【米国株動向】エッツィへの投資で「億り人」になることができるか

モトリーフール米国本社、2020年11月15日投稿記事より
オンラインマーケットのエッツィ(NASDAQ:ETSY)の株価は、10月末の第3四半期(7~9月)決算発表後、大きく下落しています。
ピーク時には、年初から株価は200%以上も上昇していました。
しかし、ファイザーとバイオンテックによる新型コロナウイルスワクチンのポジティブなニュースはエッツィにマイナスに働いており、記事執筆時点の株価は過去最高値から18%も下落しています。
しかし、数年先を見据えると、エッツィの時価総額は、現在よりもはるかに大きくなる可能性があります。
新型コロナウイルス、eコマースのセグメント、非常に大きな成長
エッツィは、オンラインコマースにおいてニッチな市場を切り開いてきました。
同社は主に、アマゾン・ハンドメイドやイーベイなどの手作り品と競合しています。
イーベイは、エッツィの控えめな13億8,000万ドルの売上高と比較して、2019年に122億ドルの売上高を上げています。
しかし、新型コロナウイルスによるロックダウンとソーシャルディスタンスがeコマースへの移行を加速させたため、エッツィは2020年に大きく成長しています。
プラットフォーム上の流通取引総額(GMS)は、2020年初の9か月で2倍の66.8億ドルとなりました。
純利益は年初から211%増の2億100万ドル、純利益率は18%となっています。
一部の投資家は、新型コロナウイルスが落ち着くことで成長率が抑えられる可能性があることを懸念しています。
2020年第3四半期のアップデートに関連して、エッツィは、フェイスマスクの販売を除くと、GMSの成長率は第2四半期125%、第3四半期は116%、第4四半期は93%まで減少すると予想しています。
さらに、初めてエッツィを利用してフェイスマスクを購入したユーザーはその後、同じフェイスマスクを購入していました。
簡単に言えば、マスクの必要性が時間の経過とともに減少した場合、それらの購入者は戻ってこない可能性があります。
新型コロナウイルスの影響が収まり始めたら、現在の勢いを維持するのは難しいでしょう。
エッツィセールスカテゴリー | 2020年第3四半期の流通取引総額 | 前年比成長率 |
家庭用品と家具 | 24億ドル | 126% |
ジュエリーとアクセサリー | 3億8,000万ドル | 61% |
クラフト品 | 3億1,200万ドル | 114% |
アパレル | 2億5,400万ドル | 59% |
楽器・備品(買収したリバーブ) | 2億500万ドル | 開示されていないがプラス |
紙、パーティー用品 | 1億900万ドル | 37% |
美容、パーソナルケア | 8,400万ドル | 164% |
出典:エッツィの2020年第3四半期決算プレゼンテーション。著者が作成。
地元の中小企業を支援
フェイスマスクの売上をエッツィから排除して、来年の売上高を予想するという考え方は理にかなっているかもしれません。
2021年は、2020年の並外れた業績から成長が鈍化することは間違いありません。
エッツィは成長を続けていますが、米国国勢調査局のデータによると、家具、アパレル、アクセサリー、楽器や機器(2019年に買収した楽器専門マーケットプレイスのリバーブ)など、人気カテゴリのいくつかは2020年を通じて全体の流通量が減少しています。
つまり、エッツィが拡大しているだけではなく、他社から市場シェアを奪っていることを意味しています。
同社の成功への鍵はなんでしょうか。
ジョッシュ・シルバーマンCEOによると、エッツィは単なるオンラインマーケットプレイスではありません。
クリエイティブでカスタム生産された製品を見つけるための場所であり、人々が中小企業とつながるためのコミュニティであり、数多くの新しいビジネスオーナーや起業家のための出発点でもあります。
これは、エッツィを今後10年でより成長させる追い風になる可能性があります。
エッツィが黒字化した今、これからの拡大は、劇的な成長につながる可能性があります。
2020年の追加売上高はさらに強力な利益成長につながります。
純利益は2020年最初の9か月で211%増の2億100万ドルになりました。
また、9月末の現金および短期資金は計15億ドルとなり、負債はわずか10億5,000万ドルでした。
同社は、デジタルコマースビジネスへの進出を継続するための十分な資金を確保できています。
とはいえ、同社はまだ比較的小さな会社であり、2020年には23兆ドル以上の市場規模が見込まれていることを覚えておくことが重要でしょう。
今はニッチ市場に潜んでいる可能性がありますが、エッツィのeコマースのブランドが成長し続けることができれば、長期的には「億り人」になれる投資先になるかもしれません。
【米国株動向】外出自粛を追い風に成長を続けるeコマース銘柄ショッピファイとエッツィの比較
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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者NicholasRossolilloは、エッツィ株を保有しています。Nicholas Rossolilloの顧客は記事で言及されている株式を保有しているかもしれません。モトリーフール米国本社は、アマゾン株、エッツィ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、イーベイ株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(イーベイ株の2021年1月の18ドルのロング・コール、イーベイ株の2021年1月の37ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール)。