企業のうち一貫した増配を方針とする企業の平均リターンが、無配株における上位銘柄のリターンを年7%ポイント以上上回っているということです。

まとめると

退職者向け投資ポートフォリオのすべてが配当貴族銘柄で構成されるべきだという趣旨ではありませんが、そうしたとしても必ずしも戦略的な失敗になるわけではありません。

安定した配当成長銘柄には多くの利点があり、見返りとして手にするのは配当だけではありません。

市場は、四半期配当を一貫して増加することができる質の高い銘柄を、歴史的に高く評価してきました。

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米国の株式市場は最高値を更新している一方で、バブルを警戒する見方もあります。そこで、より堅実な投資先として、緩やかながらも成長し続け、持続的に増配する銘柄を検討してみてもよいでしょう。このレポートでは、堅実な成長が見込める5つの高配当株をご紹介します。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者James Brumleyは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、ウォルト・ディズニー株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ウォルト・ディズニー株のオプションを推奨しています(2021年1月の60ドルのロング・コール、2020年10月の125ドルのショート・コール)。
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